令和6年(2024年)9月より大阪市が実施する予定である「第2子保育料無償化」の詳しい制度設計が明らかになっています。

大阪市ウェブサイトに新たに「令和6年9月以降は、こどもの年齢や、保育施設等の利用の有無にかかわらず、生計を一にするきょうだいを年長順にカウントします。」と記載されました。

これまでは不透明だった「認可外保育施設へ通っている未就学児」もカウント対象になると明示されました。

https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000608688.html

単純にきょうだいを上から第1子・第2子とカウントし、第2子以降の保育所等保育料が無償化される見通しです。

一方で「生計を一にする」という文言が付け加えられています。国税庁の定義によると「日常の生活の資を共にすることをいいます。」とされています。

子育て世帯の場合、うえのきょうだいが完全に自立して別会計で生活していない限り(学卒後に就職して単身生活している等)、一般論としては「生計を一にする」と言えるでしょう。

この制度が導入される事により、特に第1子と歳が離れた第2子が保育所等(0-2歳児クラス)へ通っている子育て世帯の家計は劇的に変化します。満額負担だった保育料が無償となるわけです。年間数十万円の負担軽減は極めて大きいです。

一方で保育所等への入所が保留となり、認可外保育施設へ入所する児童との負担差は大きなものとなります。認可外保育施設という選択肢を初めから除外する家庭が増えるのは間違いありません。「近所の認可外より、少し離れていても保育所や地域型保育事業に」という流れがより強まります。

認可外保育施設から認可施設への転換を目指す施設も増えていくでしょう。少子化・待機児童の減少・子育て世帯の家計負担等により、認可外保育施設が今後生き残っていくのは更に難しくなります。

大阪市会は大阪維新の会が過半数の議席を有しています。無償化に関する予算案が可決されるのは確定的です。