先日、お世話になっている中学校で授業参観が行われました。コロナ禍前以来となるそうなので、恐らくは4年ぶりの開催となります。

当然ながら私も中学校の授業参観にお邪魔するのは初めてです。小学校や私自身が中学生だった大昔との違いを気にしながら、子供の教室を中心に各授業の様子を見ました。

電子黒板・GIGAスクール端末を活用

多くの授業では、教科書やプリント等をパソコン経由で黒板に貼られたフィルムに映し出していました。全ての教室にマグネット式のスクリーンが常備されており、必要に応じて展開しているそうです。

数学の授業では図形や公式、社会では地図、国語や英語では本文の重要部分が投影されていました。

後で先生にメリットを伺ったところ「板書する時間が圧倒的に短くなった」と話していました。大昔は投影するのに大がかりな準備(スライドやらOHPやら)が必要でしたが、現在は当たり前の様にパソコン等の内容を投影して授業を行っていました。

本来は映像も見やすいタイプの黒板に変更するのが望ましいのですが、予算等が限られているのでしょう。大阪府立高校はグレー色の新型黒板に切り替えています。

4月から教室がガラッと変わります。今ついているプロジェクターを最新機能のプロジェクターに。今の緑色の黒板をグレーの真っ新な黒板に新調します。
https://www2.osaka-c.ed.jp/kongo/2023/03/04-034123.html

国語の授業ではグループ学習でGIGAスクール端末を利用し、各自の考え等をまとめていました。廊下からはよく見えなかったのですが、それぞれの意見を入力し、グループでの発表内容原稿を作成している様子でした。

ただ、中には明らかに「ゲーム」「動画」で遊んでいる生徒もいました。「ゲームやYoutubeは閲覧禁止にしている」と聞いていましたが、どこかに抜け道があります。多くの保護者が訪れている授業参観中にゲームや動画を楽しむ生徒には脱帽です。

英語はリスニング・会話も重視

英語の授業は賑やかでした。特に外国人教員と行う会話の授業はうるさいほどで、隣室の授業に支障が出ないか心配な程でした(子供に訊いたら「うるさい」とのこと)。

リスニングの授業も活発でした。親世代の英語の授業はリーディングやライティングが殆どでしたが、現在は「聞く・話す」といった技能にも重点が置かれています。英語のテストもリスニングの配点が20点もあります。

とは言っても、以前と同じように長文読解や文法の指導等も行われています。英語の学習量が親世代の頃より大幅に増えているので、特に英語が苦手な生徒は大変です。英語のボリューム感が全く違います。

中学校の英語が難しい、親世代より語彙数倍増

3年生の授業進度が遅い、入試に間に合わない?

先生によって授業の進め方も大きく違っています。淡々と説明ばかりを行う先生もいれば、次々に生徒を指名する先生もいます。当然ながら前者は寝ている生徒もいました。

3年生の授業では心配な部分もありました。まだ教科書の真ん中付近を進めている授業が多く、果たして年末までに履修範囲を終えられるのでしょうか。2月や3月に学習し終えても、高校入試には間に合いません。

大手の進学塾では夏休みに中3の学習範囲を終え、それ以降は問題演習を繰り返していると聞きます。大阪府立高校入試(特に公立高校C問題出題校)では塾通いが事実上必須なのも頷けます。

授業は大幅変化、ぜひ参加を

授業参観の参加率は約3割でした。小学校の参加率が約8割程度なのと比べると、大幅に低くなっていました(どちらも平日開催)。参加者は殆どが母親であり、父親や祖父母は殆どいませんでした。両親揃っての参観が少なくない小学校との違いが鮮明です。

時代に合わせ、中学校の授業内容も大幅に変わっています。親世代の方は、是非中学校の授業参観にも足を運んで下さい。

なお、「まだ子供が中学生では無いが、中学校の授業を見てみたい」という要望があれば、進学予定先の中学校(窓口は教頭先生)に相談してみて下さい。無下に断ったりされず、前向きな返事が貰えるでしょうです。