2020年度一斉入所の申込書配布・受付期間が公表されました。

これと同時に、「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱の一部改正(案)が公表されました。パブリックコメントが行われています。

「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」の一部改正について

これまで大阪市では「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(平成26年度以前は「大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱」)において、保育の優先度や保育の実施の申込等について定め、これらに基づき保育の利用に関する事務を行うことにより、分かりやすい利用調整を実現し、利用調整事務における透明性を確保してきたところです。

この度、これまでの利用調整の結果等を踏まえ、利用申込み世帯の状況をよりきめ細かく的確に反映するものとなるよう、必要な改正を行うため、市民の皆さまから幅広く意見を募集することとします。

https://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/kodomo/0000476573.html

改正点は2点、(1)育休延長希望者の順位調整、そして(2)産休育休中に地域型保育事業等を卒園した児童の入所調整です。

育休延長希望者の順位を下げます

(改正内容)
第8条
保護者が、希望する保育施設等を利用できない場合には育児休業の延長が許容でき、利用調整において後順位となることも許容する意思を示した場合においては、第4条第1項、第7条及び第7条の2の規定にかかわらず、同旨の意思を示していないものよりも後順位として利用調整を行うものとする。

(改正趣旨)
保育所の利用よりも育児休業の延長を希望している保護者が多くいることを踏まえ、利用保留となり育児休業を延長することを許容する意思を示している保護者について、その他の保護者よりも、後順位として利用調整を行うようにする。(申請書に意思表示を行ったケ-スは最下位の位置づけで利用調整を行う)

育休延長には「入所保留通知書」が必要です。これを取得する為に入所申込をしたところ、不本意に入所内定してしまう事態が発生していました。

【朝日新聞より・3/31修正】育休延長・給付金のため… 入園の意思ない保育利用申請

こうした事態を避けるべく、入所申込書等において「育休延長を希望する」という項目に印を付けた申込は最下位の位置づけで利用調整を行うとするものです。

育休延長希望者の順位を下げます

もう1点は深刻なケースです。育休中に地域型保育事業を卒園する予定の方が、次年度の保育所入所申込を拒絶された事案が発生していました。

【大阪市民の声】事実上の育休退園? 育休中に地域型保育を卒園予定、だが来春の保育所入所申込を拒絶された

大阪市は「小規模保育事業を卒園後に他の保育施設の利用を申込みされる場合ですが、基本的には保護者の育児休業期間中は、子どもを保育することができないとは認められていないため、利用開始月中に復職されることが前提で申込みをしていただく必要があります。」としていました。

事実上の「育休退園」です。

しかし、余りに不合理だという声が強かったのでしょう。2020年度一斉入所から変更される見通しです。

(改正内容)
第9条
保育施設又は保育事業を利用している児童(以下本条中において「利用児童」という。)以外の児童の産前産後休業又は育児休業取得中に、利用児童が保育施設又は保育事業を卒園予定であることに伴い、卒園予定日の属する年度の翌年度以降に引き続き他の保育施設又は保育事業を利用するため利用申込みをした場合においては、第4条第1項の規定に基づき利用調整を行うにあたって、別表「保育利用調整基準」の適用にあたり、産前産後休業又は育児休業からの復職時における所定の勤務日及び勤務時間により就労するものとみなして基本点数を設定する。

(改正趣旨)
保護者の育児休業期間中は、基本的にはこどもを保育することができないとは認められないが、こどもが保育施設・事業を利用中である場合、こどもの環境の変化に配慮して、引き続き同じ保育施設・事業を利用することができることとしている。しかし、地域型保育事業を利用している児童が卒園する時点において、保護者が育児休業中の場合は、当該事業の継続利用ができないため、その児童は卒園後保育所等への申込ができないこととなっているため、地域型保育事業の利用者においても、保育の必要性があるものとして保育所等への申込みすることを可能とする。

他の保育所等への優先的な転所措置ではなく、「復職時の(想定)勤務時間等に基づいて調整を行う」とするものです。従来は「転所時に復職」を要件としていましたが、これを外しました。

ただ、気になるのは、地域型保育事業等の卒園児に加えられる「6点加点の有無」です。仮に加点がなければ、市内中心部等での3歳児入所は非常に厳しくなるでしょう。

また、加点を得る為には復職を要求するのであれば、事実上、従来の扱いと変わっていません。明文化されていないので、非常に気になります。

概ね妥当な改正内容

細かな疑問点はありますが、いずれの改正内容も妥当な物だと感じました。

意見(保育施策や待機児童問題全般を含む)がある方は、8月30日までに担当部署(詳細はこちら)へお送り下さい。

役所からの回答は紋切り型が多いのですが、保育関係については丁寧に回答されています(納得できるかは別として)。

何事も声を上げなければ変わりません。申すところがある方は、積極的に意見を送って下さい。