変異株が猛威を振るう新型コロナウイルス感染症第4波は、家族全員が感染してしまうケースが珍しくありません。その中には、小さな子供と親が感染してしまった事例もあります。

親子で感染してしまった場合、どの様な療養生活を過ごすのでしょうか。また、

5歳児が保育園でコロナ感染 自宅隔離でママも陽性に

一つ目は5歳児が保育園で感染し、母親も感染してしまった事例です。

5歳児が保育園でコロナ感染 自宅隔離でママも陽性に
https://dual.nikkei.com/atcl/column/17/101200003/051100490/

3月23日に子供の陽性が、26日には母親の陽性が確認されました。隔離が全解除されたのは4月20日でした。ほぼ1か月掛かりました。

 お昼を過ぎた頃、保育園から着信がありました。出てみると「コロナに感染した園児がいるため、明日からしばらく休園となります」という内容でした。遠足にも行かなかったと聞きガックリ。抱えている仕事をどうしようかと焦りながらも、この時はまだ他人事で迎えに行きました。

 翌週、クラス全員がPCR検査をすることになりました。次男の通う公立の保育園では、子どもはマスクを着けない方針です。うっすらと嫌な予感がしましたが、それは的中でした。陽性の連絡は保育園からではなく、保健所から電話を通じて行われました。

大半の保育園児は未だにノーマスクです。子供は感染しにくい、重症化しにくいと言われていますが、保育所や幼稚園等では数多くのクラスターが発生しています。

感染した児童が園内に入り込んでしまったら、感染拡大を防ぐのは極めて困難でしょう。保育所・幼稚園クラスターを防ぐには、保護者や保育士等がハイリスク行動を避けるしかありません。

大人が受けられる施設はすぐに見つかりましたが、子どもの検査ができるところは少なく、3駅程先のクリニックまで自転車で行かなければなりませんでした。

大阪府では発熱患者の診療・検査が可能な医療機関が「診療・検査医療機関」として指定されています。

https://www.pref.osaka.lg.jp/iryo/osakakansensho/sinryokensa.html#tirasi

診療・検査医療機関に直接相談する、新型コロナ受診相談センター(保健所)に相談する、掛かり付け医に相談する、といった選択を行う事になるのでしょう。ただ、全てで子供の診療を行っているわけではないでしょう。

ただ、5歳児の隔離は至難の業。元気があり余っているのに1つの部屋に入れておくなど、不可能に近いことでした。

無理です。不可能です。

夫に子どもをまかせて再度PCR検査へ。結果は陽性でした。(中略)

次に夫が感染したら、子どもたちはどうなるのだろう。長男も濃厚接触者のため、私や夫の親を頼ることもできません。

子育て世帯の療養生活では、小さな子供とどうやって過ごすかが大きな問題となります。

家族全員が陽性であれば全員一緒に療養するだけなので単純ですが、家族で陽性と陰性が分かれてしまうと非常に悩ましい判断を迫られます。

こちらの一家では陽性となった母親が寝室で隔離、陰性だった父親が陽性の子と陰性の子の育児を行いながら家事や仕事を行いました。尋常では無いワンオペです。

夫自身も濃厚接触者であるため、お総菜や弁当を買いに行くことができません。慣れない料理に苦戦しながら、1日3回の食事を作っていました。

 陽性者には住んでいる区からカップラーメンやレトルトの食材が送られてくるのですが、子どもたちにそれらばかりを食べさせるわけにはいきません。そんな状況の中で、実家から送られてきた冷凍食品は便利だったようです。冷凍牛丼のもとは解凍してあたたかいごはんにのせるだけ。冷凍ちゃんぽんは野菜がたっぷり入っており、子どもたちに安心して食べさせられるものでした。手軽に準備できる栄養価の高い食品をいざという時に備えてストックしておくと便利だということを実感しました。

隔離中の家事で大きなネックとなるのは食事ですね。大人はカップラーメンやレトルト食品でも我慢できますが、子供は難しいです。

通販や親戚・知人等から入手した、温めるだけで食べられる冷凍食品を重宝したそうです。隔離によるストレスや育児で、食事をしっかり作るのは極めて難しいでしょう。しかも長期化します。

長期戦を見越し、手を抜きつつも必要な食事が食べられる、冷凍食品は大いに重宝しますね。

 意外と知られていないのが、濃厚接触者となった家族の隔離期間です。

 家族が自宅療養をする場合、陽性者が隔離を終えた日から、さらに2週間の隔離が求められます。つまり、PCR検査が陰性でも3週間以上仕事にも学校にも習い事にも行くことができないのです。長男は学年が切り替わる大事な時に学校に行けず、友達と遊ぶこともできなくて、ふびんでなりませんでした。

検査で陰性と判定された濃厚接触者でも、自宅で隔離された陽性者と一つ屋根の下で生活している最中に感染してしまう恐れがあります。

陰性者は陽性者の隔離終了後、更に2週間の隔離が必要とされています。陽性者よりも陰性者の方が長期間の隔離を求められます。仕方ないとは言え、矛盾しています。

それにしても、1か月近くも学校へ登校できないのは非常に辛いです。しかも子供自身が感染したわけでもないのに。

子育て世代が備えておいたほうがよいこととして次の4つを挙げたいと思います。
【1 食への備え】
【2 隔離生活をシミュレーションしておく】
【3 検査施設を調べる・移動手段を考えておく】
【4 子どもと感染予防ルールを再確認する】

「食への備え」は通販頼りになってしまいそうです。ただ、頼んでから到着するまでに時間が掛かるので、冷凍食品や簡単に調理できる食品を手元に多めに置くようにしています。

「隔離生活のシミュレーション」は非常に難しいです。というのも誰が陽性で誰が陰性かという場合分けが非常に多く、シミュレートしきれません。

「検査施設」は自宅から歩いて行ける場所に発熱外来を見つけました(掛かり付けではありませんが)。万が一の際はここに電話するつもりです。

「子どもと感染予防ルールを再確認」は非常に重要ですね。何らかのデメリットがあるとしても、「保育所(幼児クラス)や幼稚園でのマスク着用推奨」に踏み切るべきでしょう。

 小学生以上は親や教師の目が届かない場所で過ごす時間があります。コロナ下での生活に「慣れ」が出て、気が緩んでいる可能性もあるので、手洗い、マスクの徹底はもちろん、放課後の遊びのルールを再確認する必要があると思います。

 わが家も友達と遊ぶ時はマスクをする、おやつを食べる時は友達との距離を空ける、または飲食をしないなどのルールを改めて確認しました。

小学生の子供には、放課後に学校外で遊ばせない様にしています。

と言うのも近所の公園等で遊んでいる小学生は大半がノーマスク、加えて同じおやつを一緒に食べている姿も見かけます。学校とは異なり、感染予防に対する子供へのコントロールが全く効いていません。口には出しませんが、「親は一体何をしているんだ」と感じています。

子供のワクチン接種は来年以降に

高齢者へのワクチン接種が7月末までに概ね終了するとしても、成人へのワクチン接種は年末から年明けまで掛かるでしょう。子供(小中学生)がワクチン接種を受けられるのは、早くても来年です。

子供達が感染予防に気を遣う生活は、少なくとも1年間は続きます。

でも、ワクチン接種を受けた高齢者がノーマスクで団体旅行や飲み会等で遊び回り、子供達が自粛生活を続ける光景は勘弁して欲しいです。