生後9ヶ月の女児が認可外保育施設で死亡した宇都宮といず事件、懲役10年を不服として木村久美子被告(元施設長)が東京高裁へ控訴しました。
木村久美子被告、東京高裁へ控訴
「といず」乳児死亡事件の木村被告が控訴 控訴審でも無罪を主張へ
宇都宮市内の認可外保育施設「といず」で2014年7月、宿泊保育中の同市、山口愛美利(やまぐちえみり)ちゃん=当時9カ月=が死亡した事件で、保護責任者遺棄致死罪などに問われた元施設長で住所不定、無職木村久美子(きむらくみこ)被告(59)は24日、求刑通り懲役10年を言い渡した宇都宮地裁の裁判員裁判判決を不服として、東京高裁に控訴した。
地裁によると、控訴申立書は木村被告と弁護人の両方が提出した。弁護側は取材に対し、保護責任者遺棄致死罪の有罪認定を不服とし「事実認定には根拠に基づいていない部分がある。仮に有罪だとしても量刑には不満がある」とコメント。
一審に引き続き控訴審でも無罪を主張する方針。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20160615/2357582
裁判はまだまだ続きそうです。求刑通りの判決だったので、検察側は控訴しないのではないでしょうか。
同事件では、死亡した被害女児や暴行等を加えられた他園児達に行われた、悲惨な保育が明らかになっていました。
後頭部は真っ赤に鬱血し、髪の毛が抜け落ちている。顔には無数のアザが残り、臀部から足にかけて幾重にも刻まれた束縛痕──。愛娘の最期の姿を収めた写真を前に、母親(38才)の言葉は悲痛を極める。
「食べさせたら排泄するからと、ご飯やミルクは最低限の量。しかも被告の親族が経営するコンビニからもらってきた賞味期限切れのパンと麺類を餌のように盛りつけただけ。電気代の節約のために、冷暖房も付けていなかった。お腹が空いて子供たちが泣き出しても、スタッフがひもで縛って放置していたそうです」
「場所は警察署の霊安室です。“司法解剖に回すと切り刻まれる。きれいな体で会えるのはこれが最後です”と署のかたに言われました。きれいな体なんてとんでもない。顔、お尻、足、あの娘は傷だらけで…。涙が止まらなかった。夢だと願いたかった。でも、愛美利は動かない。しゃべらない。娘をこんな体にした託児所を許せなかった。だからこそ、写真に残しました。今回、写真を表に出すことにためらいはありました。でも、託児所の実態をどうしても知ってほしかったんです。愛美利の無念を晴らすために…」
凄惨としか言い様がありません。どうすればかわいらしい0歳児がこんな姿になってしまうのでしょうか。
被告は「女児を預かる前からケガ等をしていた」「不可抗力でケガ等をしてしまった」とでも主張しているのでしょうか。前者なら保育を断る、後者なら不可抗力であっても適切な保育を行っていなかった事になります。
被告の親族が経営しているのは、恐らくコンビニ兼酒屋です。売れ残ったパン類を園児に食べさせていたとは、保育料という収入をもたらす家畜としか見ていなかったのでしょう。
保育所・地域型保育事業・認可外保育施設、どの様な保育施設を利用する場合であっても下調べは重要です。特に行政の目が行き届かない認可外保育施設は尚更です。評判・運営法人・ネット上の口コミ等、様々な情報を集める必要があるでしょう。
ただ、集めても集まらない情報や漏れは生じてしまいます。安心できる保育施設が見つからなければ、利用を諦めるのも一つの考え方でしょう。正直、結論は難しいです。
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