平成27年度保育所一斉入所申込状況分析、第21回は募集数変更後の天王寺区を取り上げます。
なお、募集数変更前の分析は下記をご参照ください。
【H27保育所一斉入所申込分析】(3)天王寺区
※11月28日に発表された数字に基づています。
※今年は認定こども園も同時に発表されており、分析対象に含めています。
募集数や申込数が変更された保育所は黄色で網掛けしています。
昨年(平成26年度)と比較して入所倍率が0.3倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.3倍以上減少した箇所は水色で、入所倍率が2倍を超えている箇所は赤で表示しています。
なお、申込があるにも関わらず募集数が「0人」の箇所は、便宜的に倍率を99.99倍としています。
天王寺区では下記の様に募集数が変更されています。
四天王寺夕陽丘保育園:0歳児 16→18 1歳児13→3
日の出さなだやま園:0歳児 5→4 1歳児 5→4 2歳児 1→0
1歳児の募集数減が目に付きます。
天王寺区の1歳児入所倍率は2.02倍から2.28倍へと更に上昇しました。
区の中心にほど近い四天王寺夕陽丘保育園の1歳児募集数が、なんと13人から3人へと急減しています。
この影響は甚大だと考えられます。
真っ先に影響を受けるのは同保育園を第1希望としている1歳児でしょう。
変更前の時点で既に入所倍率が2.31倍と高かったのですが、募集数減によって何と10.0倍にまで上昇しています。
一部の方は第1希望を他の保育所へ変更すると考えられますが、それでも倍率は高いままでしょう。
フルタイム勤務&兄姉が在籍している児童であっても入所できない可能性があります。
次に影響を受けるのは周囲の保育所です。
同保育園から希望を変更した方や入所できなかった方も選考対象に加わってきます。
蓮美幼児学園たにまちナーサリー・うえしおナーサリー・松福幼児学園・天王寺保育所が候補でしょうか。
変更前から既に多くの1歳児が申し込んでいたこれら保育所において、更に多くの1歳児が選考対象となります。
天王寺区は点数が高い児童が多く、フルタイム共働きであっても希望順位が低ければ入所できない可能性があります。
最終的には区全体の待機児童数・入所保留児童数に反映されます。
現時点において、天王寺区で保育所に入所できない1歳児は100人を超える見通しです。
同区の入所申込児童はここ3年間で1.36倍になりました。
保育所整備が全く追いついていない状況が窺えます。
先にも触れた通りに天王寺区は高得点児童が多く、200点あっても入所できない児童が続出するのではないでしょうか。