市報のだ 平成21年1月1日号に掲載された、水浦雄太被告と推測される人物
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(4/22追記)
被告の具体的な行動が朝日新聞に掲載されています。気持ち悪くて吐きそうになりました。
保育士、体触らせ「内緒だよ」 約束守り語らなかった娘
昨年2月下旬の深夜。千葉県野田市の女性のもとに、同じ保育所に通う「ママ友」からの電話があった。
「お宅の娘さんは大丈夫?」娘の担任の保育士の男(26)に関する連絡だった。安心してあずけていた保育所だ。
ママ友からの電話の内容に、女性は《まさか》と耳を疑った。
「うちの娘が『先生のおちんちんをなめちゃった』と話してきた。どうしよう」
娘に「先生と2人になることはあるの」とたずねた。娘は少しうつむいて「ママ、怒らない?」とためらいながら話し始めた。(中略)
今年3月、千葉地裁松戸支部で男に懲役6年の判決が出た。だが、事件の爪痕は家族に色濃く残る。(以下省略)
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保育所への就職を食い止める機会はありました。が、制止を振り切って就職し、園児に卑劣な行為を行いました。
勤務先の保育園児約10人にわいせつ行為を繰り返した水浦雄太被告(元保育士)に対し、懲役6年が言い渡されました。
園児にわいせつ、元保育士に懲役6年判決「口止め卑劣」
勤務先の保育所の園児に性的暴行を加えたなどとして、強制性交等罪などに問われた千葉県野田市の元保育士、水浦雄太被告(26)の判決が1日、千葉地裁松戸支部であった。本間敏広裁判長は「子どもらの尊厳を踏みにじり、悪質。発覚を防ぐため、子どもらに口止めしている点も卑劣だ」として、懲役6年(求刑懲役7年)を言い渡した。
判決によると、水浦被告は2019年12月~20年2月、勤務する保育所で園児3人にわいせつな行為をした。これまでの公判では、この3人を含む約10人の園児にわいせつ行為をしたと認めていた。
公判では、被告が性障害の治療を中断して保育所に就職していたことも判明した。判決は「通院先から(就職をあきらめるよう)忠告されていたのに、これを無視して保育所に勤務した経緯からも、性犯罪に対する性向の根深さがうかがえる」と指摘した。
懲役6年は昨年夏に香川県高松市で幼い姉妹を車中に放置して死なせた母親に言い渡された宣告刑と同じです。
【香川2女児放置死・2/19追記】竹内麻理亜被告に懲役6年の実刑判決、3夜連続で子供放置、娘の手紙「おかあさんだいすき」
被告は同種の事件を何度も繰り返し、ようやく起訴されました。事案が入り組んでいるので、時系列で並び替えました。
年月日 | 項目 |
2009年1月 | 市報のだに掲載される? |
2010年3月 | 中学校卒業? |
2013年3月 | 高校卒業? |
2013年~16年? | 保育士の資格取得のための専門学校に在籍 |
2016年 | 小学生男児にわいせつ行為を行ったとして、民事訴訟を提訴される |
2016年~2017年 | 性障害の通院治療を受ける |
2017年 | 保育所にパートとして採用 |
医師が再就職に反対、通院を中断する | |
2018年4月 | 保育所に正採用、クラス担任となる |
2019年12月~2020年2月 | 園内で少なくとも3人の園児(在職中トータルで約10人)にわいせつ行為を行う(2月13日を含む)、 |
2020年1月 | 千葉県内で子供にわいせつ行為を行う(後日、強制性交罪で起訴) |
2月13日 | 担当する女児にわいせつ行為を行う |
2月17日 | 被害女児の保護者からの訴えを受けて聞き取りを実施、事実関係を認める |
2月26日 | 懲戒解雇 |
2021年3月1日 | 懲役6年の実刑判決が言い渡される |
被告は2017年にパートとして保育所に採用、2018年に本採用、2020年2月に園児がわいせつ行為を訴えて懲戒解雇、3月に逮捕されました。
