認定こども園さくら保育園(大阪府八尾市)での保育士(園長・副園長夫婦の息子)による園児への強制猥褻事件、八尾市・さくら保育園と一部保護者の対立が先鋭化しています。

八尾市議会で請願審査、集団・個別転園の判断期限は12月12日
保護者有志が現地での保育継続を願う署名実施・民事調停申立、八尾市は集団転園先での保育事業者を内定
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12月中旬以降の動きを整理します。

八尾市議会で請願不採択

保護者有志が八尾市議会へ提出した「さくら保育園のすべての在園児がさくら保育園を卒園するための請願」は、八尾市議会で「不採択」とされました。

最終本会議では、公立保育所・幼稚園の全廃条例など議案やさくら保育園の休園やめて請願など採択するかどうか最終の議決が行われました。

「さくら保育園のすべての在園児がさくら保育園を卒園するための請願①現在の施設で・コミニティーで卒園を迎えるようにしてください。②4月からの休園を回避する手段をこうじてください。」

議会での採択賛成 日本共産党(6人)無所属(1人) それぞれ賛成討論
採択反対 公明(5人)自民系(6人+3人)民主系(3人):反対討論
大阪維新(3人);反対討論もせず

【賛成派の討論概要】
「休園回避は不可能」ではありません。そのための「市があらゆる公的責任を果たさない。」市の姿勢こそ正さなくてはならないのです。請願者が求める行政の責任はここにあるのではないでしょうか。その立場を市に求めるためにもこの請願を議会で採択させましょう!

【反対派の討論概要】
不適切な保育による怒り、不安は心情としては理解できる。過剰な報道、SNSなどで疲弊している関係者の声も聞く。休園には胸は痛むが、法令上・財政上実現できるのかが問題だ。社会福祉法人は、保育士が確保できないから9月に理事会で休園を決定した。市の権限でこの決定をくつがえすことは出来ない。

http://yuko.jcp-web.net/?p=3529 より一部引用(括弧内は引用者追記)

請願には12,000人以上の方が署名されたそうです。

一連の経緯で痛感するのは「後ろ向きな八尾市の姿勢」です。原因究明や現地での保育を継続する為の努力を(目に見える形で)行っていません。休園問題を闇に葬り去りたいとすら思わせる行動を取っています。

また、過剰な報道やSNS等(本ウェブサイトもその一つでしょうか)を引き起こしたのは、そもそもさくら保育園の不適切な保育でした。

原因を無視し、それを指摘した報道等を問題視する姿勢は理解できません。

仮に法令上・財政上等の制約により、経営主体の交代を条件とするさくら保育園の休園回避が不可能であれば、同園に対して「事業廃止命令」等を行うべきでしょう。

1年後にさくら保育園が再開したら、それこそ焼け太りです(園児が集まるかは怪しいですが)。

調停は大阪地裁へ移送

経営体制の刷新・保育の継続を求め、一部の保護者が12月4日に東大阪簡易裁判所へ民事調停を申し立てていました。

【さくら保育園・12/5追記】保護者有志が現地での保育継続を願う署名実施・民事調停申立、八尾市は集団転園先での保育事業者を内定

事件の重大性等を考慮した結果、本調停は大阪地方裁判所へ移送されたそうです。

時間が経てば経つほど、さくら保育園へ通っている園児達はバラバラになってしまいます。

近隣の他保育園へ転園する児童、もと山本南保育所へ集団転園する児童、幼稚園や認可外保育施設へ転園する児童、他の自治体へ転出する児童等、各家庭の置かれた状況によって様々な方法が選択されるでしょう。

何の責任もない園児や保護者が、どうしてこの様な目に遭わなければならないのでしょうか。

すくすくと成長する児童や働いて納税している保護者に対し、どうして八尾市は冷酷な仕打ちをするのでしょうか。

さくら保育園を庇い続けているのは誰なのでしょうか。