H27保育所等一斉入所に関する結果分析、6回目は北区を取り上げます。
各保育所毎の新入所者数・入所者平均点・入所基準点を取り上げ、H26とH27を比較した上で分析検討を行ってみます。
(入所者平均点・入所基準点の計算方法はこちらに記載しています。)
なお、下記の投稿も参考にして下さい。
【H27保育所一斉入所申込分析】(5)北区
【H26保育所一斉入所結果分析】(6)北区
種別 | 名称 | H27 | H26 | ||||
入所者数 | 入所者平均 | 入所基準点 | 入所者数 | 入所者平均 | 入所基準点 | ||
民間保育所 | きたの旭ヶ丘学園 | 33 | 198.6 | 185 | 31 | 201.7 | 195 |
クオリスキッズ北梅田保育園 | 17 | 187.9 | 155 | 54 | 189.6 | 175 | |
さつき保育園 | 46 | 194.4 | 175 | 44 | 196.2 | 185 | |
ちゃいれっく東天満保育園 | 19 | 189.2 | 135 | ||||
中之島ちどり保育園 | 21 | 199.8 | 195 | ||||
ポポラー大阪長柄園 | 78 | 177.7 | 125 | ||||
マミーズアイ保育園おおさかきた園 | 24 | 197.6 | 195 | ||||
レイモンド梅田北保育園 | 7 | 166.9 | 125 | 11 | 185.5 | 135 | |
音色つばさ保育園 | 10 | 196.6 | 185 | 14 | 202.6 | 195 | |
大阪主婦之会保育園 | 15 | 198.3 | 195 | 16 | 198.8 | 185 | |
中津保育園 | 33 | 180.7 | 135 | 26 | 183.6 | 135 | |
長柄保育園 | 27 | 189.7 | 165 | 30 | 198.8 | 185 | |
鶴満寺保育所 | 38 | 187.2 | 155 | 35 | 186.7 | 135 | |
同心保育園 | 17 | 205.6 | 205 | 28 | 201.8 | 185 | |
蓮美幼児学園てんまんぐうナーサリー | 7 | 191.2 | 175 | 9 | 168.8 | 125 | |
公立保育所 | 大淀保育所 | 24 | 178.5 | 95 | 32 | 198.7 | 185 |
大淀保育所(夜間) | 1 | 195.5 | 195 | 6 | 199.0 | 185 | |
小規模A | クオリスキッズ中津三丁目保育園 | 7 | 175.5 | 155 | |||
こぐまの森保育園梅田園 | 9 | 186.6 | 125 | ||||
さくらんぼルーム | 8 | 169.3 | 125 | ||||
フェアリールーム天六園 | 7 | 186.9 | 165 | ||||
小規模C | 梅田ひまわり保育園 | 1 | 125.5 | 125 | |||
家庭的 | ぬくもりのおうち保育南森町園 | 3 | 165.5 | 135 | |||
商店街の保育ママ興学院 |
大阪市の保育所等利用待機児童数について(平成27年4月1日現在)より作成
梅田へ徒歩・自転車通勤が可能な北区は再開発に伴う高層マンション建築が相次ぎ、ファミリー層の流入が盛んです。
H27.4での就学前児童数は5,364人であり、前年から299人も増加しています。
ここ2年間で約10%の増加ぶりです。
こうした状況を踏まえて、北区は極めて積極的に保育所の新設を進めています。
保育所等在籍児童数は昨年から何と278人も増え、在籍率は30.7%となりました。
今年から小規模保育等の在籍児も含めるという制度変更も影響していますが、行政の認可基準に則った保育の場は着実に増えています。
なお、在籍児童の増加数は西区(294人)に次いで市内2位です。
では、肝心の保育所へは入所しやすくなったのでしょうか。
殆どの保育所は昨年より入所しやすくなっています。
極一部の保育所を除いて入所基準点・入所者平均点はいずれも低下しています。
最大の理由は「保育所の新設」です。
昨年4月から今年4月にかけ、北区内では驚く事に5つの保育所が開設しています。
クオリスキッズ北梅田保育園・ちゃいれっく東天満保育園・中之島ちどり保育園・マミーズアイ保育園おおさかきた園・ポポラー大阪長柄園です。
裏返せば、2年前までは極端に保育所が不足している状況だったとも言えるでしょう。
なお、来年4月には大淀南3丁目・天神橋8丁目付近にも保育所が新設される予定です(詳細はこちら)。
今後は扇町駅・天満駅・北野病院付近に保育所が新設されると良い感じでしょう。
保育所を個別に見ていきます。
H26一斉入所において、北区で極めて入所しにくかったのはきたの旭ヶ丘学園・音色つばさ保育園・同心保育園でした。
H27一斉入所では前2保育所の入所者平均点が200点を切り、入所基準点も185点となり、やや入所しやすくなりました(それでも高い点数が必要ですが)。
この2保育所の近辺には保育所は新設されていませんが、梅田とは反対側の地域に3保育所が新設されており、これらの保育所に第1希望申込が分散した為でしょう。
しかし、同心保育園だけは別です。
入所者平均点が205.6、入所基準点が205点と上昇し、入所するのが市内で最も難しい保育所の一つとなっています。
0歳児はフルタイム共働きが、1-2歳児は何らかの加算点も必須だったのではないでしょうか。
大淀地区では、大淀保育所へ劇的に入所しやすくなったのが目立ちます。
クオリスキッズ北梅田保育園・マミーズアイ保育園おおさかきた園に第1希望が分散したのでしょう。
同地区における保育所が短期間で1箇所から3箇所になった効果は絶大です。
それ以外の保育所はほぼ昨年通り、もしくはやや入所しやすくなっています。
と言っても他区と比較して北区内で保育所へ入所するのに必要な点数は高くなっています。
多くの保育所では少なくともフルタイムないしそれに準ずる点数が必要となります。
北区では6箇所で小規模保育・家庭的保育が行われています。
いずれの施設も入所に必要な点数が保育所より低くなっています。
施設規模はともかく、3歳児以降の保育の場を新たに探す必要がある事に対する不安や懸念が強いと推測されます。
連携施設への最優先入所制度がありますが、いかんせん定員がなければどうにもならない&最寄りの保育所と連携施設が異なる場合があるのがネックでしょう。
幼稚園への入園紹介が政策的に行われる可能性が捨てきれません。