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(6/12追記)
車が停められていたのは、タウンプラザよねひで与儀公園市場の駐車場でした。ニュース映像とグーグルストリートビューが一致しました。


https://news.yahoo.co.jp/articles/745900ac9c20276aaddfb5c5f699c5214931dbac

また、駐車場の東向かいにあるみやぎ原保育園が同駐車場を利用しています。同保育園の園だよりには「登校園時はかねひで様のご厚意で駐車場を利用させてもらっていますので、マナーを守って下さい。」とあります。

https://www2.ans.co.jp/apf/kinjomiyagihara/start/00003/00780.html

同園と駐車場の位置関係です。

スーパーマーケットの駐車場利用率が最も高いのは土日でしょう。平日朝夕は一部を保護者が利用し、ついでに買い物を促すのがお互いにとってメリットが大きい方法です。

園便りには「マナーを守って」とあります。この中には「子供を車に置き去りにしない」という趣旨も含まれています。恐らくは今日に園から保護者へ事故の概況説明及び置き去りへの注意喚起が行われるでしょう。

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那覇市で保育所へ向かう途中だった5歳児が乗った自動車が乗り逃げされました。車内に子供がいたのに驚き、犯人は車を置いて逃走しました。5歳児は無事でした。

車を運転していた人物は5歳児とは別の園に未就学児2人を送迎する為に車を離れていました。

10日午前9時ごろ、那覇市寄宮にある保育園のスーパー施設内の指定駐車場にエンジンをかけたまま止めていた乗用車が何者かに盗まれた。後部座席には5歳の男児が乗車していた。車は約80メートル先にあったスーパーの施設内で見つかり、男児にけがはなかった。那覇署は窃盗事件とみて捜査している。

 車の持ち主の男性(23)によると、車が盗まれた場所は保育園の指定駐車場でスーパーの施設内にある。当時、5歳の男児とは別の2人の子を近くにある保育園に送迎していたという。

 炎天下で冷房を付けておくためにエンジンをかけたままにしており、車を離れた約5分の間に何者かによって盗まれた。車に乗っていた男児が泣きながら保育園まで来たことで、男性が駐車した場所とは違うスーパーの敷地内で車を発見し通報した。車は鍵が抜き取られたままで、乗り捨てられていた。

 持ち主の男性は「子どもが連れ去られたと思って驚いた。今後気を付けていきたい」と話した。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1168011

泣きながらでも子供が無事に帰ってきたのが何よりです。車(黒のアルファード?)を乗り逃げしようとした犯人はさきほど逮捕されました。

 沖縄県那覇市寄宮の駐車場で5歳の男児が乗った普通乗用車が盗まれた事件で、沖縄県警那覇署は11日、普通乗用車1台のほか、車の鍵とブランド品(計186万円相当)を盗んだとして窃盗の疑いで、住所不定無職の男(44)を逮捕した。調べに対して「盗んでいない」と容疑を否認しているという。

 10日午前9時ごろ、市寄宮にあるスーパー施設内の保育園指定駐車場で「知人の車が盗まれている」と目撃者から110番通報があった。車は約80㍍離れた場所で見つかった。車内の男児にけがはなかった。

 署は、付近の防犯カメラや駐車場内に止めていた車のドライブレコーダーなどを解析し、男を特定。11日未明、現場近くの公園内にいた男を見つけ、逮捕した。今年に入って付近では車上荒らしが複数件起きており、署が関連を調べている。

 持ち主の男性(23)によると、当時、男児とは別の児童2人を保育園に送迎するため、男児を車に残したまま冷房を付けてエンジンをかけた状態にしていた。

 署は「短時間の用事でも子どもを車に残したままにせず、車の施錠も確実にしてほしい」と呼びかけている。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1168130

ここで考えたいのは、「保育所等への送迎におけるきょうだいの車内待機」です。

事件が起きた那覇市寄宮は地域内に与儀公園・県知事公舎・中央図書館・市民会館がある、那覇市中心部の一角です。より正確には旧真和志市の中心部です。

敗戦によって那覇市の多くの地域が米軍に接収されて居住できなくなった事により、戦後に急激に宅地化が進行したそうです。現在も数多くの住宅が所狭しと密集しています。日本有数の人口密度を誇る那覇市を物語っています。


