(11/23追記)
塾に通って模試を受験していると感覚が狂ってしまいそうですが、主に中学生が受検する英検3級の受検料が6900円というのは尋常な金額ではありません。「昔はもっと安かった筈なのに」と思い出したので、ここ20年ほどの推移を表に落とし込みました。
子供が受験する級ほど値上がりが深刻な実態がうかがえます。たとえば5級は2002年度までは900円(本会場、以下同じ)で受検できましたが、2024年度からは4100円も掛かります。22年間で4.56倍の値上げです。
高校生が受検する機会が多い2級は深刻です。22年間で3500円から9100円へと値上げされました。以前は自分のお小遣いでも受検できましたが、今は無理です。保護者の金銭負担が前提となりました。
より高いのはS-CBTです。24年度からは9700円も掛かります。大阪府の中学生ではS-CBTを何度も受検し、府立高校入試までに英検2級を取得する戦術が重視されていると聞きます。ますます経済格差による教育格差を助長するのは間違いありません。
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英語検定(英検)の受検料が値上げされます。2024年度から改定されます。
2024 年度 実用英語技能検定(英検)検定料改定のお知らせ
公益財団法人 日本英語検定協会は、このたび、2024 年度の実用英語技能検定(「英検(従来型)」・「英検 SCBT」・「英検 S-Interview」)の検定料につきまして、検定実施にかかる費用の高騰等を受け、第 1 回検定より改定をさせていただくことをお知らせいたします。改定の理由および各検定の検定料につきまして以下のとおりご案内いたします。
【検定料改定の理由】
物価上昇による原価増物価上昇に伴い、検定実施にかかる費用が上昇し、原価増に伴う検定料の値上げをせざるを得ない状況。主に外部委託先や仕入先における、人件費、用紙費・印刷費、物流費、その他試験運営費などが上昇。
英検の品質向上のための研究・開発
英検協会はその時々の英語教育の指針に合わせて検定試験の品質向上に取り組んでいる。さらなる品質向上を見据え、問題作成・採点にかかる研究開発や、制作機能の増強など、品質向上に必要なコストが増加する見込み。なお、2024 年度に問題形式を改定し 1 級から 3 級の Writing タスク等を増加し、学習指導要領で求められる技能の統合性を高める。
https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2023/pdf/20231121_info_eiken.pdf
多くの中学生が受検する3級は6400円から6900円(本会場)に、そして2級は8400円から9100円へと変更されます。
英検値上げは特に大阪府で小中学生の子供を育てている家庭にとっては無視できない話題です。
大阪府立高校入試では英検2級以上による得点保証(80%)があり、文理学科や普通科上位校を受験する生徒の多くは受検・取得しているからです。英検取得は事実上、府立高校入試の一環と化しています。
我が家は中学校に入学する直前にこうした措置に気付きました。慌てて中学校入学前から英語学習を始めましたが、府立高校受験までに英検2級を取得できるかは怪しい雲行きです。時間不足に加え、本人にやる気が無いのが最大の要因です。
教育関係費用の値上げは子育て世帯の懐事情を直撃します。たかが数百円、されど数百円です。とりわけ英検2級の取得を目指し、毎月の様にS-CBT(コンピュータで受けられるできる方式)で受検する家庭への影響は小さくありません。
話は少しズレてしまいますが、大阪府立高校入試(特に文理学科や普通科上位校)は家庭の経済的負担が極めて大きいです。塾通いはほぼ必須、英検の学習や受検、中学3年生は毎月の様に模試が実施されます。高校受験料も掛かります。諸費用を合算すると年間100万円に達しかねません。
高校・大学受験・大学での教育費負担は覚悟していましたが、高校受験は想定外です。府立高校への進学を検討している家庭にとっては、高校授業料無償化も無関係です。頭を抱えています。