絶望的な話です。
毎日の様に利用している幼稚園の預かり保育が唐突に終了したら、皆さんはどうされますか?
無償化に伴う延長保育・土曜保育終了について
市民の声
保育園を卒園し幼稚園を利用している、年少児の保護者です。夫婦ともに平日19時まで勤務、日当直もしており、18時からの保育園での延長保育と土曜保育を利用しています。同園には長男も当時お世話になりました。
先週金曜夕方、娘のカバンに「10月からの延長保育および土曜保育終了」のお知らせが入っており目を疑いました。園からはその用紙一枚で、10月からの延長保育無償化に伴う制度の関係で、との理由のみ記載されていました。諸事情が不明ですが、何より突然、期限1か月弱。通常の保活と比べものにならない程の突然さで、私や周りの利用者も戸惑っています。急すぎる知らせは、園なりに模索し追い込まれた結果なのだろうと察しております。
これまで当該幼稚園や連携先の保育園にはお世話になりました。特に保育園に、急に利用できなくなることが本当に悲しく辛いです。当該幼稚園に入園した目的半減以下になってしまい、転園もちらつくほどの衝撃です。同じ反応の保護者は周りにも複数おります。
こちらにご連絡したのは、無償化に伴いこのような決定に迫られた園もあることを把握頂き、調査検討をお願いしたいと思ったからです。
私達は、何も知らせを見て、ただ訴えるだけではありません。現実的には次の手を急遽模索し勤務の合間に情報収集に勤しみ、同様のママ友と情報交換を進めています。ファミサポだと実質利用の融通が利きにくく、キッズラインやマザーネットのシッター利用を念頭に動き始めました。
どうか当該幼稚園に調査頂き、延長保育利用で入園した園児や保護者たちが卒園まで安心して利用継続できるような打開策を一緒にご検討頂けないでしょうか。(中略)
市の考え方
認可保育所において、当該保育所の入所児童以外のお子さんを保育することができる制度はございません。
また、お申し出の幼稚園における預かり保育の終了につきましては、令和元年10月より開始される幼児教育・保育の無償化に伴うものではないと思われます。
頂戴いたしました幼稚園に関するご意見につきましては、市民の声の受付部署である区より、私立幼稚園の認可の届出・指導の所管である大阪府と情報共有しております。
https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000485204.html
大阪市からは「認可保育所において、当該保育所の入所児童以外のお子さんを保育することができる制度はございません。」という一言で済まされています。
「冷たい回答だ」と感じる反面、「寄せられた意見からは事実関係が読み取りにくく、正確な回答を行うのが困難」とも感じました。
ここでいう「連携先の保育園」とは、幼稚園の預かり保育を行っている保育施設の事でしょう。
あくまで推測となりますが、「幼稚園と同一法人が同じ場所で運営している地域型保育事業において、幼稚園の預かり保育も実施している」と考えれば矛盾はないと感じました(法令上許容されるかは別として)。
実は教育・保育無償化が実施された今年10月以降、幼稚園での預かり保育に大きな混乱が生じているそうです。
「制度上は預かり保育も無償化対象となるが、希望者が非常に多く、必要な人員を確保するのが難しい」からです。
関西のある自治体にこの夏、問い合わせの電話が入った。「近所の幼稚園の預かり保育が、無償化の対象にならないと聞いたが、どういうことか」
自治体職員が確認すると、幼稚園は無償化に必要な申請をしておらず、こう説明した。「預かり保育は希望者が多く、利用できない人もいる。利用者だけ無料では不公平になる」
保護者の一人は「仕事を続けるには、預かり保育を利用するしかないので、幼稚園に文句は言いづらい」と思い悩む。
幼稚園が夕方まで行う「預かり保育」は無償化の対象だが、園側の申請が必要で、無償化するかどうかは各園の判断次第だ。内閣府や文部科学省によると、「無償化に必要な申請手続きが手間」「無償化で利用者が増えれば職員増が必要になり、人件費がかさむ」などの理由で、こうした「無償化辞退」が各地で起きているという。
投書された方が登園している幼稚園も同じ状況に追い込まれ、延長保育や土曜保育を終了したのだと考えられます。
幼稚園の経営のみを考えれば合理的かもしれませんが、日常的に延長保育や土曜保育を利用していた家庭にとっては大問題です。
日々のスケジューリングに組み込んでいる為、延長保育等が終了したら仕事等が回らなくなってしまいます。困るのは当然です。
保育所への転所も
私ならどうするでしょうか。短期的には何とか仕事をやりくりしたり、シッターの手配を行うと思います。子供2人分のシッター代は多額ですが、どうにもなりません。
ただ、幼稚園を卒業するまでシッターを手配し続けるのは難しいとも感じます。であれば、来年4月をメドに延長保育を行っている保育所へ転所できないかと検討します。
待機児童問題が深刻な0-3歳児と比べ、4-5歳児は保育所へ入所しやすくなっています。地域等によりますが、空きがあれば年度途中でもすんなり入所できます。
本当は通っている幼稚園で延長保育・土曜保育が復活するのが最善です。しかし、昨今の事情を鑑みると、非常に難しいと感じます。
幼児教育・保育無償化に伴う副作用が様々な場面で生じています。制度設計に無理がありました。
ほぼ全ての4-5歳児が幼稚園や保育所等に通っている実情を踏まえれば、園在籍を要件として児童手当を上乗せすれば済んだ話かもしれません(より重要なのは職員の待遇改善ですが)。
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