公共施設やスーパーマーケットを除くと、まとまった規模の駐車場は見当たりません。コインパーキングすら見つかりません。

沖縄県の合計特殊出生率は日本一であり、県内には数多くの子供が暮らしています。こうした地域にも数多くの子育て世帯も居住しています。そして保育所等も必要となります。

一方で沖縄県の主要交通は自動車です。那覇市内にはモノレールやバスも運行されていますが、忙しい子育て世帯が保育所等への送迎や通勤に用いるには便利とは言い難いです。

琉球石灰岩が多くを占める沖縄県は起伏に富んでおり、自転車での移動は大変です。電動自転車であっても急な上り坂は辛いです。雨天の日も多く、石灰岩は雨で滑りやすいです。暑い日も多いです。

こうした状況から、自動車を用いて保育所等へ送迎するのは自然です。

意外かもしれませんが、実は沖縄県は待機児童問題が極めて深刻な地域です。保育所等が全く足りていません。

待機児童率が全国一高い沖縄が過去最少数に 大幅に減った理由は
https://digital.asahi.com/articles/ASQ285SQNQ28DIFI00C.html

こうした地域では最も強く希望する保育所等へ入所できない方が多くなります。きょうだいで別の保育所等に通う家庭も少なくありません。2箇所保育を強いられます。自動車送迎と2箇所保育が重なると何が起きるのでしょうか。「送迎中の車内放置」です。

多くの方は他の保育所等へ登園するきょうだいも一緒に連れて行動しているでしょう。しかし、中には車内放置をする方も現れてしまいます。猛暑・極寒・雨天といった日は尚更です。

都市部にある多くの保育所等では、独自の駐車場を有していません。我が家がお世話になっている保育所も駐車場は無く、路上駐車が専らです(但し交通の妨げにならない場所に短時間だけ停める等の配慮はしている)。

事件が起きた保育所では、近所にあるスーパー施設内の駐車場を送迎時に利用する様に促していました。路上駐車を避けたい、朝は駐車場が空いている、夕方はそのまま買い物をして欲しい等、保護者・保育所・スーパーの意向が合致しています。

一方で保育所からスーパーまでは若干の距離があった様子です。記事には「近くにある保育園」とある事から、隣接した位置になかったと読み取れます。

園専用の駐車場や目の前の路上に停められている自動車に怪しい人物が乗り込んだら、他の保護者の目にすぐに止まります。犯人もそうしたリスクを避けるでしょう。

反対に午前9時頃のスーパーの駐車場は閑散としています。エンジンが掛けっぱなしで放置されている自動車があれば、簡単に乗り逃げできてしまうかもしれません。ドアが空いたら尚更です。

今回の事件では子供が同情していたことにたまたま気づき、すぐに車を置いて逃走しました。が、車と一緒に子供が連れ去られ、重大事件は生じていた可能性もあります。幸運に助けられたとしか言い様がありません。

更に驚いたのは、保護者の危機意識の無さです。持ち主の男性は「子どもが連れ去られたと思って驚いた。今後気を付けていきたい」とコメントしています。事態を軽視し、あたかも他人事の様に捉えているこのコメントに驚いてしまいました。

記事をよく読むと、「持ち主の男性」「運転手」としか書かれていません。「保護者」や「父」といった文字はありません。送迎していたのは保護者や父親以外の人物だったと考えると、すっきりします。

送迎中に子供1人で待機させている最中における事件・事故はたびたび耳にします。当ウェブサイトでも何度も紹介しました。1人で車外へ出て他の車と接触したり、熱中症になるケースが多いです。

【ニュース・11/14追記】父親が保育所に預け忘れ、保育所も連絡怠る 2歳女児死亡 大阪府岸和田市

【ニュース】石上どれみ保育園(新潟県三条市)の駐車場で3歳女児が死亡 他保護者の車と接触

こうした事件・事故は保育所等は把握し、子供を放置させない様に声がけしている筈です。が、そうした声は保護者以外には届いていないでしょう。

そもそも問題の本質は、一部の子育て世帯に2箇所保育を強いる環境にあります。きょうだいが全て同じ保育所等に通っていたら、車内で待たせる必要はありません。