待機児童問題の解決を重要課題とする大阪市は、保育所・地域型保育事業等の新設を積極的に進めています。

2024年(令和6年)10月以降に新設開所される保育所等が公表されています。

更新日事業者施設名(仮称)設置場所(推定)種別定員開設予定
都島区10/19(株)セリオトレジャーキッズだいとう保育園都島区大東町2丁目109-3保育所702025/4
中央区11/13(福)育伸会わんわん保育園 本町園久太郎町2-2-8保育所972025/4
7/26(福)晋栄福祉会OMMちどりキッズ大手前1-7-31 OMMビル1階小規模152024/10
10/19(株)さくらさくみらいさくらさくみらい東平東平1保育所762026/4
天王寺区6/9(福)リアン夕陽丘にじいろキッズ保育園逢坂1保育所902026/4
6/9(株)ポピンズエデュケアポピンズナーサリースクール上本町上本町7保育所902026/4
西淀川区10/24(株)ハンドシェイクしあわせいっぱい保育園 姫島姫島4-7保育所802025/4
淀川区6/9(株)ウィンクルムなないろスマイル新高保育園新高4保育所802026/4
6/9(福)博愛社博愛社保育園2田川2保育所802026/4
6/9(株)セリオトレジャーキッズしんおおさか保育園宮原2保育所802026/4
10/24(福)恵泉福祉会みくに愛育保育園三国本町2-8-15?保育所1102025/4
10/19(福)きぼう会淀川オリーブ保育園野中北1保育所902026/4
阿倍野区10/19(学)泉新学園かがやきの森保育園てづかやま万代1保育所932026/4
住吉区10/19(福)千早赤阪福祉会住吉げんき学園上住吉1丁目保育所842025/7
平野区10/19さくらひがし子ども学園一般社団法人平野ひだまり保育園加美鞍作3小規模192025/4

令和6年度 保育施設等設置・運営事業者募集の選定結果についてより作成)

大阪市は保育所等の新設を積極的に進めていますが、年々難しくなっていると感じています。保育士・用地不足、更には急激に進行する少子化を見据えているのか、保育所等を新設・運営する事業者が判断を厳格化している様に見えます。

端的な例は新たに保育所を開設する地域です。6月9日時点で11保育所・1小規模保育を掲載しています。市内中心部(都島区・中央区・天王寺区)、共働きするファミリー層が増加している地域(淀川区・西淀川区)、ファミリー層からの需要が強い住宅街(阿倍野区・住吉区)のいずれかに該当します。

交通利便性が良く、忙しい共働き世帯に好まれやすい地域ばかりです。

反対に令和6年度一斉入所にて入所保留者が相次いだ、港区・旭区・東淀川区では応募がありませんでした。目の前の保育需要は確かにありますが、より少子化が進む数年後の充足率を懸念しているのでしょう。

現時点での推測となりますが、これらの区では2025年度一斉入所でも数多くの入所保留者が生じると考えられます。非常に厳しい状況が続きます。

地域型保育事業(小規模保育)は1件しか応募がありませんでした。唯一応募したのは、大阪市内で数多くの保育所等を運営している(社福)晋栄福祉会でした。保育士から既設園から異動して配属し、卒園後は姉妹園での優先的な入所を斡旋するのでしょう。既設園の分園という性格を併せ持っていると感じました。

既に大阪市内では閉園する地域型保育事業が出始めています。一貫して根強かった保護者の6年保育志向、そして政府想定を遙かに上回る少子化が追い打ちを掛けました。