今日から新年度が始まります。

お世話になっている保育所では入園式が行われます。昨年と同じく、今年も規模を縮小して開催されます。コロナ禍がこれほど長期化するとは、1年前には想像だにしませんでした。

そのコロナ禍、関西では再び正念場を迎えています。大阪府や兵庫県に対し、まん延防止等重点措置が適用される見通しです。

 菅義偉首相は31日、新型コロナウイルスの感染が再拡大している大阪府について、コロナ対策の特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」を適用する方針を表明した。政府は宮城、兵庫両県も対象とする方向で最終調整。4月1日に専門家の意見を聴いた上で、対策本部を開いて正式決定する。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2021033100774&g=pol

報道等によると、大阪府は4月5日から5月5日までの適用で調整が進んでいます。吉村知事は「5日から3週間」としていましたが、政府はGWまで含む意向です。

GW前に解除するとGWの人出が急拡大するので、政府方針が妥当ですね。大阪市民はGWはステイホームです。

この期間において、大阪府は大阪市内の飲食店へ様々な義務づけを行う方針です。夜20時までの営業時短、アクリル衝立や二酸化炭素センサーの設置、ノーマスク客の入店拒否、マスク会食の義務化等を求めています。

20時までの営業時短は緊急事態宣言下で一定の効果を上げましたが、多くの「夕食難民」を生み出しました。アルコール無しの1人客は飲食できる等、柔軟な対応がなければ困ってしまいます。

アクリル衝立や二酸化炭素センサーの設置は「何を今更」という話です。遅くとも昨年末には完了すべき話でした。まん延防止等重点措置下に限らず、今後数年間の飲食店営業において義務化すべきです。

ノーマスク客の拒否は積極的に行って欲しいです。このご時世にマスクを着用せずに行動して入店する客は、感染予防に対する意識が極めて低いと推測できます。ハイリスクな客を拒否する事は、他の客や従業員を守る事に繋がります。

マスク会食は本当に難しいですね。ランチタイムでマスク会食を行っている客は、数えるほどしかいませんでした。大半のグループはノーマスクでお喋りしていました。

会話しても感染が広がらない構造(アクリル衝立・換気・他テーブルとの距離)を義務化するか、「店内会話お断り」とする方が実効性があると感じています。

家族で外出する時は、子供に「ご飯を食べている最中はお喋りしないように、食べ終わった後にマスクを着けてお喋りしましょう」と呼びかけて徹底しています。

やはり食事中にマスクを着けたり外したりするのは難しいですね。更にアルコールが入った客にマスク会食を求めるのは無理です。

非現実的な対応を店舗に求めると、様々な矛盾が噴出し、現場がそのしわ寄せを受けます。知事の思いは理解できますが、現場は思いつきに振り回されます。

若年層への対策が急務

ただ、この様な飲食店に対する対策だけでは不十分です。大阪府の感染拡大のドライビングフォースとなっている20代を中心とする若年層への対策を強化するのが急務です。

多くの大学では少人数での会食すら自粛する様に呼びかけています。しかし、これに反する動きも顕在化しています。

京都産業大の卒業生ら13人コロナ感染 ゲストハウス貸し切り、サークル宴会
https://www.kyoto-su.ac.jp/news/20210331_345_attention01.html

注目しているのは大阪府内の大学における入学式・授業の実施形態です。

近畿大学は4月3日に各キャンパスで入学式を行う予定です。参加者を新入生に限り、回数を増やして人数を分散化させます。

入学式
https://www.kindai.ac.jp/campus-life/guide/ceremony/entrance/

関西大学は4月1日に各教室毎に分散して行います。講堂の映像を各教室へ配信するのでしょうか。

ご入学おめでとうございます
https://www.kansai-u.ac.jp/presiweb/entrants/index.html

10代の感染者も増えています。高校での感染事例を追う限り、寮生活や部活動に起因するクラスターが多いと感じています。第2波や第3波と同じ傾向ですね。

春休み中に活発に行動した学生の一部が感染した状態で登校して部活動等に参加すると、大きなクラスターが発生するのは明白です。

特に関西で流行し始めている変異株は若年層への感染力が強いのが特徴的です。従来通りの対策では防ぎきれないという指摘も多いです。

蔓延防止等重点措置に合わせ、少なくともハイリスクな活動(部活動や合唱等)は控える様に指導して欲しいです。

年度末で多くの人が動きました。その後に感染が拡大しやすい集団生活へ移行するのは非常に心配です。入学式や始業式直後に感染者が発生し、休校する学校が続出するでしょう。

保育園や幼稚園も心配ですが、未就学児にマスク着用を求めるのは難しいです。年中や年長クラスではマスクを着用している園児も増えてきましたが、乳児クラスは僅かです。

学校や保育所等で続々とクラスターが発生した場合、「一斉休校・休園」という可能性も浮上します。大学や高校は一時的でもオンライン授業へ切り替えるべきかもしれません。

大阪府内の感染者は近い内に「1日1,000人」を超えるでしょう。緊急事態宣言も近いです。