2019年10月から「幼児教育・保育の無償化」が始まりました。
保育料が無償化される代わりに、新たに「給食費」が保護者負担となりました。
無償化で給食のおかず減る? 戸惑う保護者「本末転倒」
10月から始まる幼児教育・保育の無償化。幼稚園や保育所に通う3~5歳の利用料を原則無料(一部上限あり)にする制度だが、払うお金がゼロになるとは限らない。給食費などの実費は対象外、というのが国の方針だからだ。自治体によっては独自に補助し、給食費の保護者負担をなくすところもあり、支払額には地域差が。一方、おかずを減らして対応する園も出始め、保護者の間には戸惑いが広がる。
「給食献立のメニュー変更について」。横浜市の私立認可保育園に5歳と2歳の子を通わせる女性(42)は、9月中旬に園で配られた紙を見て驚いた。これまで平均310円ほどだった副食(おかず)の材料費が40円ほど下がり、その分、おかずやおやつの品数を減らすと書かれていた。
国の目安では、主食(ご飯)3千円、副食が4500円。これまでも保護者が支払う仕組みだったが、特に副食費は、保育所の利用料に含まれる形で自治体に支払っていたため、保護者にとっては負担している実感が薄かった。また、実際の材料費は、施設によってまちまちだった。
運営会社によると、この園での9月までの副食費は月に約7800円かかっていた。10月以降は施設ごとに保護者から直接集めることになり、負担を減らすために材料費を千円ほど減額し、保護者からは6500円集めることにした。栄養価は変えず、日によっては品数を減らすことにしたという。
この女性は「保育の質を落とすなら無償化は本末転倒。何のための制度なのか」と話す。
(以下有料部分につき要旨)
・稲城市は月額7,500円を計画したが、高すぎると批判されて6,000円に修正した(安すぎるという現場の声も)。
・23区の大半は給食費全額を公費補助する。
・千葉市は副食費4,500円では足りないと判断、月額5,160円とした(主食は家庭から持参)。
・さいたま市は主食副食計5,500円。
従来は保育料に含まれていた保育所等の給食費(副食代)が、幼児教育・保育無償化によって別途徴収する事とされました。
しかし、高すぎる徴収額に批判が集まっています。反対に徴収額を抑制する為に、10月からおかずやおやつの品数を減らす保育所もあるそうです。
各家庭が給食費を実費負担するとしても、無償化以後の総負担額は軽減されています(低所得世帯も含む)。
それでも様々な不満等が噴出しているのは、事前の説明が余りに不足していたのが一因でしょう。
お世話になっている保育所もその一つです。
2019年10月以降に実費徴収される給食費が各保護者へ伝わったのは、何と9月末でした(最近!)。比較的抑えられた金額でホッとしました。
多くの子育て世帯は、社会保険料の引き上げ・消費増税・伸びない給料等を切実に感じています。一世代前の子育て世帯と比べ、可処分所得は大幅に減少しています。
残念ながら、子育てに関係する費用もシビアに査定せざるを得ません。我が家も高額の習い事は全く検討せず、家族旅行も可能な限り予算を抑えています。
されど、一定の費用を掛けざるを得ない項目もあります。それは「食費」です。
外食費は節約しますが、家庭で調理する食材は安い以上に良い物を購入する様にしています。子供にとって、十分な栄養と量を摂取する事が何よりも重要という考えからです。
様々な考え方があると思いますが、私は子供が十分に満足する給食を提供して欲しいと思っています。その為に必要なコストは負担します。
とは言え、給食費を全額公費で補助する23区が羨ましいですね。ただ、23区は待機児童問題が深刻なので、入所できなかった児童との不公平感が生じそうです。
なお、小中学校の学校給食では食材費のみが徴収されています。
2019年度の大阪市においては、小学校低学年は227円、中学年が230円、高学年が233円、中学生が300円とされています。小学校が概ね月額4000円、中学校が5000円ですね。
学校給食の実施状況について
https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/page/0000292260.html
小中学校より保育所等の給食費の方が高いというのは、保護者感覚といて少し納得し難いという思いもあります。