コロナ5類移行やマスク不着用等の話題に埋もれがちですが、実は大阪ではインフルエンザが大流行しています。多くの地域では流行発生警報レベルの基準値(定点あたり患者数30人)に到達しています。
大阪市内では特に北部と西部の感染者が非常に多くなっています。
お世話になっている保育所でもインフルエンザに罹患した園児が相次いでいます。とあるクラスでは3割近くの園児がインフルエンザに感染して休んでいます。
小中学校でも深刻です。臨時休業する学級が相次いでいます。オンラインで授業を行う学級もあれば、プリント配布のみを行う学級もあります。
大阪市はコロナ禍前までは各学校・学年・学級毎の臨時休業情報を市ウェブサイトで公表していました。しかしながらコロナ禍を契機に情報がネットから消去され、今もそのままです。
学級閉鎖した旨の情報は原則として他学級には伝えられていません。子供からの口コミ、もしくは学校日記(全てが公表されているわけではない)で初めて知っています。
インフルエンザに伴う職員の欠勤も少なくありません。保育所ではとあるクラスの担任全員がインフルエンザに感染してしまい、人繰りが厳しくなっています。
小学校では他クラスの担任の子供がインフルエンザに感染してしまって自宅看護せざるを得ず、担任を持たない教員が授業を行ったり、他クラスと合同で授業を行ったとも聞きました。一部の行事も中止されました。
これだけインフルエンザが流行するのは、コロナ禍が始まってからは初めての出来事です。大阪府におけるインフルエンザ10年推移グラフを見ると明らかです。
2019-2020シーズンは2月頃に途中でグラフが垂直落下しました。20-21や21-22シーズンは地を這っています。そして22-23シーズンはコロナ禍前の様な立ち上がりを見せています。
ただ、インフルエンザが流行する兆しはありました。目の当たりにしたのは、感染予防意識の低下です。
先日、地域で大勢の子供達が野外に集まって飲食を行うイベントがありました。事前に「小学生はマスク着用」「静かに食べる」「至近距離でお喋りする時はマスクを」というアナウンスが行われました。
確かにマスクはほぼ全員(未就学児を除く)が着用していました。一方で飲食中に楽しくお話をしたり、数人が1台のスマホ画面を見ながら大声で盛り上がっている光景を何度も見かけました。遊んだ手を洗わずに手づかみで食べている小学生もいました。
子供達は本当に楽しそうに遊んでいました。が、これらは明らかにリスクがある行為です。しかしながらマスク不着用を積極的に促す空気や以前ほど厳格に指導しなくなった学校の方針等を踏まえると、何も言えませんでした(自分の子供には注意しました)。
こうした感染予防意識の顕著な低下が積み重なった結果が、インフルエンザの大流行に繋がっています。これがウィズコロナ、ウィズインフルエンザなのでしょう。
マスク不着用を積極的に促したのは政治です。しかし、それによる健康状態の悪化や収入減と行った不利益を被るのは子供や保護者です。マスクの有無を個人の選択に委ねるのは、せめてインフルエンザシーズンが終わってからにして欲しかったです。
我が家はまだ誰もインフルエンザに感染していません。家族全員がワクチンを接種し、マスク着用や手洗いを適切に行っているからかもしれません。
ただ、それでも感染する時は感染するでしょう。恐らくはマスクを着用できない園児からの保育所経由です。家庭で出来るのは、インフルエンザやコロナに感染する可能性を下げる対策を行うだけです。