H31保育所等一斉入所結果分析、3回目は各区毎の入所保留率(0歳児)を見ていきます。なお、昨年の分析記事はこちらからご覧下さい。


大阪市の保育所入所待機児童数について(平成31年4月1日現在)より作成(以下同じ)

0歳児保留率は9.4%、東淀川区・此花区が高い

大阪市全体の0歳児保留率は9.4%でした。昨年の10.4%からやや低下しました。

これはつまり、0歳児申込者の内、9割以上の方は入所が内定したという状況を表しています。

ただ、一斉入所で申し込めるのは原則として年度前半(4月~9月)に産まれた子供のみです。

年度後半(10月~)に産まれた子供は一斉入所へ申し込めず、厳しい年度途中申込み、もしくは1歳児一斉入所を待つ事となります。

0歳児保留率が低かった地域は二分されています。一つは福島区・中央区・西区・城東区等です。

これらは子育て世帯の転入が激しい地域です。新規施設が非常に多く、0歳児募集数が急増しています。

もう一つは旭区・東住吉区・平野区・西成区等です。厳しい少子化が進んでおり、申込数が逓減しています。

反対に高かったのは、東淀川区(16.5%)・此花区(15.4%)でした。

東淀川区は阪急上新庄駅やその周辺にある保育所等へ0歳児の第1希望が集中しました(詳細はこちら)。

具体的には下新庄保育所菅原保育園風の子保育園小松保育園です。

結果として、東淀川区では市内で最も多い43人の0歳児が入所保留となりました。

此花区は、募集数が各3人しかいないしんが保育園れんげ保育園高見町保育所へ第1希望が集中していました。

これらの保育所がある地域は同一地域に別の保育所がありません。また、しんが保育園・れんげ保育園は0歳児募集数を減らしていました。

結果、3保育所を第1希望した0歳児の内、一定程度は入所保留となってしまったのでしょう。

保留率を見る場合、区全体よりも入所したい保育所やその地域の数字を見る事が大切です。

保留数が多かったのは淀川区・鶴見区・阿倍野区

その他の区で気になったのは、淀川区・鶴見区・阿倍野区ですね。

淀川区の0歳児入所保留率はやや下がりましたが、31人もの0歳児が入所保留となりました。

加島第1保育所・三国保育所・博愛社こども園・淀川ベビー本園・東三国かいせい保育園・ポラリスこども園等に第1希望が集中しました(詳細はこちら)。

鶴見区は茨田第1保育所・今津保育所・トレジャーキッズよこづつみ保育園を第1希望とした0歳児が保留になったのでしょうか(詳細はこちら)。

区全体の0歳児募集数には余裕がありました。ただ、利便性が良い保育所に第1希望が集中しました(他区でも同傾向)。

阿倍野区は望之門保育園・せいあい保育園・あい保育園昭和町を第1希望とした0歳児から、多くの保留者が出てしまったと考えられます。

昭和町駅付近には、もう1~2保育所が必要だと感じています。

次回は1歳児の入所保留率

次回は区毎に1歳児の入所保留率を掘り下げていきます。

1歳児は非常に入所しづらい年齢です。保留率が非常に高い区も目立ちます。