https://www.fnn.jp/posts/2018102318281205KTVより
認定こども園さくら保育園(大阪府八尾市)にて、保育士30人全員が退職する意向を示しています。
保育園で働く保育士が園児への強制猥褻容疑で逮捕・起訴されたにも関わらず、言い訳に終始する園長・副園長を見限った形です。逮捕・起訴されたのは、園長・副園長の息子でした。
・来年3月末に休園・1年後に再開したい意向、在園児は強制転園?、逮捕された息子を庇い続ける園長・副園長
・第2回保護者会で園長夫妻は園児への猥褻行為を全否定、謝罪せず
・和田敬之容疑者(保育士、さくら保育園の園長・副園長の息子)を園児への強制猥褻で起訴
・大阪府八尾市の認定こども園「さくら保育園」で働く男性保育士(園長・副園長の息子)、園児に強制猥褻で逮捕
そして、在園児は空き家となる近隣の公立保育所へ集団転園させる措置が有力視されています。
わいせつ事件が発覚した八尾の認定こども園、保育士30人が『全員退職』し休園へ …園児はどうなる?
園児160人が転園を余儀なくされることになり、八尾市が現在、代替の公立保育所を検討
23日の八尾市議会。ここで、問題になったのが。
【八尾市 田中ゆう子議員】
「今、重大な事態が起きています。休園を避ける、このための努力と決意を語ってほしい」市内にある認定こども園のひとつが来年4月から休園し、約160人の子供たちが通えなくなるというのです。4月まで、半年を切る中での事態に保護者は…
【こども園の保護者】
「いきなりの休園連絡だったので、あきらめるしかない。何もできない状態」
「もっと子供の声を大切にしてくれたら、子供も保護者も安心していられるのに」なぜこんな事態になったのか?発端は、保育園職員の男が逮捕されたことでした。
強制わいせつの疑いで、今年8月逮捕・起訴されたのは八尾市内のこども園職員 和田敬之被告・30歳。和田被告は自らが勤めるこども園で、去年の夏、プール終わりで全裸の女の子の体を触り、わいせつな行為をした罪に問われているのです。
子どもたちをあずける保護者は…。
【こども園の保護者】
「うちの子はキスですね、自分で目を隠して舌を出して…それを敬之先生がぺろぺろ舐めるっていうキスらしいです」
「うちの子は悪いことともわかっていません、お砂場で遊んだよっていう感じの言い方です」
「保育園が安心して子どもたちをあずけられる環境になって欲しいです」
「子どもがトラウマなって、大きくなった時に、思い出したりするのがこわいんで、直接は本人には聞けないです」当初、園は「わいせつ行為」を否定していましたが、事件を受け保護者向けに行われた説明会のなかでは、保育士たちが涙ながらに「和田被告の行動を不審に思っていた」と声をあげました。
【保育士】(※8月の保護者への説明会で)
『私は去年の7月、プールでの出来事をみました、それは後ろから拭いてあげてるとか、そんなものじゃありません』
『守ってあげられなくて、すいませんでした』この状況に和田被告の母親でもある副園長は…。
【こども園の副園長】(※8月の保護者への説明会で)
『私に言って欲しかったです。先生とはちゃんとコミュニケーションをとってきたはずなんですけど、いまのですごい自信なくしました』【保護者】
「我が子がそういう行為を もしされていたら、どう思われますか?」
【副園長】
「ビックリですね」
【保護者】
「サイテーだよ~」
【弁護士】
「ちょっと整理させてください」一方、和田被告の弁護士は取材に対し『強制わいせつの事実は確認できない。また、事実でないと言える証拠もある』と答えています。そんな中、10月になって突然明らかになったのが、「来年度からの休園」でした。
事件の発覚を受けて現在30人いる保育士全員が退職の希望を出していて、来年度以降、『認定こども園の基準を満たせなくなる』というのです。
保護者によると、来年度以降も保育が必要な園児160人が、転園を余儀なくされることになり、八尾市が現在、代わりに受け入れる公立保育所を検討しています。
23日、その休園について初めて議会で追及の声が上がりました。
【八尾市 田中ゆうこ市議】
「認定こども園の休園があるとしたら大変な問題です。休園を避ける、このための努力と決意を語っていただきたいと思います」【八尾市 平野佐織副市長】
「保育の保証されることについては、いま鋭意努力させていただいているし、保護者にも説明しているなかなので、ご指摘いただくまでのことではないと思います」【園の存続を望む保護者】
「今の場所を使った方が、子供たちの心が安心して通えるんじゃないかなと思うので、その辺を市役所はもっと考えてくれないのかなと」
「こどもらが今の保育園の居場所があるのに、なんで子どもが出ていかないといけないのか、よくわからないですけど、もっとこどもの声を大切にしてくれたら、子供も、保護者も安心していられるのになっていう…」事件に端を発した認定こども園の休園問題。果たして160人のこどもたちの行方はどうなるのでしょうか。
