2022年度保育所等一斉入所申込状況分析、第1回は大阪市全体の数字をざっと見ていきます。

※10月27日に発表された数字に基づきます。保育士等優先利用数は申込者数に含んでいます。

昨年と比較し、入所倍率が0.1倍以上増加した箇所はオレンジ、逆に0.1倍以上減少した区は水色、また入所倍率が2倍を超えた箇所は赤で表示しています。

1歳児は7%減、0歳児は横ばい

2022年度一斉入所への申込数は前年より615人減少し、14,280人となりました。2年連続の減少です。保育需要はピークを越えたと考えられます。

減少幅の大半を占めるのは、452人も減少した1歳児です。前年比で7%も減少しました。まさしく急減です。

1歳児申込はコロナ禍で急激に落ち込んだ2021年度一斉入所の反動で増加するか、それとも急激な少子化による減少か、どちらの要素が大きいか判断するのが非常に難しい状態でした。

1歳児の数字を見る限りでは、少子化による影響が強く出たと感じられます。

特に北区・西区・天王寺区の1歳児倍率は信じられない程に低下しています。数年前は2倍超えが当然だったのに、今年は1倍強です。時代が変わりました。

ただ、0歳児(2021年4月~9月生まれ)の申込数は40人減少(約1%減)に留まりました。妊娠した時期はコロナがやや落ち着いた時期となるので、少子化の影響が限定的なのかもしれません。

募集数は前年より321人増加した15,388人となりました。1歳児の募集数が277人も増加したのが目立ちます。待機児童問題が最も深刻な1歳児募集数に重点を置いたのは、正しい対策です。

来年以降も少子化が継続すると見込まれています。保育を必要とする児童の割合が高まったとしても、それを上回る規模で児童の総数が減少していくでしょう。

今後は十分な園児が入所せず、休所する保育所等が少しずつ発生していきます。

2022年度の一斉入所にて第1希望倍率が2倍を超えたのは、西区と天王寺区の3歳児、そして浪速区の4歳児でした。

西区と天王寺区は地域型保育事業の卒園児が年々増加している為です。これにより、3歳から保育所等を利用したい家庭が大きな影響を受けます。こうした地域では、卒園児加点(6点)がなければ3歳児から入所するのが容易ではないのが実情です。

3歳児は幼稚園への進学や転出等が発生しやすい年齢なので、最終的な募集数はもう少し増えます。とは言え、205点以下の方は第1希望とする保育所等は慎重に決定する必要があります。

浪速区の4歳児は募集予定数が急減した為です。年度末での退所者が発生するので、最終的にはほぼ全員が入所できると見込まれます。浪速区は保育所等の新設が完全に止まってしまったので、こうした結果となりました。

ざっと見た限りで昨年より明白に難しくなっているのは、都島区の3歳児(1.71倍)・福島区の3歳児(1.91倍)・港区の3歳児(0.87倍→1.25倍)・天王寺区の4歳児(0.18倍→0.64倍)・淀川区の2歳児(0.93倍→1.48倍)・旭区の0歳児(0.57倍→0.93倍)・旭区の2歳児(1.03倍→1.51倍)・城東区の2歳児(1.02倍→1.44倍)・阿倍野区の0歳児(0.72倍→0.90倍)・阿倍野区の4歳児(0.30倍→1.14倍)・東住吉区の2歳児(1.00倍→1.23倍)です。

今後の予定&運営支援のお願い

今年も各区毎の申込状況等を分析し、何らかの情報を掲載していきます。今年の内容は2022申込分析、昨年の内容は2021申込分析からご覧下さい。

「○○区の情報を詳しく知りたい」「××保育所は昨年より入りやすいの?」等のリクエストがありましたら、記事へのコメントや問い合わせからお寄せ下さい。

既に多くの方からリクエストを頂いております。ありがとうございます。

次回は北区(ベンチマークとして毎年最初に)、それ以降は阿倍野区・福島区・淀川区・港区をお届けする予定です(順序は前後するかもしれません)。

多少のお時間を頂く場合がありますが、ご了承下さい(特にメールへのお返事には長い時間を頂いています)

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