2023年度保育所等一斉入所申込状況分析、第4回は天王寺区です

※10月28日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。


昨年と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、また入所倍率が2倍を超えた箇所は赤で表示しています。

コロナ禍が申込数に大影響?

天王寺区は大阪市内で最も保育所等へ入所しにくい区の一つです。入所倍率の高さ(特に1歳児や3歳児)に加え、加点を有する児童が多いのが特徴的です。ただ少子化や保育所等の整備が進むにつれ、そうした傾向は徐々に薄くなっていると感じています。

2023年度一斉入所申込では、1歳児の申込数が前年よりも76人も増加したのが特徴的です。

ちょうど1年前の2022年度一斉入所において、当時の0歳児申込数が前年(2021年度一斉入所)より29人も増加していました。この年齢層の児童が多く、そのまま1年後も1歳児申込にスライドしたのでしょう。

コロナ禍との関係もあるでしょう。2022年度の0歳児一斉入所に申し込んだのは、2021年4月~9月生まれの児童です。妊娠したのは2020年7月~2020年12月頃となります。ちょうどコロナ第2波が落ち着き、今は懐かしいGoToトラベルが盛り上がった時期と重なります。

コロナ第1波(202年2月~5月頃)の影響は、2022年度の1歳児一斉入所者の少なさ(225人)に表れています。前年(2021年)の272人より47人も少なく、翌年(2023年)は301人へと76人も増加しました。

また、天王寺区は毎年の様に3歳児申込数が多いのも特徴的です。地域型保育事業が非常に多く、その卒園児も多い為です。フルタイム+卒園児加点がある児童はほぼ決まっている様子ですが、全くの新規で入所を申し込む方は入念な検討が必要です。

0歳児で極めて厳しいのは、蓮美幼児学園うえしおキンダースクールです。区内の0歳児で第1希望倍率が唯一2倍を超えています。募集数が多いとはいえ、フルタイム共働きでも入所できない方が非常に多くなるでしょう。第1希望を他保育所等へ変更される方も少なくないと思います。

1歳児は第1希望倍率が3倍を超える保育所等も生じています。四天王寺夕陽丘保育園・蓮美幼児学園うえしおキンダースクール・ポピンズナーサリースクール天王寺・あろんてぃあきっず真法院町保育園・ゆめ玉造保育園・聖和かいせい保育園(保育士優先枠で実質3倍以上)が当てはまります。

募集枠の殆どはきょうだい加点や認可外加点がある児童で埋まってしまうでしょう。特に募集数が少ない保育所等では、きょうだいでさえ入所できないケースが起こりえます。

先に指摘した通りに1歳児申込数が急増したのに加え、第1希望の殆どが6年保育を行う保育所等に集中しています。極めて厳しい結果が予想されます。

募集予定が無い連美幼児学園たにまちナーサリーを第1希望としている16人の動向も気掛かりです。周辺他保育所等の第1希望舎が更に増えるでしょう。

3歳児でも一部保育所等に第1希望が集中しています。四天王寺夕陽丘保育園・日の出さなだやま園・くじら保育園天王寺園・あろんてぃあきっず真法院町保育園で3倍を超えています。

ただ、一般的に3歳児は募集定員を追加する事が多いです。3歳児クラスから幼稚園へ進学したり、他の自治体へ転居する方が少なくありません。募集予定がない保育所等でも追加枠が発生するケースもあります。

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、様々な情報等を掲載する予定です。

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