ここ数日、多くのニュースやワイドショー等で取り上げられています。

高さによる危険性が指摘されたピラミッドやタワーに代わり、運動会で広がっている「人間起こし」で重大事故が多発しているそうです。

組み体操「人間起こし」全国で事故多発 専門家「非常に危険」

2019年11月20日 14時38分

学校の運動会などで披露される組み体操で、ピラミッドなどに代わって行われることが多くなった「人間起こし」と呼ばれる技で、去年までの3年間に全国で145件の事故が起きていることが分かり、専門家は、「重大なけがにつながるおそれがあり、実施は控えるべきだ」と指摘しています。

「人間起こし」は、「トラストフォール」とも呼ばれ、数人で作った土台の上に1人の子どもを乗せ、立ち上がらせたり、後ろに倒れさせたりする技です。

この技について、大阪経済大学の西山豊名誉教授が、学校での事故をまとめている日本スポーツ振興センターのデータを分析したところ、去年までの3年間に全国の学校で145件の事故が起きていることが分かりました。

都道府県別では兵庫県が30件と最も多く、ついで、大阪府が18件、埼玉県が13件、愛知県が12件などとなっています。全体の6割が、上に乗る子どものけがで、脳しんとうや頭部の打撲など、勢い余って頭から地面に落下したとみられるケースが目立つということです。

組み体操をめぐっては、ピラミッドやタワーなどと呼ばれる技で事故が相次いだことから、スポーツ庁が3年前に通知を出し、安全を確保できない場合は行わないよう教育現場に求めています。(以下省略)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191120/k10012183961000.html

お世話になっている小学校でも、人間起こしは行われています。「ピラミッドやタワーの様な高さが無いから、安全なのかな」と感じていたのですが、実態は違ったそうです。

運動会等で撮影された数多くの映像が公開されています。



データを分析した大阪経済大学の西山先生がツイッターアカウントで関連報道等を取り上げています。

また、ウェブサイトに、都道府県別組体操事故統計(2018年版)が公表されています(トップページからのリンクは誤っているのに注意)。

Download (PDF, 482KB)

人間起こしを含む組み体操には、連帯感や一体感を高め、また保護者の感動を喚起する効果があるとされています。

一方、映像や資料等から分かる通り、重大な事故が発生する危険が非常に高いのは事実でしょう。

また、連帯感や一体感を高めるのは別の方法や機会でも可能です。

そもそも論として、運動会は保護者を感動させる為の行事ではありません。あくまで子供の為の行事です。

以前から組み体操に対しては、「上段に立つ子が目立ってばかりで、下段の子は楽しく無さそうだなあ」と感じています。

どの様な行事であっても、目立つ役と目立たない役が分かれてしまうのは致し方ありません。ただ、人間起こしやピラミッド等はそれが顕著です。

子供達は組み体操の実施をどう考えているのでしょうか。既に経験した6年生を対象とし、組み体操に関するアンケートを実施するのも一案ですね。