多くの自治体で一斉入所の申込手続が終わり、結果発表を待っている方が大勢いらっしゃると思います。

今回は保育所等の見学時に参考になる記事を紹介します。保育関係の記事や講演が多い小林美希氏(労働経済ジャーナリスト)が執筆された、「締切直前、保育園選びのポイント解説」です。

同氏が行ってきた取材等を基に、見学する際のチェックポイントと具体例も交えながらまとめた記事です。

1.見学を指定された時間帯に園児や園長はいるか
2.延長保育の利用方法
3.母乳哺育が可能か
4.衣類などの貸し出しはあるか
5.きょうだい片方が熱を出したら元気なほうは預かってくれるのか
6.保育士の待遇は良いか
7.父母会や労働組合があるか
8.その他
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8300(項目を箇条書き)

我が家がお世話になっている保育所へ具体的に当てはめてみます。

1.見学を指定された時間帯に園児や園長はいるか

見学者に対しては原則として園長先生が対応にあたり、保育の様子・保育内容・施設や設備等を見学しながら説明しています。

園長先生以外の職員(主任保育士等)が見学対応を行っている姿を見た事はありません。園長先生が在園している日・時間帯に限って見学を受け付けている様子です。見学時間は午前中の30分~1時間弱程度でしょう。

ただし、食事は見学させていない様子です。知らない大人が保育室で食事風景を見ていると、園児がそわそわしてしまうからでしょう。代わりに当日の献立や盛り付け例や調理室の光景は見学できる様です。

2.延長保育の利用方法

延長保育の利用方法は柔軟です。入所後であっても勤務時間の延長(恒常的な残業も含む?)や土曜出勤が発生する場合は、勤務先の証明書を添付して申請すると延長保育が利用可能となります。

また、突発的な残業等で事前に申し出ていた保育時間内に迎えに行けない場合であっても、電話連絡しておけば閉園時間までは保育を行っています(都度料金)。

3.母乳哺育が可能か

我が家は利用しませんでしたが、母乳を毎日持参していた家庭がありました。園児毎の食事内容等を記した用紙にも「○○ちゃん 母乳持参」と書かれていた覚えがあります。

アレルギー対応・食事の量等も含め、0-1歳児クラスでは乳児個別の事情に可能な限り対応していました。忙しさは保護者でも理解でき、ややこしい事は言いにくい雰囲気も若干はありました。

4.衣類などの貸し出しはあるか

ほぼ全ての貸し出し用衣類がある様子です。帽子・靴・コップ・水着等もあります。借りた衣類等は家庭で洗濯をし、数日内に返却するルールです。

また、オムツ等の消耗品は返すわけにはいきません。使っていない同種同等の品(別メーカーでも可能)で返しています。

5.きょうだい片方が熱を出したら元気なほうは預かってくれるのか

「えっ、預かってくれない保育所もあるの?」というのが率直な感想です。きょうだい片方は保育所へ登園、もう片方は保育所経由で診療所で受診して自宅で休むのは当たり前の光景です。

また、保護者が有給休暇等を取得して自宅にいる日であっても、通常通りに預かってくれます。ただ、余りに頻繁だと小言を言われると聞きました。

6.保育士の待遇は良いか

具体的な給与額は知りませんが、何人かの保育士から冗談半分で「安い」と聞きました。

毎年、約1割程度の先生が退職され、代わりに新卒・転職された先生が入職しています。離職率は平均的な水準でしょう。

見学時に保育士の給与は訊ねられないでしょう。代わりに「離職率、もしくは全職員数と4月に入職した職員数」が分かれば、大まかに推測できます。

7.父母会や労働組合があるか

保護者会はあります。各種行事を園と共に行ったり、様々なイベント等を企画したりしています。卒園までに何かしらの役員を1度経験するものとされています。

労働組合が結成されている話は聞きません。保育所毎に組合を結成するのは難しいかもしれません。たとえば同一自治体内の私立保育所に勤務する保育士、職場の枠を越えて労組を結成するのは可能かもしれません(合同労組?)。

 

各項目に当てはめて考えると、お世話になっている保育所は概ねチェックポイントをクリアしていると感じました。

皆さんがお世話になっている保育所や、入所を検討している保育所はいかがでしょうか。このチェックポイントを見学時に参考にして見て下さい。また、保育所へ何らかの改善を申し入れる際にも役立ちそうです。