大阪市ウェブサイトに掲載されている「市民の声」には様々な意見や相談が掲載されています。

大阪市内では深刻な保育士不足が続いています。

以前から「待遇の低さ」が問題視され続けてきました。徐々に向上しているとは言え、他職種と比べて給与が高いとは言い難いのは事実です。

また、昼休みが取りづらく、持ち帰り仕事も含めた実質労働時間の長さも指摘されています。

更に重要なのは「職場での人間関係」です。

市民の声

 待機児童ゼロは子どもを幼稚園保育園に入れたらいいというわけではありません。根本を解決して下さい。

 まず何故、潜在保育士(免許・資格を持っているのに、その職に就かない人)が多いのかが、問題なのです。私も元幼稚園教諭でしたが、給料待遇の低さ、精神的苦痛の為辞めました。仕事内容と給料が見合ってない事がまず問題です。休憩皆無で、子どもを預かっている状態が12時間ぶっ通しの仕事。

子どもの環境を整えるのは良いことですが、保護者の要望を聞きすぎて、ただただ仕事量が増えるのは、数が少ない保育者の負担が増えるだけです。また、持ち帰りの仕事が多過ぎる事。仕事場で12時間仕事をして、帰ってからも持ち帰りの仕事があるのが現状です。

 土日が休みでも、土曜は持ち帰った仕事をして、日曜は体を休めるだけの日々です。(私の場合)こんな状態でレジャーになんていけますか?無理です。これは幼稚園教諭(私の場合)の経験です。保育園はもっと過酷だと聞きます。給料もより低く、休みもより少ないです。

 まずは給料を上げて、休みを確保する事。過度な仕事量を減らしていく事です。

 そして、もう一つ大切な事があります。それは職場の人間関係です。

 この問題も多いと思います。過度な仕事量を少ない人数で回しているので、保育者の心の余裕などあったものではありません。それが悪循環を呼び、新人には聞ける環境が整っていないのです。年長者の保育者も一緒に成長していこうという意識はなく、新人は足手まとい、意思疎通が出来てないと勝手に決めつけコミュニケーションをしなくなる。

 新人は新しいことばかりで、覚えるのもやっとの中、わかった程で話が進められ、分からないところを聞くと聞いてなかったの?と言われる。職場内では、悪口のオンパレード。こんな状態が多いです。心に余裕のない人間が子どもになにを教えられますか?何も教えられません。

 これは私の経験なので、全てがこうではないですし、他の問題もあります。

 給料の低さ・仕事量の多さ・少ない人数での負担・職場環境、この様に幼稚園保育園の問題は深刻です。 これらを徐々に解決して行かなければ、潜在保育士は無くなりません。

 まずは、保育者の環境整備にも目を向け、本当の意味で良い保育環境、教育環境を考えて下さい。どうか根本の問題から解決して、待機児童ゼロを目指して下さい。(以下省略)

https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000472576.html

専門家も「人間関係による離職の多さ」を指摘しています。

保護者の立場からは、保育士同士の人間関係はよく分かりません。

ただ、退勤後に保育所から最寄駅へ向かっている最中に先生方を見かける際は、似た年齢の保育士が一緒に歩いてる事が多いと感じています。

やはり一定のグループはありそうですね。

人間関係の悩みを改善するのは非常に困難です。

人間は誰しもが合う合わないがあり、適当な所で折り合いを付けています。

しかし、保育所は一定の敷地内に多くの職員が働き、常に職員同士のコミュニケーションが求められ、1人で一休みできる環境もなく、異動や転勤もありません(大規模法人は除く)。

こうした環境にて人間関係で悩んでしまうと、立ち直る切っ掛けがないままにずるずると毎日が過ぎ去ってしまうでしょう。日に日に悩みが深刻化してしまいます。

簡単な解決方法は一つ、退職です。保育士不足に悩んでいる施設が多いので、再就職先には困りません。

頻繁に保育士が入れ替わる施設は、子供も保護者も落ち着きません。

様々な事情があるとは言え、退職のお知らせを読む度に少し落ち込んでしまいます。

私自身、保育士から偶に愚痴を聞かされます。「聞くだけならいつでも聞きます」と受け止めるしかできません。