多くの大阪市立小学校は今日4月7日が2023年度入学式でした。

大阪市西区の市立日吉小学校では、真新しい制服に身を包んだ新1年生が、初めて登校してきました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3587f86707914d7cd13025d6f1f0d21e18332e80

お世話になっている学校でも、前年よりやや少ない新1年生が校門を潜ったそうです。

この時期に新1年生の保護者を悩ませるのは、新たに購入した学用品と記名です。記名する物の多さ、そしてそもそも家庭で購入すべき物か、もやもやが募ります。

「地獄」「心を無に」…〝算数セット〟の名前付け、SNSで毎年話題

新学期が始まりましたが、今年もSNSで話題になっていたのは「入園・入学準備の大変さ」です。特に多くの親が〝格闘〟しているのが、小学1年生の「算数セット」への名前付け。小さなおはじき一つ一つ、計算カード1枚1枚にも名前を付ける必要が――。ある調査では、入園・入学の準備のなかで9割が「名前付けが大変」と答えています。改善策はないのでしょうか。(以下省略)

https://withnews.jp/article/f0230407001qq000000000000000W02q10101qq000025642A

子供が保育所等や学校へ持っていく物の名前書きは本当に大変です。面倒です。数の多さと細かさに圧倒されます。

代表例が小学校1年生で利用する「算数セット」です。おはじき・計算棒・計算カードの1つ1つに記名しました。算数セットだけでも100回以上も同じ名前を書いた様な記憶があります。本当に大変でした。小学校へ入学する際はそれ以外にも多数の持ち物に名前を書き、疲弊してしまいました。

しかしながら、何か疑問に感じる事があったとしても、新入生の保護者が声を挙げるのは極めて難しいです。

学校説明会にて購入物品リストが配布されるのは概ね1-2月頃です。その場で何か意見を主張しても、入学する前に何かが変わるには時間が短すぎます。また、購入する物品を入学後のいつどれだけ利用するか分からず、入学前に適切な意見を主張するのは困難です。

算数セットを一定程度利用したのは、1年生1学期の僅かな間でした。ただ、購入しても使わなかった部品も少なくなかった様子です。

反対に計算カードは2学期や3学期も頻繁に利用しました。毎日の様に宿題を課され、子供が読み上げるのを何度も聞きました。偶に読み間違えると、私が「えっ」と声を出してしまいました。

一方、入学後になると意見を伝える動機が減退してしまいます。既に物品を購入して記名してあるので、今更何かを伝えても遅いのです。

下の子が入学するとしても、上の子が使っていた物品を流用するだけで済んでしまいます。他の児童と重複しにくい名字のみを記入していたら、記名の修正すら不要です。薄くなった名前を上書きするだけです。

学年が進んだ後も同じです。進級するに従い、習字道具・絵の具セット・彫刻刀セット・リコーダー・裁縫セット等の購入を求められます。その際に「学校でまとめて購入し、貸し出すようにしては?」と伝えるのも難しいです。翌学期・翌年度から使用する物なので、学校で購入するには時間切れです。各家庭で購入し、短い間だけ使い、問題意識は忘れ去られてしまいます。

こうした問題提起を行うのは、本来はPTAが担うべきなのでしょう。複数の学年の保護者が混じり、過去の経緯等を知る人も多いです。購入よりも貸与に切り替えた方が良い物も分かっている筈です。

しかしながらPTAは全く頼りになりません。学校以上に前例踏襲する意識が強く感じます。とある要望をPTAに伝えた事があったのですが、取り上げられもしませんでした。過去に子供が差別的対応を受けたこともあります(今でも怒っています)。既にPTAは見限っています。

上記記事には「後輩ママパパのために、いま気になっていることは学校側に伝えてほしい」とありますが、記名や購入等を強いられた保護者が事後的に声を挙げるメリットは乏しいです。残念ながらこうした習慣は今後も続いていくでしょう。

反対に要望等が通りやすいのは、次年度も「自分事」になる場合です。例えば毎年購入する物品や行事等に関する事柄です。何らかの不満を翌年にも味わうのは、誰しもが勘弁願いたいです。自分の不愉快な経験をベースに、説得的に伝えられます。

上記記事にもある通り、学校は前例踏襲をしがちな組織です。しかしながら、何らかの切っ掛けと理由があれば変更する事もあります。お世話になっている学校でも保護者からの要望を切っ掛けに、家庭の負担が重い行事や不合理なルールを大幅に見直しました。言ってみるものです。