調べを進めるにつれ、被害を受けた園児が次々と明らかになりました。最終的には園児約10名が被害を受けていたと明らかになりました。口をつぐんだり卒園した園児にも被害者がいるでしょうから、実被害者は更に多いと推測されます。
本事件は単なる「保育士による園児へのわいせつ事件」ではありません。実は同被告は数年前に小学生の男児に対するわいせつ行為を行ったとして、民事訴訟を提訴されていました。
更に性障害の治療の為の通院中にも関わらず保育所への就職を決定し、治療を中止していました。
裁判では、被告が保育士の資格取得のための専門学校に在籍中に小学生の男児にわいせつな行為をしたとして、16年に損害賠償を求める民事訴訟を起こされていたことが判明。その後、被告は性障害の治療機関に1年ほど通院したが、医師に反対されながら今回の保育所への就職を決め、途中で治療を中断していたことも明らかになった。こうした事実を伝えずに、保育所に就職していたという。
成人男性が小さな子供、特に小学生男児へわいせつ行為を行う感覚は全く理解できません。「病気」としか言い様がありません。
本人や家族等も病気だと認識していたのでしょう。その後、性障害を治療する為に通院を続けていました。
保育所への就職決定に対し、当然ながら主治医は反対しました。記事には書かれていませんが、「子供に対する猥褻行為を再び行う危険性が極めて高い」と考えたのでしょう。
医師は就職を諦めさせる為に奮戦したに違いありません。四方八方手を尽くし、被告の家族にも相談したでしょう。
最終先には就職先の保育所や自治体へ相談すべきかとも悩んだでしょう。しかし、医師には守秘義務があります。「そちらの保育所へ就職する水浦君は、実は弊医院で性障害の治療中です。小学生への猥褻行為を行ったとして民事訴訟も提訴されました。」と伝えるわけにはいきません。
主治医がどれだけ忠告しても、水浦被告が振り切って就職するのは止められませんでした。主治医は内心、「こうなるのは分かっていた」と感じているでしょう。
案の定、水浦被告は児童へのわいせつ行為を繰り返しました。少なくとも10人に対し。
手口は狡猾かつ執拗でした。園児と2人きりになったタイミングを見計らってわいせつ行為を行い、口止めもしていました。これ以外にも園外で子供に対するたいせつ行為を行っていました。
冒頭陳述で検察側は、ダンスの練習中に女児と2人きりになった際、わいせつ行為をしたと指摘。証拠調べでは、被告が犯行後に「内緒にしてね。ダンスの練習をしていたと言ってね」と話し、女児に対し口止めをしたとする調書も明らかにした。
起訴状などによると、2月13日午後3時ごろ、同市にある保育園で、当時担当していたクラスに在籍する女児にわいせつな行為をしたとされる。
水浦被告は今年1月に県内で、被害者が13歳未満であると知りながら、わいせつな行為をしたとして強制性交罪でも起訴されており、後日審理される。
事件は、2月に女児の保護者が子どもから被害を受けたと聞いて発覚した。関係者によると、複数の園児らが被害を訴えており、そのうち1人は精神的に不安定になる時が増えたという。他の保育士や園児の目が届かない隙にわいせつ行為に及んでいたとみられる。
精神的に不安定となり、性的虐待の被害者を対象とする個別支援が必要と判断されている園児もいるそうです。筆舌に尽くし難いわいせつ行為が行われていたのでしょう。
子供関係の仕事には二度と就職させてはならない人間です。いや、親としては、どの様な形であっても社会に野放しにして欲しくありません。塀の向こう側で生涯を終えて欲しいとすら感じています。
実は今から12年前の2009年1月、事件が発生した野田市が発行している「市報のだ 平成21年1月1日号」の「夢に向かって」というコーナーに、被告と同姓同名の人物が掲載されていました(本記事の冒頭)。
2008年度に中学2年生なので、同年度中に14歳となります。判決が言い渡された2021年3月は12年後です。被告の年齢26歳と矛盾しません。
こうした広報誌に掲載される児童生徒は、問題が無いと教員が判断して推薦するのが一般的でしょう。当時はサッカーが大好きな、先生にも好感される普通の中学生だったと考えられます。
それから12年、被害に遭った子供や保護者の心に深い傷跡を残してしまいました。