H29保育所等一斉入所結果分析、多くのリクエストを頂いたので第9回は天王寺区を取り上げます。同区に関する過去の分析記事は「検索:天王寺区 分析」からご覧下さい。
天王寺区は市内中心部に位置しています。いわゆる「文教地区」と呼ばれる区です。多くの学校や寺社が建ち並ぶ地域があれば、タワーマンション群がそびえ立つ地域もあります。
しかし、教育熱心な世帯が多く住むと言われる地域は、保育所等に入所するのは簡単ではありません。一昔前なら幼稚園へ入園していた世帯が、徐々に保育所へシフトしているのでしょうか。
(更に詳しい情報は、大阪市子育て支援施設マップ(非公式)・子育て支援施設データベース・年齢・点数毎の個別結果集約・新設施設情報からご覧下さい。)
天王寺区にある保育所等の入所最低点は、著しく高くなっています。西区・中央区と並び、入所するのが市内で最も難しい地域と言われています。
入所するのが特に難しかったのは、天王寺駅前おおぞら保育園と蓮美幼児学園うえしおキンダースクールです。全年齢の推定入所最低点が200点を上回っています。0歳児で入所できたのは、きょうだい枠だけだったかもしれません。
両園の共通点の一つは「駅チカ」です。おおぞら保育園は天王寺駅、うえしおキンダースクールは谷町九丁目駅に最も近い保育所です。両駅を拠点として通勤・保育所送迎をする世帯が多いのでしょう。
特におおぞら保育園がある南部は保育所が少なく、選択肢が限られてきます。同園のH29第1希望倍率は3.18倍でした。第1希望が集中したのでしょう。
厳しさを実感したのは、新設された真田山かいせい保育園です。一般的に新設保育所は募集数が多く、きょうだい枠もないので入所しやすいとされています。
しかし、同保育所への第1希望倍率は1.75倍と高く、1-2歳児の入所最低点は203-205点となりました。認可外に在籍し、平成29年4月からの入所を待っていた児童が非常に多かったのでしょう。同区の待機児童問題は非常に深刻です。
それ以外の保育所も入所は困難です。大半の保育所は1-2歳児の入所最低点が200点を上回っています。1-2歳児が同区の保育所へ入所するには、何らかの加点が無ければ非常に厳しい状況が読み取れます。
1-2歳児ほどではありませんが、0歳児も厳しいです。フルタイム共働きであっても、入所できるか分かりません。推定入所最低点200点の場合、、200点で入所できなかった児童も存在します(逆に言うと201点以上あれば、一部を除いて入所できたと見ています)。
リクエストは問い合わせ・コメントからお寄せ下さい
次回は淀川区を掲載していく予定です。「○○区の情報を早く知りたい」「○○地区・○○保育所について詳しく」といったリクエストがあれば、問い合わせやコメント欄からお寄せ下さい。
今年からはサイト上に掲載する分析内容を若干抑え、代わりに問い合わせに対する返事を充実させる予定です。
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解説有難うございます。
感じたことを書かせてください。
真田山かいせいに人気が集中したのは、近隣の日の出さなだやまと、味原保育園を避ける層が流れたのではと思います。
日の出は布おむつ、味原は公立で知育系の内容が少なく、かつ布団持参・週末は私物すべて持ち帰り・ベビーカーを置いておけないなど、不便さが目立つ園です。
以前は、布おむつでも私立で保育内容のよい日の出は人気がありましたが、今年度真田山かいせいと、前年度に千日前通りを挟んだ向かいに上本町げんき学園が出来たことで、この2園に人気を持っていかれたのではと思います。
(こちらのサイトでは、上本町げんきはラブホテルの裏口に面していることから、保育園として望ましからざる立地と非難されていましたが、この近隣はそもそもラブホテルが多く、気にする層は住めません)
天王寺区は交通の便が良い一方で、住宅費用が高く、一定以上の収入がないと住むのは難しいです。このような家庭は、1~2歳では保育費が高額になり(6万円台後半~7万円代)、保育費の面では認可外とほぼ変わらないので、望まない保育内容・サービスの認可園に通うくらいなら、ある程度親のわがままも聞いてくれる認可外の方がよい、落ちてもいいから行きたい園しか希望に書かないという家庭も存在したかと思います。
最近天王寺区では、英語保育を謳うプリスクールが一気に増えています。英語の学童も出来ています。
世帯年収も高く、親も高学歴な家庭の多い天王寺区において、今後プリスクール利用家庭がどのくらい増えるのかは気になりますが、保育園事情に影響を及ぼすほどではないかなと思います。
ちなみに、天王寺区の事情でもう一つ、認可外の保育園が多い理由ですが、認可保育園に入りづらいからだけではなく、実は私立の幼稚園や小学校の学童として機能しているという側面があります。
天王寺区は共働きが多い一方で、裕福な専業主婦家庭も少なくありません。
お受験で有名なパドマ幼稚園は、系列園である蓮美学園の保育園で預かり保育を実施されていますが、長期休暇中は無いようですし、他の私立園でも、預かりがない保育園がいくつかあります。こういった幼稚園の保育時間が終わったら、認可外保育園の先生が車で迎えに来てくれて、親の仕事が終わるまで、預かるというスタイルが確立しています。またこういった家庭は、幼稚園入園前も、知育系保育を行っている認可外に、週に何回か幼児教室感覚で預けていたりするようです。
小学校も、私立だと学童を使用しずらい・公立ならいきいきがあるがその様なサービスはないという事で、低学年の間は、認可外保育園に預ける親も一定数いるとの事です。
いつもコメントありがとうございます。
ご指摘の通り、確かに日の出さなだやまと味原保育所は入りやすくなっています。新設保育所を希望する家庭が多かったですね。
プリスクールの増加は私も感じています。他の区でも増えていますね。世帯所得が高い共働き世帯が増えたのに加え、4-5歳児の教育費無償化によって浮いた費用をプリスクールや習い事等に投じていると見ています。
保育所事情に大きな影響はないでしょうが、学力格差・教育格差が更に拡大するのは間違い在りません。
帰宅するのが遅くなりがちな共働き世帯では、小学校入学後の学童保育も重要ですね。小学校で実施している「いきいき活動」は原則午後6時(一部の学校は7時)までと聞きます。時間や内容に物足りなさを感じる家庭もあるでしょう。
数年前に各区毎の0歳児申込率と平均点と比較したところ、天王寺区は申込率の低さ&平均点の高さで異常値を出していました。世帯所得・裕福な専業主婦世帯の多さを感じました(羨ましいです)。
他区と比べて天王寺区の教育熱心さは独特なのでしょうか。大阪市と言っても、地域差が余りに大きく、戸惑いを覚える機会も少なくありません。
西区と福島区の情報を早く知りたいです。タワーマンション建設ラッシュで、早く見込みを立てたいです。よろしくおねがいいたします。
0歳児の保活中です。城東区の情報を早く知りたいです。宜しくお願いいたします。