2022年度保育所等一斉入所申込状況分析、第6回は港区です。

※10月27日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。


昨年より入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、0.1倍以上減少した区は水色、入所倍率が2倍を超えた箇所は赤、優先枠申込者が存在する箇所は緑で表示しています。

港区で注意すべきなのは1歳児です。意外な事かもしれませんが、1歳児の入所倍率1.46倍は市内2位の高さです(1位は阿倍野区の1.47倍)。また、0歳児の入所倍率0.91倍も高い値です。

待機児童問題が深刻な市内中心部等では、毎年の様に保育所が新設されました。募集数が年々増加し、待機児童問題は解消の方向に動いています。

しかし、港区ではここ数年にわたって保育所が新設されない状態が続いています。

一方で少子化に抗う形で保育需要は増加し続けています。港区も例外ではありません。しかも港区は大阪市内中心部へ通勤しやすい地域であり、ファミリー層の流入も盛んです。

大阪市は市内中心部の待機児童対策に注力した反面、中心部に接する地域の優先順位は下に置かれました。そうした弊害が港区で発生しています。

ただ、認可外保育を利用したりフルタイム共働きしている世帯は、中心部ほど多くないと推測しています。倍率の高さに比して、入所するのに必要な点数はやや抑制されています。

0歳児の第1希望保育所等は適度に分散しています。2倍を超えたのは磯路保育所・バンビ保育所のみです。殆どの方は第1希望に、それ以外の方も第2-3希望で決定するでしょう。

厳しいのは1歳児です。0歳児とは全く違った光景が広がっています。一部の保育所等に第1希望が集中し、しかも保育士等優先枠の利用者が非常に多くなっています。

たとえば八幡屋保育所の1歳児クラスは、募集人数3人に対して9人(優先枠1人を含む)が第1希望としています。

優先枠の方が先に決まるので、実質的には募集人数2人に対して8人が第1希望として申し込む事になります。実質倍率4倍です。

残された募集人数が極めて少ないので、大半をきょうだい加点がある児童が占めると予想されます。加点がない児童に残された枠はごく僅かです。

同じ事態がアソカ学園・安治川保育園・磯路保育所・池島保育園・築港保育園・波除学園で発生します。また、優先枠利用者がいないキングダム・キッズ磯路も著しい高倍率となっています。

第2希望以下も非常に厳しい状況が予想されます。第1希望者が募集予定数を下回る保育所等に第2希望が集中すると予想されます。第1希望者であっても少なくない方が弾き出されてしまいそうです。

残念ながら港区では50人以上の1歳児が入所保留になってしまうと見込まれます。企業主導型保育や認可外保育や育休延長等、万が一の事態に備えて下さい。

2歳児クラスは安治川保育園・善児園・波除学園に希望が集中しています。ここも第2希望が重要です。

3歳児クラスも偏りが発生しています。第2善児園は募集予定1人に対して6人が第1希望としています。この6人には優先枠利用者が含まれているので、それ以外の方は保留となる見通しです(募集人数が追加された場合等は別として)。

4人が第1希望としているはらっぱ舎は募集予定がありません。幼稚園進級によって募集枠が追加される可能性もありますが、とても期待できません。

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、何らかの情報を掲載していきます。今年の内容は2022申込分析、昨年の内容は2021申込分析からご覧下さい。

「○○区の情報を詳しく知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。

既に多くの方からリクエストを頂いております。ありがとうございます。

次回は平野区・城東区・住吉区等をお届けする予定です(順序は前後するかもしれません)。

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