認可外保育施設の場合、万が一の事故等の際に十分な補償が受けられない恐れがあります。保育所であれば、日本スポーツ振興センターの災害共済給付が受けられます。対象が広がり、地域型保育事業も対象となっています。

【ニュース】子どもの病気けがに公的補償 小規模保育も対象

しかし、本事件が発生した認可外保育施設は対象とされていません。また、施設側は民事上の賠償責任を避けたい為か任意の情報開示・事故報告書の作成等に応じる事は稀で、事故等が発生した状況を知るには提訴するしかないのが実情です。

こうした背景を受け、「保育園で亡くなる子どもを1人も出さないために、しっかり事故検証できるよう、認可外保育施設も日本スポーツ振興センターの無過失保険に加入させてください!」という署名活動が行われています。

保育施設等で亡くなった子ども達(署名活動サイトより)

署名の趣旨には強く賛同するものの、認可外保育施設を全て日本スポーツ振興センターの災害共済給付の対象とすべきか否かは悩ましいです。

仮に「といず」が公的保険に加入していたのであれば、被害女児のご両親に災害給付が行われていたでしょう。しかし、ずさんな保育による刑事処罰を避けたい動機があれば、結局は同じ様に罪証隠滅を行ったかもしれません。また、本事件は犯罪被害給付制度の対象になっていると考えられます(愛知県警察犯罪被害者等給付金支給事務取扱要綱参照、恐らく栃木県も同様規定あり)。

一方、保育所等が給付対象となりながら、同じ様に小さな子供の保育を行っている認可外保育施設が外れているのは、公平性の観点から問題があるでしょう。事故等が発生した場合の補償に大きな違いが生じます。

我が家では以前に補償を受け取った事があります。保育所でのケガによるものです。1ヶ月程度の通院が必要となり、生活に大きな影響が生じました。仮に認可外保育施設で発生していたら、ケガの責任の有無・程度・賠償額等で揉めたかもしれません。

署名活動の趣旨は上記サイトに詳しく掲載されています。賛同される方は、ぜひご署名下さい。