今週は卒業・卒園シーズンです。大阪府内の大半の中学校で14日に、小学校では17日に卒業式が行われます。また、多くの幼稚園や保育所等でも今週末に卒園式を行います。

参加する児童生徒が悩むのは「マスク着用」でしょう。外す人が多いのか、それとも着用する人が多いのでしょうか。蓋を開けてみると、殆どの中学生はマスクを着用して卒業式に出席しました。

 3月14日、大阪市立の中学校では、3年ぶりに“生徒にマスクの着用を求めない”卒業式が行われました。

 大阪市西区の大阪市立堀江中学校では14日、3年ぶりにマスクの着用を求めない卒業式が行われました。大阪市の教育委員会は、校歌斉唱などを除き生徒や教職員はマスクを外す方針を示していますが、マスクの着用は個人の判断に委ねているため、約250人の卒業生の多くはマスクをつけたままでした。

 保護者らにはマスクの着用が求められましたが、今年は参加人数の制限がなくなったため多くの保護者が子どもたちの晴れ姿を目に焼き付けていました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4f388be1ee3801c9f9c93f56cc009dd79edc50f8

堀江中学校は市内有数のマンモス校です。過去に何度も校内でかんせんが広がり、臨時休業等を行いました。

上記動画で確認したところ、卒業式の入退場や席にて起立している場面でマスクを外していたのは1人だけでした。他の中学校でも卒業生の殆どがマスクを着用し、教職員ばかりが外していたと聞きました。

殆どの生徒がマスク着用を継続していたのには、感染予防意識の他にも大きな理由があります。実は大半の中学生(約6割~7割)はまだ進路が定まっていません。公立高校の合格発表はこれから行われます(大阪府立高校は3月20日)。これでようやく進路が定まります。入学準備へ向けて大忙しです。

つまり、この時期はまだ気が抜ける状況ではありません。万が一にもコロナに感染してしまうと、入学準備や春休みの外出予定等が全て吹き飛んでしまいます。そんなリスクは到底負えません。

一方で気になったのは、式後にインタビューを受けている生徒の背後で雑談している様子です。複数の生徒がマスクを外し、至近距離で会話していました。中にはマスクを外して大声を出していたのか、先生に注意されている生徒もいました。

政府等から執拗に「マスクは個人の判断で」と言われると、そのまま受け止めて行動する子供がいても当然です。なお、学校内では3月末までは従前の着用ルールが適用されます。

中学校で殆どの生徒がマスクを着用していたとなると、今後に行われる小学校の卒業式でも同様の光景が見られそうです。殆どの小学生はマスクを着用し、卒業証書授与や記念撮影の際だけは外す事になるのでしょう。

ここ1か月の間、何度も「笑顔で卒業式を」という言葉を聞きました。しかし、明らかに上滑りしています。笛を吹いても踊りませんでした。3年間も続いたマスク生活から鶴の一声で切り替えられるわけがありません。