2022年度保育所等一斉入所申込状況分析、第10回は東淀川区です。

※10月27日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。


昨年より入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、0.1倍以上減少した区は水色、入所倍率が2倍を超えた箇所は赤、優先枠申込者が存在する箇所は緑で表示しています。

東淀川区で大きな変化が生じたのは0歳児です。申込数が昨年より34人増加し、243人となりました。入所倍率は1.02倍です。1倍を超えたのは市内で東淀川区のみです。

1-2歳児は昨年同様に厳しい状態が続きます。市内中心部に匹敵する倍率です。認可外や企業主導型保育が決して多くない地域なので、預け先が全く見つからない児童が発生してしまいそうです。

2歳児の入所倍率1.64倍は市内で最も高い数字です。極めて厳しい地域です。

一方で3歳児は申込数が23人減少し、入所倍率は1.01倍へと低下しました。幼稚園進級に伴って退園する児童が一定数生じるので、3歳児で多くの保留児が発生する事態は避けられる見通しです。

0歳児倍率が高い事もあり、一部の保育所等の入所倍率は著しく高くなっています。特に南江口保育所は募集予定数3人に対し、9人(優先枠あり)が第1希望としています。優先枠+きょうだい加点で埋まってしまい事態も否定できません。

これ以外にもアートチャイルドケア東淀川(2.5倍、優先枠あり)・西大道保育所(2.33倍)・グローバルキッズ上新庄園(2.33倍)・小松保育園(2.11倍、優先枠あり)に第1希望が集中しています。フルタイム共働きでない世帯は厳しいと感じます。

区全体としての募集数は申込数とほぼ同じ値です。万が一に備え、下位希望もしっかりと記入する様にして下さい。

0歳児以上に厳しいのは、入所倍率1.36倍の1歳児です。一部の保育所等は信じがたい倍率となっています。

最も倍率が高いのは淡路保育園です。募集数1人に対して9人が第1希望としています。きょうだい加点があっても入所できる確証が持てません。加点が無い方は希望を変更された方がよいでしょう。

小松保育園(4.83倍)・マザーシップ上新庄保育園(3.83倍、優先枠あり)・アートチャイルドケア東淀川(3.75倍、優先枠あり)も同様です。募集枠の殆どはきょうだい加点等で埋まってしまうでしょう。加点無しで入所するのは至難の業です。

ともしび保育園(2.8倍)・上新庄保育園(2.67倍)・相川保育園(2.73倍、優先枠あり)・南江口保育所(3.33倍)・風の子保育園/風の子ベビーホーム(3.33倍)・菅原天満保育園(2.5倍)・ちっちゃなメロンパン保育園下新庄(4倍)も多くの第1希望が集まっています。フルタイム共働きでも入所できないケースが相次ぎそうです。

問題を更に深刻化しているのは、東淀川区の地理的要因です。面積は非常に広く、各地域が大型道路や鉄道網で分断されています。曲がりくねった生活道路が続く路地も多いです。

道路事情が良い淀川区や西淀川区と比べ、他の地域にある保育所等へ登園するのが難しいと感じました。希望変更するのが難しいのです。

残念ながら100人以上の1歳児が入所保留となる見通しです。少子化が進んでいる地域ですが、保育事情の厳しさに変化はありません。

より困難なのは、入所倍率1.64倍の2歳児です。

各保育所等毎の倍率は1歳児より緩く感じるかもしれません。しかしながら、2歳児は募集予定が無い保育所等を第1希望としている方が少なくありません。募集予定がある保育所等へ希望を変更する事により、倍率はますます上がっているでしょう。

2022年度の一斉入所では、都心部へ通勤しやすい地域での高倍率が目立っています。保育所等の整備が中心部に偏り、それ以外の地域が軽視されていないでしょうか?

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、何らかの情報を掲載していきます。今年の内容は2022申込分析、昨年の内容は2021申込分析からご覧下さい。

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次回は天王寺区(何とか土曜日までに)・都島区(日曜日になってしまうかも)をお届けする予定です。

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