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【H28版】大阪市子育て支援施設マップ(非公式)より

H28保育所等一斉入所結果分析、地域編です。第12回は福島区を取り上げます。なお、同区に関する過去の分析記事は、「検索:福島区 分析」からご覧下さい。

分析精度の向上の為、今年から各保育所・年齢(0-2歳児)毎の「推定入所最低点」(以下「最低点」とします。)を掲載します。

在籍率は市内平均へ急上昇、だが入所最低点は高め

梅田に近い福島区は未就学児が年々増加しています。昨年1年間では約2%ほど増加しました。北区・中央区ほどではないものの、タワーマンションも幾つか見られます。

こうした地域は保育所等へ入所しにくいと思われがちですが、福島区はやや状況が異なります。保育所等の在籍率は38.3%に達しており、市内平均38.7%とほぼ同水準です。

同区では毎年の様に新たな保育所が設置されており、徐々に入所しやすくなっています。在籍率は前年から3.4%上昇しています。これは市内で最も高い伸び幅です。市内で保育所等の新設に最も力を入れている区、と言えそうです。来年も吉野1丁目に野田阪神ちどり保育園が新設される予定です。

しかしながら、在籍率が市内平均であるにも関わらず、入所に必要な点数は市内平均を大きく越えています。在籍率が近い此花区・浪速区・東淀川区より高い点数が必要です。

梅田に近くて商業施設が発達している為か、共働きがしやすい環境なのかもしれません。共働きの大敵は「通勤時間」です。これが短いほど、2人で働きやすいのが実情でしょう。

区内に地域性なし、どこでも同じ点数が必要

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各保育所・年齢毎の推定入所最低点を見ていきます。福島区では、保育所等への入所に必要な点数は各地域で概ね同一です。「梅田に近いから高い点数が必要」「淀川に近いからやや低くても入れる」等といった傾向はありません。

同区では地域毎に満遍なく保育所等が整備され、地域差が殆ど生じていません。ここ数年は主に玉川・野田阪神駅周辺での新設が目立ちますが、同駅周辺の需要過多(タワーマンション等の建設)に対応するものでした。

やや入所しにくいのは、西区に近い地域にある保育所です。具体的にはあい保育園玉川・野田保育所・ひばり保育園です。この地域では大型マンションが増えているのが一因です。

また、市内で最も保育所へ入所しにくい西区から福島区内の保育所へ登園している方も一定数います。フルタイムであっても西区東部で1-2歳児入所するのは容易でないのが実情です。梅田方面へ通勤される方でしたら、時間ロスも最小限で住みます。

また、海老江駅の北側にあるあい保育園海老江・海老江保育所もやや入所しにくいです。保育所がやや少なく、年齢毎の募集枠に偏りがある為です。

以前は西九条駅周辺も入りにくい状態でした。が、勢至学園西九条園・西九条おはな保育園等の新設により、やや入りやすくなった様子です。同駅周辺はユニバーサルティ駅周辺の状況とも密接に関係しています。

0歳児は新しい保育所が狙い目?

年齢毎に見ていきます。0歳児の場合、半数程度の保育所の入所最低点が200点となっています。中には201点という保育所もあり、きょうだいが在籍している児童が多くを占めてしまうでしょう。

一方、180-190点という保育所等も少なくありません。意外な事に、これらは設立されたのがここ数年の間・0-2歳児までの保育のみを行っている・公立保育所(公設民営を含む)のいずれかに該当しています。

比較的新しい保育所は0歳児の募集枠がやや多めに設定されています。また、第2子以降は第1子が通っている保育所を希望する事が多く、新設保育所0歳児クラスへの入所希望者の多くは第1子です。但し、そろそろ第2子ベビーブーム?を迎える時期となり、急激に入所しにくくなる可能性があります。

なお、こうした保育所は反対に1歳児募集枠が少なくされています。「0歳児は入りやすい、1歳児は極めて入りにくい」という、ややアンバランスな状況が生じてしまっています。

180-190点で入れそうな公立保育所も、0歳児募集枠がやや多めです。建物が古い保育所が多く、やや敬遠され気味かもしれません。0-2歳児のみの保育所は、3歳児以降の保育への不安感があるのでしょう。

1-2歳児はフルタイム共働きが前提

1-2歳児は0歳児とは大きく状況が異なります。ほぼ全ての保育所の最低点は200点以上となっています。201点・205点という保育所も珍しくありません。物理的に共働きがしやすい・共働きを前提としてマンション等を購入している、という背景がありそうです。

その反面、「フルタイム共働きであれば、どこかの保育所等には入所できそう」とも考えられます。200点でもどこにも入れず、待機児童・入所保留となるリスクは低めです。

フルタイムに満たない勤務時間で働いている方の場合、地域型保育事業が現実的な選択肢となります。多くの施設は160-190点で入所できています。

心配なのは3歳児からの保育の場です。昨年の3歳児入所倍率は1.17倍という低さでしたが、新設された英風保育園の3歳児クラスが15人も募集した為です。

年齢毎の募集枠を見る限り、新設保育所の3歳児クラス・募集数が多い公立保育所をメインに、預かり保育が充実している幼稚園も睨んでいく必要がありそうです。

コメントありがとうございます&お願い

次回以降は概ね西区(前後編になりそう?)・此花区(S保育所)・都島区・淀川区・東淀川区・西淀川区(2歳児も)の順に掲載していく予定です。リクエスト等があればコメント・問い合わせからお寄せ下さい。

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