H26保育所一斉入所結果分析、13回目は淀川区を取り上げます。
同区は新規入所申込数が市内で最も増加し、同時に市内最多の入所保留児童が発生しています。
各保育所毎の新入所者数・入所者平均点・入所基準点を取り上げ、H25とH26を比較した上で分析検討を行ってみます。
(入所者平均点・入所基準点の計算方法はこちらに記載しています。)
なお、【H26保育所入所申込状況分析】(15)淀川区も参考にして下さい。
※各区の分析を順次行っていますが、「○○区の状況を早めに知りたい」「○○保育所についてもっと突っ込んだ分析を」というリクエストがありましたら、コメント欄やお問い合わせからお寄せ下さい。
保育所名 | H26入所者数 | H26入所者平均 | H26入所基準点 | H25入所者数 | H25入所者平均 | H25入所基準点 |
愛光保育園 | 31 | 186.2 | 155 | 44 | 188.7 | 155 |
加島第1保育所 | 28 | 182.6 | 155 | 26 | 177.8 | 135 |
木川第1保育所 | 25 | 179.9 | 135 | 23 | 159.4 | 125 |
木川第2保育所 | 31 | 186.2 | 175 | 30 | 184.5 | 155 |
十三保育所 | 21 | 190.3 | 175 | 25 | 187.1 | 155 |
塚本保育所 | 33 | 191.3 | 175 | 30 | 196.8 | 195 |
西加島保育所 | 16 | 163.1 | 125 | 7 | 152.6 | 125 |
三国保育所 | 35 | 193.0 | 185 | 31 | 195.5 | 185 |
かぐはし保育園 | 33 | 165.8 | 95 | 33 | 167.3 | 125 |
新東三国保育園 | 42 | 185.1 | 165 | 36 | 190.8 | 175 |
博愛社保育園 | 30 | 188.2 | 155 | 16 | 187.4 | 165 |
ひかり保育園 | 33 | 172.5 | 125 | 32 | 180.5 | 155 |
ふたばこども園 | 34 | 184.3 | 145 | 24 | 182.6 | 135 |
ふたば乳児園 | 11 | 191.9 | 175 | 12 | 189.7 | 155 |
ミード保育園 | 32 | 192.4 | 165 | 33 | 200.3 | 195 |
淀川ベビー保育園 | 25 | 167.9 | 115 | 37 | 173.1 | 125 |
つくしんぼ保育園 | 21 | 192.6 | 175 | 15 | 186.2 | 155 |
メリーポピンズ保育園 | 17 | 200.8 | 195 | 32 | 191.8 | 185 |
明の守保育園 | 11 | 185.5 | 175 | 10 | 189.5 | 165 |
ポラリス保育園 | 60 | 197.7 | 175 | 46 | 192.7 | 195 |
高等森友学園 | 17 | 166.1 | 125 | 13 | 177.0 | 125 |
つくしんぼ西保育園 | 22 | 193.7 | 195 | 21 | 191.2 | 175 |
徳蔵寺保育園分園なかよし | 14 | 187.6 | 175 | 6 | 175.5 | 125 |
ふたば未来園 | 平成26年6月新設 | |||||
(仮称)クオリスキッズ三国本町保育園 | 平成27年4月新設予定 / 淀川区三国本町1-12-4 | |||||
徳蔵寺保育園 (東淀川区) | 35 | 181.5 | 155 | 30 | 174.2 | 125 |
ひじり保育園 | 認定こども園 | |||||
みくにひじり保育園 | 認定こども園 |
淀川区は再開発が盛んに行われていますが、子育て世帯に人気の北摂地区にも近い事から、就学前児童数は前年より57人減少して8,112人となっています。
一方、平成26年度一斉入所においては2-3歳児の申込数が急増しており、子育て世帯が活発に流出入していると推測されます。
こうした状況の為でしょうか。
淀川区は新規入所申込数が市内で最も増加し、同時に市内最多の入所保留児童が発生しています。
一方、入所倍率・入所者平均点は微増に留まっています。
同区の特徴の一つは地域間格差の大きさが挙げられるでしょう。
具体的には、入所基準点が高い保育所がJR東海道本線・阪急京都線・国道176号線に囲まれた区内北東部に集中してしまっているのです。
この地域は入所基準点が175点を超える保育所が大半であり、中には195点を超える保育所もあります。
なかでも阪急三国駅前のメリーポピンズ保育園は入所基準点195点・入所者平均点200.8点と極めて高くなっています(募集児童数減も影響しています)。
北東部(特に再開発が盛んに行われている三国・宮原地域)への集中を裏付けるのが「特定保育所希望等による入所保留」です。
新規入所申込数924人の内、淀川区ではなんと179人(約20%)が特定保育所希望等による入所保留となっています(詳細はこちら)。
自宅近くにある幾つかの保育所へ入所を申し込んだにも関わらず入所できなかった場合、恐らくはやや離れた(自転車で15-20分程度?)場所にある保育所を紹介される場合がある事でしょう。
淀川区北東部の場合、同区の他の地域や東淀川区内に自宅から登園できる保育所を見つけられる可能性が高いです(淀川区HPでは近接した東淀川区内の保育所も案内しています)。
しかし、通勤に不便・遠くて通いきれない・自宅近くの保育所の空きを待つ等という理由から、入所を見送る場合が少なくないでしょう。
そうした児童が「特定保育所希望等による入所保留」で計上されていると考えられます。
特定地域への子育て世帯の集中によって発生したと推測される特定保育所希望等による入所保留児童、淀川区以外では此花区・住吉区・西区・北区で発生していると考えられます。
区全体の数字を見る限りでは気付きにくい点でしょう。
一方、北東部以外の地域は入所基準点が105-165点という比較的入所しやすい保育所が中心となります。
子育て世帯が区内北東部に集中している事の裏返しでしょうか。
同じ区内と思えないほどに状況は全く異なります。
保育所ニーズの高まりを予測してか、平成26年度にはふたば未来園、平成27年4月にはクオリスキッズ三国本町保育園が開所します。
淀川区は北東部を中心に高層マンションの建設が相次いでいます。
区内北東部では、当面は保育所へ入所しにくい状況が続くと考えられます。
一方、それ以外の地域では比較的入所しやすくなっています。
ただ、御堂筋線を用いて通勤するとなると、区内では北東部(ないし南東部)が居住候補となるでしょう。