コロナワクチンの成人への接種が進んでいます。周囲でも「ようやく予約できた」「2回目接種の副反応が辛い」という話を聞きます。
大人の接種の次は子供です。大阪市では12歳~17歳の子供に対しても接種券を送付しました。
報道発表資料 新型コロナワクチン接種にかかる接種券の送付について(12歳から17歳までの方)
大阪市では、平成16年4月2日から平成22年3月1日までに生まれた方へ、令和3年8月12日(木曜日)に接種券や予診票などを送付します。
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kenko/0000540390.html
数ヶ月後には11歳以下の子供にも接種券が送付されるでしょう。アメリカでは治験が進んでおり、日本も追随すると見込まれます。
早ければ10月にも… アメリカでは秋以降、12歳未満の子どもに新型コロナのワクチン接種が可能に
https://www.businessinsider.jp/post-239737
子供の接種は大人と違った難しさがあります。学校等を休ませにくい、接種当日や副反応が予想される期間は親が付き添う必要がある、個別接種のみ等、様々な制約があります。
接種や副反応で学校を休んでも出席停止扱いとされますが、できれば避けたいです。
https://www.mext.go.jp/content/20210622-mxt_kouhou01-000004520_1.pdf
少し先の状況を予想しつつ、近隣で個別接種を行っている医院に電話で問い合わせてみました。
○A医院(かかりつけ医)
「ワクチンが供給されるメドが立たないので、予約受付を行っていません。」
○B医院(かかりつけ医)
「9月の最終週なら予約を受け付けられます。接種を行うのは毎週月曜日・木曜日の昼過ぎです。」
○C診療所(非かかりつけ医)
「10月第1週からの予約を受け付けています。接種を行うのは毎週火曜日・金曜日の午前中です。」
○Dクリニック(非かかりつけ医、数駅先の繁華街にある)
「毎日接種を行っていますが、予約枠は全て埋まっています。空きはWebで見て下さい。」
この対応には困ってしまいました。学校や園生活に支障がなく、接種や副反応に親が付き添えるのは金曜日の夕方か土曜日の午前です。
しかし、少し当たった限りではこうした条件を満たし、かつすぐに予約できる個別接種会場は見つかりませんでした。リサーチ不足かもしれませんが、更に多くの医院に問い合わせるのは憚られます。
できる限り早期に接種する事を第一の目標とする場合、子供が学校や園を休んだり、親が仕事を休んで付き添うのを避けるのは難しいです。しかも2回もです。負担感はあります。
学校や園を休ませるとしても、いつ休ませるかも頭を悩ませます。行事等(特に中学校や高校なら定期テスト)に重なる日程は避けたいです。
が、現時点で配布されている予定表は8月までの物です。9月以降の正確な日程は問い合わせないと分かりません。特に今年はコロナ関係で年間予定が狂いに狂っているので、昨年までの予定表が信用できません。
9月の日程が分かったとしても、2回目接種は翌月以降となってしまう事もあります。更に先の予定も見越しながら、1回目の接種を予約しなければなりません。
問い合わせて痛感したのは、「子供の接種に対する配慮が欠けている」という現実でした。
既に保育園や学校の部活動では無数のクラスターが発生しています。2学期が再開すると、学校でのクラスターが全国各地で発生するでしょう。沖縄では人工呼吸器を付けている子供もいます。
子供の感染を防ぐには、大人と同様にワクチン接種を行うのが極めて有効です。しかし、現状では子供の接種を促す制度は貧弱です。
希望する多くの子供(保護者の希望も含む)が接種を受けるには、様々な障壁を排除し、接種行動を促進する措置が不可欠です。
【医療機関】
・接種日を金曜日の夕方や土曜日にも設ける(重要)
【学校・幼稚園・保育所等】
・接種や副反応等で欠席しても不利益に取り扱わない事を周知する
・接種後数日は激しい運動等を行わせない(体育や部活動の免除)
・先々の予定表を早めに公表する
・学業以外のハイリスク活動(部活動)の参加者にワクチン接種を推奨する(できれば接種を要件化して欲しい)
【保護者の勤務先】
・ワクチン休暇の対象範囲を、本人だけでなく子供の接種にも広げる
接種するメリットが大きくても、現状では障壁が多すぎます。特に仕事を休む親への手当が重要です。これがなければ、子供の接種率が世帯所得とリンクしてしまいます。
子供の接種が本格化する前に、早期に対応して頂きたいです。