H28保育所等一斉入所結果分析、地域編です。第8回は天王寺区を取り上げます。なお、同区に関する過去の分析記事は、「検索:天王寺区 分析」からご覧下さい。
分析精度の向上の為、今年から各保育所・年齢(0-2歳児)毎の「推定入所最低点」(以下「最低点」とします。)を掲載します(地図は後日追記する予定です)。
天王寺区は文教地区として知られています。同区の中心部を占める上町台地上には学校や寺社仏閣が多く、落ち着いた印象を受けます。隣接する浪速区・中央区(旧南区)とは雰囲気が大きく異なります。
同区では病院や事業所の跡地等で次々とタワーマンションが建設されています。北区や中央区以上に子育て世帯の転入が多いという印象があります。未就学児は毎年4-5%程度ずつ増加しています。
このためか、保育施設は明らかに不足しているのが現状です。入所するには何点が必要でしょうか。
2保育所新設により、H28一斉入所は若干入りやすかった?
天王寺区内では平成28年1月にげんき上本町園が、4月にポピンズナーサリースクール天王寺が開所しました。平成28年4月までで、両保育所に合わせて100名前後の児童が入園しました。H28一斉入所申込者530人に対して2割弱に相当します。
その為、H28一斉入所で入所するのに必要な点数は、前年よりやや低下しています。H27の入所者平均点は198.29点であったのに対し、H28は195.13点へ下降しています。
施設毎の数字も同傾向です。H27の入所者平均点が200点を超えたのは6保育所だったのに対し、H28では3保育所に留まっています。区全体の募集数が一時的に膨らみ、かつ新設の2保育所に希望者が分散した事により、入所者平均点・最低点が若干低下しました。
しかし、これは区中心部の上本町駅南に2保育所が新設された、H28一斉入所だけの話です。H29では区北部の餌差町の保育所が新設されますが、上本町以南への影響は殆どないでしょう。
つまり、H29一斉入所は、高い確率でH28より入所しにくくなります。特に反動がきついのは区中心部(千日前通以南~勝山通以北)です。
天王寺区中部は入所困難
地域毎に見ていきます。まずは住宅街と無数のタワーマンションが立ち並ぶ区中心部です。地図上で10棟前後のタワーマンションが確認できます。
この地域にある保育所で0歳児入所に必要な点数は、概ね180-200点となっています。新設もしくは日が浅い保育所は200点となっていますが、それ以外は170-180点です。0歳児入所は比較的容易と言えるでしょう。
その理由は定員の多さです。この地域にある保育所の0歳児定員に対し、これらを第1希望とする0歳児は大きく下回りました。
第2希望・5月以降の入所者によって早々に定員が満たされるとはいえ、1歳児の厳しさとは雲泥の差です。新設保育所の影響が無くなる来年度以降も、0歳児は入所しやすい傾向が続くでしょう。
一方、厳しいのは1-2歳児です。1歳児最低点は200-205点です。フルタイム共働きであれば五分五分、それ未満では絶望的でしょう。1歳児募集数が0歳児とほぼ同数にも関わらず、希望者が0歳児の倍もいるのが原因です。
201点を超えたのは、四天王寺夕陽丘保育園・ポピンズナーサリー天王寺でした。数少ない1歳児募集枠へ、高い点数の世帯が数多く申し込んでいるのが特徴的です。200点で入所するのは著しく困難です。
2歳児はより厳しくなります。1歳児以上に募集数が少ないのが原因です。多くの場合、認可外等の加点事由が求められるでしょう。
H29は一気に厳しく、市内再激戦地域か
北区や中央区の記事と比較して読んだ場合、「北区南東部や中央区東部の方が厳しいのでは無いか?」と思われる方は少なくないと思います。H28一斉入所はその通りです。
しかし、問題はこの記事を読んでいられる方が手続を行う、H29一斉入所です。
上述の通り、天王寺区中部には2保育所が新設され、多くの幼児が入所しました。しかし、この地域に今後の新設計画はありません。となると、H29一斉入所では、その反動が生じる可能性が濃厚でしょう。
つまり、H27一斉入所に近い水準まで厳しくなると推測されます。兄姉が在籍していても入所できなかった等、極めて厳しい話を聞いたのを覚えています。
「天王寺区中部は、平成28年と29年で状況が大きく異なる」とお考え下さい。
書き込んだつもりが書き込めていなかったようなので、再度コメントさせて頂きます。
追加情報です。
鶴橋の上本町げんき学園の今年度の一歳学年は、園の先生に伺った所、きょうだい加点が有ったにも関わらず、落選したご家庭が有ったそうなので、207点になるかと思います。
JR、近鉄2路線、地下鉄の鶴橋駅や、市バスのバス停から近いことや、新しい園であることから、人気を得たのではと思います。
(となると、天王寺区の一歳で一番激戦だったのはこちらの園になりますね。)
げんき学園の情報、ありがとうございます。近日中に反映させて頂きます。207点で落ちるのは本当に厳しいですね。
追加情報です。
上本町げんき学園は、一歳の学年で、今年度はきょうだい加点が有るにも関わらず、落ちてしまった家庭があったとのことで、最低点が207点になるかと思います。
先生にうかがった所、全員きょうだい加点有りもしくは半年以上認可外に預けていたお子さんばかりが通ったそうです。
こちらの園は、JR環状線・近鉄2路線・地下鉄の鶴橋駅や市バスのバス停が近く、施設も新しく、人気を集めたものと思われます。
補足と追加情報です。
上汐ナーサリーの1歳児学年の入園者ですが、きょうだい加点以外の、認可外加点なども持っていない人が沢山入ってきたとのことで、200点ポッキリで入園できた方が沢山いると書かせて頂きました。
(認可外加点について触れ忘れていたため、追記致しました。)
なお、来年度は1歳児学年はきょうだい加点有りで入園を狙うと考えられる子が四人ほどいると思うとの事でしたので、今年度がたまたまラッキーだったようです。
また、四天王寺夕陽丘と日の出さなだやまは、きょうだいもしくは単身赴任もしくは認可外加点無しは落とされたと、それぞれ1歳学年に入園させたお母さんから伺ったので、最低点は205点だったのではと考えられます。
いつも豊富な情報提供有り難うございます。
一点引っ掛かったので、書き込みさせてください。
先日、上汐ナーサリーに見学に伺った際に、今年度の1歳児学年の入園者について伺ったのですが、今年は新設園に人気が集中した事と、きょうだいが既に入園していてきょうだい加点を持っているという子がほとんどいなかった事から、両親フルタイムのみ、つまり200点で入園してきた子が沢山いましたよとの事でした。
こちらの記事では、最低点が205点となっており、園から伺った情報と違うなと思ったので、お伝えさせて頂きました。