コロナ禍に襲われている大阪市ですが、実は来年4月の保育所等一斉入所手続が10月に迫っています。

近日中に、「コロナ禍が保育所等への入所に与える影響」についての記事を掲載する予定です。

それに先立ち、来年度から「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」が改正される見通しです。改正原案が公表され、パブリックコメントが実施されています。

「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」の一部改正について

これまで大阪市では「大阪市保育施設等の利用調整に関する事務取扱要綱」(平成26年度以前は「大阪市保育所入所に関する事務取扱要綱」)において、保育の優先度や保育の実施の申込等について定め、これらに基づき保育の利用に関する事務を行うことにより、分かりやすい利用調整を実現し、利用調整事務における透明性を確保してきたところです。

この度、これまでの利用調整の結果等を踏まえ、利用申込み世帯の状況をよりきめ細かく的確に反映するものとなるよう、必要な改正を行うため、市民の皆さまから幅広く意見を募集することとします。

https://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/kodomo/0000509755.html

改正されるのは、『(1)基本点数表 「2.就労内定」 「9.ひとり親」』です。

改正内容
就労内定の点数を就労と同様に5段階に変更し、各項目の点数を就労より10点低く設定するとともに、ひとり親世帯のフルタイムの就労内定を100点とする基準を規定する

改正の趣旨
ひとり親世帯については、フルタイムの就労内定を取り付けても、共働きのフルタイム世帯に及ばず、保育所入所の優先順位が低い判定となっているが、ひとり親世帯だけでなく、両親とも就労内定の世帯、父が疾病などにより就労不能で母が就労内定である場合など、他に就労の必要性が高い世帯との均衡を踏まえ、就労内定の基本点数の一部引き上げ及びひとり親世帯のフルタイムの就労内定の基本点数を規定する。

https://www.city.osaka.lg.jp/templates/kisoku_boshu/cmsfiles/contents/0000509/509755/01ichiran.pdf

既に就労している方と比べ、就労内定者の点数は低くされていました。点数を細分化し、内定者がより入所しやすくするものです。

下記の内容へ改正される見通しです。

就労内定では90点と70点の区分が新設されます。就労済みの入所希望者と比べて、それぞれ10点低く設定される事となります。

従来はフルタイムの仕事の内定していても80点しかならず、保育所等へ入所するのは容易ではありませんでした(特に市中心部)。

ひとり親も改正されています。フルタイムの仕事に就労内定すれば、100点となります。就労済みと同じ点数ですね。

これにより「就労が内定したが、保育所が決まらない」「保育所が決まる見通しが立たないから、就職活動が難しい」という障壁が低くなると考えられます。

本改正案に対する意見は、8月21日まで募集されています。

また、本改正案以外の保育行政等に対する意見であっても、大阪市の担当者は毎年丁寧に答えて下さっています。

何か意見等がある方は、期日までに積極的に送って下さい。

余談となりますが、来年度入所は全く見通しが立たずに苦慮しています。保育所等の見学が難しく、新設も難航しています。難しい入所手続となってしまいそうです。