H27保育所等一斉入所に関する結果分析、15回目もリクエストにお応えして淀川区を取り上げます。

次回以降は中央区・浪速区・西区を取り上げる予定です。
「○○区の状況を早めに知りたい」「○○保育所についてもっと突っ込んだ分析を」などのリクエストがありましたら、コメント・問い合わせからお寄せ下さい。

各保育所毎の新入所者数・入所者平均点・入所基準点を取り上げ、H26とH27を比較した上で分析検討を行ってみます。
(入所者平均点・入所基準点の計算方法はこちらに記載しています。)

なお、下記の投稿も参考にして下さい。
【H27保育所一斉入所申込分析】(12)淀川区
【H26保育所一斉入所結果分析】(13)淀川区

入所基準点付き保育所等マップ(淀川区)
h27_kekka_yodogawa
【H27版】大阪市子育て支援施設マップ(非公式)より

種別名称H27H26
入所者数入所者平均入所基準点入所者数入所者平均入所基準点
民間保育所かぐはし保育園32170.213533165.895
クオリスキッズ三国本町保育園64189.9165
つくしんぼ西保育園7188.516522193.7195
つくしんぼ保育園17190.215521192.6175
ひかり保育園39166.311533172.5125
ふたばこども園25194.015534184.3145
ふたば乳児園14178.415511191.9175
ふたば未来園12195.6185
ミード保育園32195.818532192.4165
愛光保育園32184.315531186.2155
高等森友学園12190.517517166.1125
新東三国保育園33193.117542185.1165
徳蔵寺保育園分園なかよし2180.516514187.6175
博愛社保育園18188.313530188.2155
明の守保育園11177.316511185.5175
淀川ベビー保育園29179.312525167.9115
塚本くすのき保育園31198.519533191.3175
(未定)
公立保育所加島第1保育所26179.412528182.6155
三国保育所29197.919535193.0185
十三保育所18183.412521190.3175
木川第1保育所20187.115525179.9135
公設民営保育所西加島保育所16151.87516163.1125
木川第2保育所29188.316531186.2175
こども園みくにひじり保育園20187.0175
メリーポピンズこども園19197.117517200.8195
ポラリスこども園54201.719560197.7175
ひじり幼稚園・ひじり保育園21180.3135
小規模Aかいせいプチ保育園東三国園17185.0155
学校法人山添学園みゆきっこつばめ保育園8186.8175
塚本駅前にこにこ保育園14166.2135
(未定)
小規模B小規模保育園育三国園6170.5125
小規模Cぬくもりのおうち保育木川東園3152.2135
ホザナグレース保育園7158.4125

大阪市の保育所等利用待機児童数について(平成27年4月1日現在)より作成

保育所等の整備へ力を入れているのが淀川区です。
昨年で待機児童数が市内ワースト1の271人でしたが、今年は85人も減少して186人となりました(まだ多いですが)。

効果を挙げたのは保育所・小規模保育の新設です。
今年4月に三国本町にクオリスキッズ三国本町保育園が新設、また区内には6つの小規模保育が開所しています。
来春に掛けては更に保育所(西三国1丁目)・小規模保育(木川東3丁目)が開所する予定です。

就学前児童数は概ね横ばいですが、今度も再開発地域への子育て世帯の転居・保育所ニーズの高まりが予想されます。
新たな施設が開所しても、保育所へ入所するのがやや難しい地域は残りそうです。
新入所者の平均点数が昨年と殆ど変わっていないのがその証左でしょう。

保育所毎に見ていきます。

入所するのが最も難しかったのは、西宮原にある大五京ポラリスこども園(旧ポラリス保育園)です。
入所者平均点は201.7点、入所基準点は195点でした。

同こども園がある三国・宮原地域は再開発が行われており、大規模マンションが建築されています。
以前から地域内の保育所へ入所するのが容易ではなかったのですが、ここ数年は更に難しくなっています。
宮原中学校を挟んで反対側にある三国保育所も入所が困難な状況です。
地域全体として保育所等が不足している、と考えられます。

JR塚本駅と阪急十三駅の間の地域も、入所するのに高い点数が必要な保育所が目立ちます。
塚本くすのき保育園(旧塚本保育所)は入所者平均が198.5、入所基準点が195点という高さです。
JR塚本駅を利用しやすく、多くの希望者が集まっているのでしょう。
同保育所の北側にはしばらく保育所がない、という地理的事情もありそうです。

平成26年6月に新高で開所したふたば未来園も入所するのに高い点数が必要です。
こちらは阪急神崎川駅を利用しやすい場所です。

一方、北西部は入所基準点が決して高くない保育所が集中しています。
駅からやや遠く、梅田等でフルタイムで働く方よりも、近隣地域で短時間勤務する方が多いのでしょうか。
各保育所は幹線道路・高速道路・鉄道で離れていて、地域の児童が集う場となっているのでしょう。

淀川区で見逃せないのは小規模保育の活用です。
保育所がない地域(西中島南方駅の西部に2箇所、来春までに更に1箇所)や待機児童問題が深刻な地域(宮原・三国地域に3箇所、塚本駅前に1箇所)に設置されています。
他区では対象エリア内の何れかの場所に漫然と設置されているケースが少なくないですが、淀川区では効果的な場所を狙ったかの様に配置されています。
保護者ニーズと一致している為か、それとも保育所が不足している為か、入所に必要な点数も高く、周囲の保育所と大きな違いはありません。