大阪市認可保育所の平成26年4月一斉募集、ついに来月から申込みが始まります。
多くの方は「あそこの保育所に入所したい」と言う、お目当ての保育所が念頭にあるかと思います。
少し待って下さい。
その保育所、果たして考え通りに「入所できる」のでしょうか。
今回はタイトル通り、「入所したい」保育所と「入所できる」保育所を考えます。
ご存じの通り、大阪市の認可保育所の入所選考は、「保育に欠ける」要件を満たした児童につき、保育所入所選考基準に基づく点数が高い児童から順に入所承諾が行われます。
ある保育所へ入所申込をした児童の中から点数順ではなく、全ての入所申込児童の中から点数が高い順に入所が承諾されます。
(点数計算はこちらのページで行えます。なお、改正案の検討が進められています。)
具体的には下記表の通りになります。
点数 | 第1志望 | 第2志望 | 入所先 | |
児童1 | 200 | A保育所 | なし | A保育所 |
児童2 | 180 | A保育所 | B保育所 | B保育所 |
児童3 | 160 | B保育所 | なし | 不承諾 |
(保育所の定員は全て各1名とする)
(1)点数が最も高い児童1を選考→第1志望のA保育所へ入所承諾
(2)次に高い児童2を選考→第1志望のA保育所は定員充足→第2志望のB保育所へ入所承諾
(3)次に高い児童3を選考→第1志望のB保育所は定員充足→不承諾、となります。
当該保育所の第1志望者中の順位ではなく、何らかの順位で当該保育所を志望した児童の中での順位によって入所選考が行われます。
つまり、「志望順位」は原則として入所選考に関係しません(同点の場合を除きます。但し、点数制を取るとある自治体で、同点の児童が志望順位によって承諾/不承諾に分かれた選考結果表を見た事があります)。
入所選考を左右する重要な「点数」ですが、容易に上がるものではありません。
勉強したら点数が上がる学校のテストとは違います。
いわゆる保育活動(保活)によって点数を上げる事も理論上は可能ですが、点数は両親等の就労状況等によって自動的に定まります。
また、志望順位に関係なく点数で選考される以上、募集定員を第1志望者で割った「入所倍率」はあまり重要ではありません。
では、その点数で「入所したい」保育所へ入所できますか?
大阪市では平成25年4月一斉入所分から、各保育所毎に入所承諾した児童の点数帯(10点単位)及び人数を公表しています。
年齢毎の分布や1点単位での細やかな数字は分かりませんが、大まかな傾向は掴めます。
公表された資料を基に、入所者の推定平均点や入所に要する最低限の点数を「基準点」(入所者の上位90%推定ライン)として、表形式に直した上で下記ページを作成しました。
【地図付き】保育所別入所基準点について(東淀川・淀川・西淀川区)
【地図付き】保育所別入所基準点について(旭・都島・北・福島・此花区)
【地図付き】保育所別入所基準点について(鶴見・城東・東成・中央・西・港区)
【地図付き】保育所別入所基準点について(生野・天王寺・阿倍野・浪速・西成・大正区)
【地図付き】保育所別入所基準点について(平野・東住吉・住吉・住之江区)
あなたの点数が、「入所したい」保育所の平均点・基準点を上回っていますか?
平均点を上回っているのであれば、概ね安心できるでしょう(絶対ではありません)。
一方、基準点を上回っても平均点を下回っていると予断を許しません。
そして、基準点を下回っていると入所は極めて厳しいでしょう(これも絶対ではありません)。
志望順位が入所選考に影響しない以上(同点を除く)、入所できる可能性が低くても入所したい保育所を記入しても特段のデメリットはありません。
しかしながら、現実には「入所できる」保育所を念頭に、入所後の通勤や生活を組み立てる必要があります。
来月からの入所申込の前に、一度冷静になって、現実として「入所できる」保育所はどこかを考えてみて下さい。
また、忙しい方、点数がよく分からない方、基準点と自分の点数を比べるのが苦手な方、大阪の地理に不得手な方など、保育所の入所選考等に不安が残る方のお手伝いをしたいと考えております。
本ページにて公表していない情報等もございます。
問い合わせフォームから相談内容等をご連絡頂ければ、折り返しご連絡を差し上げます。