大阪市立小中学校で夏休みが始まって1週間が過ぎました。子供達は自宅でゲームをしたり、気まぐれに宿題を進めたり、学校や習い事へ出掛けたり等、割と自由な時間を過ごしている様子です。

大阪市の共働き家庭にとって重要なのは、各小学校で実施している「児童いきいき放課後事業(通称「いきいき」)」です。年間500円(保険代)で利用出来ます。

親にとって憂鬱な夏休み いきいき・学童保育用の「弁当作り」は大変!

平日に授業が行われている学期中と長期休業中では「いきいき」の利用者が大きく異なります。我が家がお世話になっている小学校の事例をご紹介します。

学期中は授業終了後の平日及び土曜日に「いきいき」が実施されています。平日の利用者が低学年が中心です。1-2年生は約4割、3-4年生は約2割が、5-6年生は若干名が利用しているそうです。

長期休業中は利用率が跳ね上がります。1-2年生は約7割、3-4年生は5割弱が利用しているそうです。ただ、5-6年生は長期休業中でも変わらないそうです。

共働き家庭は勿論、日中に誰かが在宅している家庭(専業主婦世帯や祖父母同居等)であっても小学生が終日在宅していると負担が掛かります。特に高齢の祖父母が遊んだり昼食の準備をするのは大変でしょう。平日は授業終了後に帰宅した孫と2-3時間程度を一緒に過ごせますが、週5日を朝から夜まで一緒に過ごすのは厳しいです。

3-4年生ともなると、1人で留守番している家庭が増えてきます。平日も一人で家の鍵を開け、両親等が帰宅するのを待つ家庭が増えます。長期休業中も同様に自宅で過ごせますが、本人の希望や犯罪等のリスクを避けたい観点から「いきいき」を利用する事もあるそうです。

5-6年生は概ね一人で留守番が出来、昼食の準備も出来るようになります。我が家の子供もラーメン程度は作れます。使ったままの鍋や丼には目を瞑っています。「いきいき」に参加する事もありますが、「小さな子供の相手で疲れた」と嘆いていました。

学期中の「いきいき」では外遊びをする日も多いです。しかし、夏休み中の大阪は非常に暑く、外遊びをするのは難しいです。基本的に活動は屋内に限られています。

多くの時間は空き教室を用いている活動室や図書館等を利用し、夏休みの宿題やゲーム・読書等をして過ごしています。学期中よりも参加者が非常に多いので、図書館や多目的室等も開放しています。ただ、活動室に多くの小学生を押し込んでいる学校もあると聞きます。

昼食は多くの児童は持参したお弁当を食べます。常温保存は怖いので、活動室に備え付けられている冷蔵庫で保冷しています。コンビニ弁当や菓子パン等もOKとなっています。

比較的涼しい時間帯には、体育館を利用して身体を動かしています。大阪市立中学校は冷房が備え付けられましたが、小学校にはありません(数年中に設置予定)。窓を開け、何台もの大型扇風機を稼働させる事により、辛うじて子供が遊べる程度の気温となります。

この暑さでは外遊びは無理です。運動場を素足で歩くだけでも火傷をしてしまいそうです。盆踊りすら難しくなってきました。

大阪市は子育て世帯へ様々なアピールを行っていますが、不思議な事に「いきいき」の陰は薄いです。しかし、小学生を育てている子育て世帯に取っては非常に心強い制度です。

もしも「いきいき」が無ければ、民間学童や育児サービスを利用せざるを得ませんでした。高額の保育料、定員漏れ、送迎負担等、非常に悩ましい場面に遭遇した筈です。

子供の年齢が上がるに従って、「いきいき」に参加する頻度は減ってきました。夏休み中も多くの時間を自宅で過ごしています。それでも時には「明日はいきいきに行くから、昼ご飯を準備して!」と話しています。子供が安心できる居場所が複数あるのは心強いです。