学校が徐々に再開した6月~8月末に掛けて、全国で1,166人の児童生徒が感染したそうです。
【独自】学校再開後 児童・生徒ら1166人が感染
新型コロナウイルスの影響で、全国の学校が一斉休校したあと、本格的に再開が始まった6月以降から8月末までの間に、1,166人の児童生徒に感染が確認されていたことがわかった。
このうち、症状があったのは48%(557人)で、重症者はいなかった。
児童生徒の感染経路については、「家庭内感染」が655人と、56%を占め、特に小学生では75%にのぼる。
また前回の調査では全体の5%だった「学校内感染」は、15%(180人)と増加している。
記事には明記されていませんが、「児童生徒」という表現から「小学生・中学生・高校生」を示しているものと考えられます。
仮に大学生や専門学校生等を含んでいたら、この人数では済まないでしょう。
厚生労働省によると、6月~8月に掛けて陽性が各員された感染者は51,014人でした(5月末と8月末の人数差から算出)。
うち、児童生徒の感染者は1,166人、感染者全体に占める割合は2.3%にとなります。児童生徒が占める人口に対して、これは非常に低い割合です。
児童生徒は日常的な行動範囲が限られているので、繁華街等で感染する機会は極めて限定的です。
更に家庭や学校等が体調管理や感染予防を適切に行った効果も大きいでしょう。毎日の検温等を通じて児童生徒の体調を確認し、体調不良者は早めに休ませる様にしていました。
学校でも家庭でも手洗いや手指消毒、そしてマスク着用が徹底されていました。「これで感染したら仕方ない」と思わせるほどでした。
ただ、家庭内感染は避けがたかったです。物を共有したりマスクを外して話をする機会も多く、家族の誰かが感染したら他の家族にもうつしてしまいます。
学校内の感染事例では部活動が多かったと感じています。マスクを外し、運動して発声が大きくなり、教員の目が教室ほどに届きません。
部活毎に感染リスクは異なります。ハイリスクな活動(屋内で密接したり大声を出す活動)は控え、ローリスクな活動(屋外で広いスペースを利用する活動)から再開していくのがベターでしょう。
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(追記)
より詳しい内容を読売新聞が報じています。
文部科学省は3日、学校が本格再開した6月1日から8月31日までに、新型コロナウイルスの感染が確認された小中高校生は計1166人に上ると発表した。重症者はいなかった。家庭内での感染が半数以上を占め、学校内での感染は15%だった。
内訳は、小学校428人、中学校266人、高校463人、特別支援学校9人。前回公表した7月末時点は計242人で、8月だけで924人増えたことになる。
感染経路は、「家庭内感染」が655人で全体の56%(前回57%)となり、小学生では75%を占めた。「学校内感染」は180人で15%(同5%)、高校生では33%だった。文科省は「児童生徒の全体数から見れば感染率は低い。親から子供にうつるケースが多いようだ」と分析している。
文科省はこの日、感染が一定程度抑えられているとして、「感染症対策マニュアル」を更新した。
マニュアルでは、感染状況に応じて、これまでは教室などでの身体的距離を「できるだけ2メートル程度」としていたものを、「1メートルを目安」に変更。これで、感染が拡大しつつある地域でも、分散登校せず、40人での授業が可能となる。フェースシールドのみで活動する場合、距離を取ることも新たに加えた。
また、感染増の一因には寮生活を送る高校生らの集団感染があるとして、症状が治まっても2日間は個室で過ごすことや部活動に参加しないことなども盛り込み、クラスター(感染集団)対策を講じることを全国の教育委員会や大学にも通知した。
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20200903-OYT1T50249/
小学校・中学校・高校・特別支援学校を合算した数字でした。
家庭内感染が大半、年齢が高くなるに従って校内感染(主に部活動)が増えていく傾向があります。
教室内ではマスク着用を続けながらも活動を広げる一方、部活動(特に屋内活動)は一層の注意が必要ですね。
大阪市内に住んでいて保育所に通っている1歳4カ月の子供がいます
発熱した際に、近くの小児科クリニックではしっかりとした感染予防対策が取れないという理由で必要な検査が受けられなかったり、そもそも受診を断られたりしました
今後、季節性インフルエンザが流行する季節になって、ますます新型コロナウィルスの影響が心配です