日本全国の殆ど全ての小中学校で2学期が始まりました。長く苦しい夏休みがようやく終わり、一息つきたい家庭も多いでしょう。

一方で早くも学級閉鎖を行っている学校もあります。殆ど報道されていませんが、新型コロナウイルス第9波が再び拡大し始めています。過去最大規模の波が訪れています。

「本校において、感染症による欠席が多数確認されましたので、9月1日までの4日間、学級閉鎖とし感染拡大防止対策を徹底いたします」
「当該学級のお子様については、4日間は不要不急の外出を控え、自宅待機をお願いいたします」

8月29日、大阪・吹田市の小学校から保護者に届いた「お知らせ」。
25日から2学期が始まりましたが、1年生の1クラスで感染症による児童の欠席が相次ぎ、4日間の学級閉鎖が行われているといいます。

岡山市でも29日、2つの中学校で合わせて9人が新型コロナウイルスに感染したことがわかり、該当のクラスを学級閉鎖しています。

「日本学校保健会」によると学級閉鎖しているのは22府県合計156クラス。
※登録されている各学校から入力された感染症情報を基に作成したデータ(8月30日午後5時時点)

一番多いのは県の医師会が「第9波」と捉え、感染予防を呼びかけている秋田県で36クラス、次いで長野県で33クラスとなっています。(以下省略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/4bcdb9720f1cf462614743464ab1eed725d45692

感染症情報マップ(マップビュー)によると、全国の至るところで新型コロナウイルスによる出席停止が発生しています(青丸がない地域は当該システムに未登録と推測)。


https://public.tableau.com/app/profile/jssh.absence.information.mapping.service/viz/__16874096591520/1?%E9%83%BD%E9%81%93%E5%BA%9C%E7%9C%8C=&

特に大きな青丸があるのは学級閉鎖数が最も多い秋田県や大分県、青丸の密度が濃いのは首都圏や大阪府です。離島でも出席停止が確認されているのは気掛かりです。

大阪府医師会サーベイランスによると、大阪での新型コロナの感染者は夏休みやお盆で減少しました。が、8月下旬からは横ばいです。

https://yodokikaku.net/?p=54086

大阪府の定点報告によると、夏休み・お盆で感染者が急減したのは10代でした。学校が夏休みになった為です。

6-7月にかけて文化祭・運動会クラスターが猛威を奮ったのは記憶に新しいです。5類移行後に新型コロナ感染者がじわじわと増加したのは、10代から他の年代へと感染が広がっていった要因が大きいです。

https://yodokikaku.net/?p=54135

10代の感染減に伴い、他の年代でも感染報告数がやや減少しました。が、8月最終週には再び10代感染者が増加に転じています。

9月からは学校での活動が再開し、運動会や文化祭と言った行事も数多く開催されます。6-7月と同じ様な光景が繰り返されるのは間違いありません。

本来ならばこのタイミングで学校内の感染対策を強化すべきです。しかし、学校からはそういった話は皆無です。特に中学校は酷く、大半の教職員がマスクを着用せず、換気も不十分です。職員室が全滅した記憶を忘れてしまったかの様です。

政府高官の発言等の影響を過度に受けているのか、5類移行後の学校等におけるコロナ対策は「マスク着用」を忌避する空気感が非常に強いです。省庁や自治体から発せられている文章からも、意図的に「マスク」という文言が削られています。まるで焚書や言葉狩りです。

学級閉鎖を行っているクラスが全国で2番目に多い長野県教委は荒唐無稽な主張を行っています。

長野県教育委員会によると、8月25日ごろに県内ほとんどの小中高校で2学期を迎えた。31学級の閉鎖は、新型コロナの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ「5類感染症」に移行した5月8日以降では、最多の水準。児童・生徒の20%欠席を、学級閉鎖の目安としているという。

 県教委はこうした状況を受け、学校側に換気の実施や手洗いの指導徹底を求めつつ、児童・生徒に発熱などの症状がある場合には登校せず自宅療養するよう呼びかけている。マスクの着用については国の方針で個人の判断に委ねられており、担当者は「感染が増えているとはいえ、子どもたちに着用を求めることは難しい」と話す。

https://mainichi.jp/articles/20230831/k00/00m/040/187000c

「感染が増えているとはいえ、子どもたちに(マスクの)着用を求めることは難しい」とは信じがたい発言です。

学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル(2023.5.8~)は、マスクの着用を促す事が可能であるとする文言が記載されています。

地域や学校において感染が流行している場合などには、教職員がマスクを着用する又は児童生徒に着用を促すことも考えられますが、そういった場合においても、マスクの着用を強いることのないようにしてください。

https://www.mext.go.jp/content/20230427-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf

長野県教委の担当者はこのマニュアルを読んでいないか、もしくは長野県が独自にマスク着用を否とするマニュアル等を作成しているのでしょう。意外かもしれませんが、学校や文科省通知は余り見ていません。

XBB対応ワクチン接種が9月下旬より開始

大きく報道されていませんが、9月下旬以降からオミクロン株XBB型に対応したワクチンの接種が始まります。大阪市では9月25日から成人向け、10月から小児・乳幼児接種が始まります。

大阪市では、次のとおり、初回接種を完了したすべての方を対象にした、「令和5年秋開始接種」を実施します。

9月20日(水曜日)以降、高齢者施設等に入所している方から、接種を開始します。
9月25日(月曜日)からは、準備が整った市内の新型コロナワクチン取扱医療機関(約1700か所)で順次接種が可能となります。
国からの小児・乳幼児用ワクチン供給スケジュールの都合により、小児(5歳~11歳)については、10月上旬から、乳幼児(生後6か月~4歳)については10月中旬から接種が可能になる予定です。

https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000604236.html

子供は「もう面倒~」と呟いていますが、しっかりと接種させます。できればスケジュールに余裕がある夏休み中に接種させたかったのですが、仕方ありません。