今年も秋の運動会シーズンが到来しました。

お世話になっている小学校や近隣校では、先週末・今週末・来週末・再来週末とバラバラの日程で開催されるそうです。保育所の運動会もあり、落ち着かない季節です。

運動会では「組み体操」を行う小中学校も多いと聞きます。

これに対し、神戸市の久元喜造市長がツイッターにて「やめる勇気を持って下さい」と異議を唱えています。

組み体操、市長と市教委が大バトル なぜ実施を望むのか

 秋の運動会シーズンを迎え、「組み体操」の中止を求める神戸市長がツイッターも使い、市教育委員会側への批判を強めている。市教委は継続を決めたが、骨折事故はやまず、是非をめぐる議論が再燃している。

 「(これまで)何を対応していたのか? 何度でも言います。教育委員会、校長先生をはじめ小中学校の先生方にはやめる勇気を持って下さい」

 神戸市の久元喜造市長は今月9日、自身のツイッターで怒りを爆発させた。海外出張から帰国して登庁すると、秋の運動会・体育大会の組み体操で、立て続けに3件の骨折事故が起きたと報告を受けたという。

 翌日には「市長には権限がないので、禁止できません。権限があるのなら、こんな形でつぶやくことはしません。教育委員会に働きかけ続けるしかないのです」と発信した。
 久元市長は総務官僚出身で2期目。これまでツイッターは施策のお知らせなど淡々とした内容のつぶやきが中心だった。それが一転、熱を帯びている。

 市教委との対立は夏休み前の7月から始まっていた。定例会見で「市民から『もうやめて』という声をかなり聞いた」と説明。この3年間に市内の小中学校で123件の骨折事故が起きたとし、「(その多さに)正直大変驚いている」と見直しを訴えていた。

 市長は8月2日、正式に文書で市教委へ中止を要請。ツイッターでも「多数の教員が実施を望んでいるというが、子供の命や安全は、多数決で決めるべきではない」「(市教委幹部は)今から方針を変えれば、学校現場が混乱すると(言う)。本当に無責任だ」と連日投稿した。

 これを受け、市教委は同8日、安全確保策を盛り込んだ「実施計画書」の提出を各校に義務づけると公表。安全でないと市教委が判断すれば、実施させない仕組みをつくったが、組み体操自体は継続した。

 だが、3件の骨折後も事故はやまず、今月19日時点では骨折が5件に。市教委によると、組み体操の実施率(予定を含む)は今年度、市立小中学校で62%。昨年度の78%からは減ったが、多くの学校で「花形」の演目であり続けている。

 兵庫県の阪神地域の中学校で長く勤務した校長経験者は「少なくとも50年前には組み体操が盛んだった」と振り返る。「団結心と役割分担を学べる有意義な演目として、現場の教員たちが横のつながりで工夫し、教育現場で長く実践されてきた。上意下達式で急に『やめろ』といわれても、反発を覚える学校関係者は多いだろう」とみる。

 神戸市のある市立小は今回、教職員で対応を話し合い、技のレベルを落とし、安全性を高めた構成で実施することを決めた。校長は「しんどいことやつらいことを克服する力を身につけ、友だちと力をあわせてできたことに達成感を味わってほしい」と主張する。

 今年の骨折例は、多人数による大技の「タワー」や「ピラミッド」ではなく、いずれも2人技で起きたという。倒立などに失敗し、手足を地面につくケースが目立つ。市教委の担当者は来年度以降の実施について「今年の状況や、指導にあたる教員の負担などを総合的にみて検討する」と説明している。(以下省略)

https://digital.asahi.com/articles/ASM9L7K7VM9LPIHB02Y.html

ツイッターはこちらです。
https://twitter.com/hisamotokizo/status/1170957519826472961
https://twitter.com/hisamotokizo/status/1171249095614197760

実は今春に大阪府で同様の事例が発生しました。

【6/6追記】東大阪市の小学校運動会で7段ピラミッド・5段タワーを実施予定、大阪府知事は反対

大阪府知事・神戸市長はいずれも「組み体操の危険性」を問題視しています。

しかし、実は首長には学校等の教育内容について指示する権限がありません。財務や予算編成等に限られています。

首長と教育委員会との権限分担
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo6/gijiroku/attach/1387933.htm

その為、この様にツイッターで呟いて世論に訴えかける形を取らざるを得ないのでしょう。

一保護者として、組み体操には悪い思い出しかありません。

擦り剥く膝小僧、重みで痛める腰や背中、、転落等による打撲、失敗に対する教師の怒号、できない子への同級生からの冷たい視線等、思い出したくないぐらいです。

体格差を無視し、安全性を軽視するのは果たして教育でしょうか。

団結心・役割分担・克服する力を学ばせたいのであれば、より安全かつ効果的な方法が他にあるでしょう。

高いリスクを伴う組み体操に拘る必然性は皆無です。後遺症を伴う大けがを負っても、後の人生に対して校長や教員は責任を取りません。