大阪府立高校入試では「英語資格の有無」が合否に直結します。一定の英語資格を有していると、入試での英語の最低点が保障されます。
大阪府立高校入試は英検2級以上を大優遇、英語の前倒し学習も念頭に
大阪府で文理学科や普通科上位校を目指す多くの中学生が受験しているのは英検2級です。たとえ入試本番の点数が0点であっても、英検2級によって得点率80%(90点満点中72点)が保障されます。
入試問題が簡単であれば、わざわざ英検2級等を取得する必要はありません。しかし、文理学科等で出題される英語C問題は全国屈指の難易度を誇っています。
こちらが令和6年度入試英語C問題です。これを30分で解きます。他にリスニングもあります。英語を学習した筈の大人でも頭を捻る問題です。例年以上の難しさだったそうです。
英語試験の高難易度化によって多発したのは、「英検等による救済」です。当日点が30点であっても、英検2級を持っていれば72点(得点率80%)となります。これによって救われた受験生が非常に多いそうです。
学習塾や学校の先生からはこうした話を聞きました。
・英語C問題の平均点は極めて低く、72点を超えた生徒は本当に少なかった。
・英検2級が取れなかった生徒は志望校の再考を検討した。
・文理学科を受験するには英検2級以上が必須。
・中学校から文理学科に合格した生徒は殆どが英検2級以上を取得していた。
・2年生や3年生になってから英検受験を進めても間に合わない可能性が高い、1年生や小学校の内から計画的に受験して欲しい。
・1月に実施される第3回試験まで粘って合格し、届いた合格証明書を即座に願書に添付して出願した生徒がいた。間に合わなかった生徒もいた。
令和5年度入試に於いて、英語資格を利用した受験生の約70%が最低保障の対象となりました。様々な話を聞く限り、令和6年度入試ではこれを大幅に上回りそうです。
来春に実施される令和7年度入試では更なる注意が必要です。令和6年度入試では英検第3回試験の結果通知が出願にギリギリ間に合ったケースがありました。
学校等の団体を経由して申し込んだ場合、成績表は3月5日に到着しました。一般入学者選抜の出願期間は3月4日午前9時~6日午後2時まででした。辛うじて間に合います。しかし、令和7年度入試では間に合わない恐れが強いです。
2024年度の第3回英検の二次試験は3月2日(本会場A日程)・3月9日(本会場B日程)で行われます。A日程のウェブ合否公開日・成績表必着日は3月11日・3月18日、B日程は3月18日・25日です。令和6年度より2週間ほど遅くなりました。
日程(英検2級) | 令和6年度 | 令和7年度 |
第3回英検・一次試験日 | 1/12~1/21 | 1/17~1/26 |
第3回英検・二次試験日 | 2/18・2/25 | 3/2・3/9 |
合否発表日 | 2/27・3/5 | 3/11・3/18 |
成績表必着日 | 3/5・3/12 | 3/18・3/25 |
一般選抜出願期間 | 3/4~3/6 | 3/5~3/7 |
学力検査日 | 3/11 | 3/12 |
(英検2024年度試験日程等より作成)
令和6年度入試では英検の成績表の到着を待ち、ギリギリに出願した生徒が一定数いたと聞きました。しかし令和7年度入試の日程を見る限り、こうした手段は使えません。
大阪府立高校入試で英検を利用したい場合、秋に実施される第2回試験がリミットとなる見通しです。入試戦略の再考を迫られるケースもありそうです。
なお、日程等は現時点で公開されている物を用いています。最新の情報等は各自で入手・判断して下さい。
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