2025年度保育所等一斉入所申込状況分析、第8回は淀川区です。リクエストを頂きました。

※10月28日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。



昨年と比較して、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、入所倍率が2倍を超えた箇所は赤、保育士等優先枠の申込は緑で表示しています。

倍率横ばい、1歳児保留→2-3歳児再申込が多い?

淀川区の申込数は前年より1人増の933人、募集数は24人増の837人となりました。ほぼ横ばいの数字です。

年齢別に見ると0-1歳児申込数が減少している一方、2歳児申込数が31人も増加しています。2024年度一斉入所で1歳児申込数が増加した影響によって入所できず、翌年も申し込んでいる児童が少なくないと見られます。

入所倍率が高く、入所しづらいのは1-3歳児です。同区は「1-3歳児まで満遍なく入所倍率が高い保育所等が多い」のが特徴的です。他区は年齢によって入所倍率が高い保育所等が適度に分散しているのですが、淀川区は違います。

1-3歳児全てで入所倍率が2倍を上回っている(募集予定数0人の年齢も含む)のは、ふたばこども保育園・ポラリスこども園・十三保育園・新東三国保育園・博愛社こども園・ひじり幼稚園(ひじり保育園)・あい保育園西三国・ほっぺるランドにいたかみなみ・東三国かいせい保育園・まことよどがわ保育園・うれしい保育園淀川田川北です。阪急宝塚線や地下鉄御堂筋沿線を中心に、数多くの保育所等が該当します。

希望した保育所等へ1歳児で入所できず、2-3歳児でも申込みを繰り返している児童が多いと考えられます。1歳児はこうした地域での絶対的な募集数が足らず、認可外保育施設へ入所したり家庭保育を延長した児童が少なくないでしょう。

一旦は他の保育施設へ入所したものの、様々な事情(自宅からの距離、きょうだいの存在等)も当初希望した保育所等へ入所したいと考え続けている家庭もある筈です。

しかし、こうした保育所等の多くは2-3歳児募集数が極めて少ないです。1歳児入所できなければ、2-3歳児で入所できる可能性は高くありません。

1歳児高倍率保育所等が分散、2-3歳児は淀川に阻まれる?

以下、年齢別に見ていきます。

1歳児入所倍率1.36倍は他区より際立って高い数字ではありませんが、募集数と申込数に100人以上の開きが生じています。少なくとも100人が、地域偏在を加味すると150人近くの1歳児が入所できない恐れがあります。

個別の保育所等毎の入所倍率の高さに加え、淀川区の1歳児では「保育士等優先枠の申込みの多さ」に注意が必要です。14人もの申込みがあります(最多は東淀川区の17人)。

中でもクオリスキッズ三国本町保育園は3人、塚本くすのき保育園・うれしい保育園東三国・十三保育園では2人の申込みがあります。最優先で入所が内定するので、実質的な募集数はこの人数だけ目減りします。見た目の倍率以上に入所しづらいです。

1歳児の入所倍率が概ね3倍を超えたのは、ポラリスこども園・十三保育園・新東三国保育園・塚本くすのき保育園・博愛社こども園・ひじり幼稚園(ひじり保育園)・クオリスキッズ三国本町保育園・あい保育園西三国・ほっぺるランドにいたかみなみ・東三国かいせい保育園・まことよどがわ保育園・うれしい保育園淀川田川北・かいせいプチ保育園東三国園(地域型保育事業)です。非常に多くの保育所等が該当します。何らかの加点が無ければ、厳しい保育所等が多いでしょう。

これら以外の1歳児クラスも一定数の申込みがある保育所等が多いです。第2希望でも決まらず、入所保留となってしまう児童が数多く生じるのは避けられません。

それ以上に厳しいのは2歳児です。申込数161人に対し、募集数は87人しかありません。入所倍率1.85倍は市内2位です。特に十三保育園・塚本くすのき保育園・博愛社こども園といった、区南部にあって梅田へ1駅で通勤できる地域にある保育所等で申込みが集中しています。

この3保育所等は淀川に近接した地域にあります。その先は北区・梅田です。淀川によって地理的に分断されています。当然ながら淀川に保育所等はありません。こうした地域から通える保育所等は事実上限定されます。2歳児でも入所倍率が極めて高い保育所等へ申しこまざるを得ないという事情が存在します。

1歳児で高倍率だった保育所等でも、淀川から離れた地域では2歳児倍率は幾分かは落ち着いています(高倍率の保育所等もありますが)。各方角へ足を伸ばせられるので、選択肢となりうる保育所等が増えます。

他には募集数1人に対して多くの申込者が集中している保育所等もあります。ポラリスこども園・ほっぺるランド新高・東三国かいせい保育園です。事実上、きょうだい加点枠となってしまいそうです。

3歳児も厳しい状況です。主に地域型保育事業の卒園児、及び前年に2歳児入所できなかった児童が申し込んでいるものと考えられます。募集予定がない保育所等を第1希望としている児童も少なくありません。希望変更等により、募集を行っている保育所等へ更に希望者が集まると考えられます。

ここでも淀川の存在感が大きいです。上述した淀川近くの3保育所等に加え、地理的な共通点がある愛光保育園(募集予定なし)にも5人が第1希望として申し込んでいます。

区内で入所するのが難しければ、思い切って淀川を越えた北区の保育所等も検討に値します。0-3歳児の入所倍率はいずれも淀川区より低いです。区内から鉄道で1-3駅(満員電車ですが)、地域によっては自転車でも登園できます。

【2025保育所等一斉入所申込分析】(2)北区/概ね昨年通り、第1希望の平準化進む

また、淀川区では2026年4月に4保育所を新設する予定があります。いずれも阪急宝塚線沿線~地下鉄御堂筋線西側の地域に新設されます。

【10/24更新】大阪市内で2024年10月以降に新設開所する保育所等が発表されました

2026年4月入所では募集数や入所倍率等に大きな変化が生じると見込まれます。事情が許せば2025年4月の入所を見送り、1年半後の入所を考えるのも一つの方法です。

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、様々な情報等を掲載する予定です。次回は福島区を予定しています。リクエストを頂きました。

「○○区の情報を早く知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。現在も体調不良が続いています。お時間を頂く場合がありますが、ご了承下さい。

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