大阪・兵庫・京都での私立高校入試が概ね終了し、各校の結果をぼんやりと眺めています。数年後に子供が受験するので、その予習としての意味合いです。
大阪での私立高校入試は原則として「落ちない」と言われています。実力テストの結果等を基に中学校と高校が打ち合わせをし、本番前に事実上の合格確約が行われているそうです(事前相談)。
更に私立高校を第1希望とする「専願」であれば優遇されます。公立高校を第1希望とする「併願」よりも低い点で入学できる高校が多いです。
一方、2024年度の大阪私立高校入試では専願率が過去最高を記録しました。では「原則として落ちない」入試に於いて、各校はどの様に対処したのでしょうか。
受験生にとって目も当てられない結果となったのは、関西大学への推薦入学が確約されている関西大学第一高等学校です。
2022年度入試では筆記試験の点数を重視する専願Bの受験生は8割以上が合格、2023年度入試ではほぼ全員が合格していました。
しかし2024年度入試で合格したのは、受験生103人中40人に過ぎません。合格率4割以下です。
専願A(学校推薦型)の受験生が大幅に増えた影響を受けたのか、専願Bの募集予定数が昨年より大きく減少しました。加えて受験者が大幅に増加したことにより、合格最低点が昨年より107点も上昇してしまいました。
結果として専願Bの受験生の内、半数以上が不合格となってしまいました。
合格を想定していた受験生やその家族はさぞ大変です。大阪では受験できる私立高校は原則として1校です。今後は例外的に行われる1.5次試験や2次試験、そして府立高校を受験する事になるのでしょう。
猛威を振るう授業料無償化
こうした現象が生じた背景には、大阪府が導入する私立高校授業料無償化が大きく影響しています。
大学附属高校へ入学できれば、そのまま大学へ進学できます。関西地方に於いて、関西大学はブランド校の一つです。(ほぼ合格する)専願受験&大学への推薦入学により、受験に要する労力を大幅に圧縮できます。
2024年度受験ではこの様に考えた受験生や家庭が大幅に増えたのでしょう。2025年度以降の受験ではこうした傾向が更に強くなり、中学受験も過熱する恐れが強いです。
大阪での高校受験制度は親世代の頃とは大きく異なっています。お子さんが小学3-4年生の内には情報収集を始め、中学受験・私立高校受験・府立高校受験のいずれにするかを漠然とイメージしておくのをお勧めします。
我が家はその時期がコロナ禍で最も厳しい時期(学校が休校になりました・・・)に重なってしまい、情報収集どころではありませんでした。
今から振り返ると、「あの頃にこうしれおけば良かった」と思う事が少なくありません。第2子には「えいご!!!」と言い続けています。
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大変じゃないです。
不合格者の殆どが大阪の入試4日前に行われた奈良からの受験生だからです。例えば近大付属は毎年、大阪の受験生は専願と併願各500前後しか居ません。でも実際の受験生は毎年専願650人、併願1800人前後に膨れ上がります。既に多くの奈良受験生が奈良私立合否発表後に挑戦してくるからです。奈良生は必ず大阪私立も願書を提出すれば受験しないとダメです。また、関一の10年前の記事は事前相談すら知らない毎日の記者が専願Bと他府県からスポーツ推薦Cを比べて記事にしました。内申はクリアしていたのですが、実際の試験で他府県生は太刀打ちできなかったのです。