https://www.fnn.jp/posts/2018102318281205KTV(太字部は独自に強調)
共産党と大阪維新の会が決議案提出、他会派が反対
八尾市議会での詳しいやりとりは田中裕子氏(八尾市会議員)のブログに掲載されています。
本日、日本共産党と大阪維新の会さんで議長に対して、休園にあたっての万全の対応を求める決議案を提出しました。
全国初となる、社会福祉法人が運営する幼保連携型認定こども園の休園問題(休止届はまだ市には提出されておらず)についての市への対応を求める議会での意見表明を行うためです。
八尾市が、こどもたちや保護者の最善の環境を保障する立場で、想定しうる最大限の対策を講じ、影響を受ける子ども達や保護者に対し公的責任を果たすよう求めています。
そのための八尾市が万全の対策を講じる事を求めています。
仮にさくら保育園が休園する場合、市が万全の対応を行うのは当然です。
本決議案の特徴は提出者です。驚く事に、「日本共産党と大阪維新の会」が提出したそうです。基本的立場が大きく異なる2党が決議案を提出(共同提出かは未確認)したと言う事は、本件の重大性を物語っています。
しかし、他会派が決議案の採択に反対し、本会議への上程は見送られてしまったそうです。
八尾市では、決議や意見書を採択するときに、全会一致のルールがあります。
今回の決議案を本会議で採択をしようと、日本共産党と大阪維新の会で訴えましたが、他会派がすべて反対。
せめて、本会議で採決態度をとって、討論の場を保障してほしいと求めましたが、採択されないものを本会議で扱う必要なしとなりました。
この問題に関わりたくないと言う、市議会会派(共産党・大阪維新の会を除く)の意向が垣間見えてきます。
多くの保護者は堤保育所(空き家、1.1km先)への集団転園を希望
事態は休園を前提として動き出しています。10月上旬に在園児の家庭へ配布されたアンケートの集計結果が報告されました。
そして、10月2日の保護者説明会を経て、本日各派(非公開)で在園児のご家庭に配布され、回収された「平成31年度保育利用先の意向調査」の集計結果が報告されました。
10月22日時点で回収率83%
その結果、公立山本南保育所の跡地を利用することを軸にすすめていきたいという市からの報告がありました。
その理由として4点が述べられました。
①集団移動をする場合、マックスが133人。
堤は、定員が120人。山本南は150人。
②山本南保育所なら、公立南山本認定こども園へ山本南の在園児を早めに移動(プレオープン的に)させ、さくら保育園の園児を早めに山本南保育所に移動させることができる。
③堤への希望者は、転園希望も多く、待機・保留児がさらに増える可能性が高いから。
④堤保育所を使用すると、堤の在園児家庭が、公立認定こども園への移動ではなく、堤に残りたいと意向を示すから。
しかし、意向調査では、山本南を選んだ保護者は、少数派です。
在園児がみんなで一緒に進級することを想定した場合、どちらの施設を希望しますか。
山本南 10人
堤 76人
どちらでもよい 21人
その他9人
無回答 16人全ての在園児の保育の継続が図られるのかがあまりにも不明です。10月30日に保護者説明会を持つという事も報告されました。
山本南を軸で推し進めていいのでしょうか。再度調査をするとか、個別相談を10月以内に実施することを求めました。
しかし、個別相談は、新規の保育所募集の期間終了後の、11月12日以降実施するとし、山本南先にありきの姿勢が示されました。
八尾市は山本南保育所(空き家、踏切を越えた2.2km先)への集団転園を検討
八尾市は現在、公立保育所を公立認定こども園へ統合集約する作業に着手しています。
認定こども園の推進について
http://www.city.yao.osaka.jp/0000033050.html
八尾市が集団転園を検討している公立山本南保育所・堤保育所は、平成31年度から近隣地に整備されている公立認定こども園へ承継されます。公立保育所の在園児もこども園へ移動します。
それに伴い、公立2保育所は平成31年度から「空き家」になる予定です。八尾市はさくら保育園の在園児を山本南保育所(空き家)へ集団転園させたい意向を示したそうです。
一方、多くの保護者が希望したのは「堤保育所(空き家)への集団転園」でした。さくら保育園と両園の位置関係を確認します。
さくら保育園から堤保育所は南南西へ約1.1km、山本南保育所は南へ約2kmの距離にあります。
決して近いとは言い難いものの、自転車や自動車を利用すれば登園可能な場所です。ただ、徒歩やベビーカーで登園していた方は非常に難しくなります。
この2園から希望を募るのであれば、堤保育所の希望者が多くを占めるのは当然です。さくら保育園の近くにある為です。
山本南保育所は遠く、更に河内山本駅や近鉄大阪線(踏切!)を越える必要があります。
(河内山本駅と近鉄大阪線)
私が同じ立場であれば、「第1にさくら保育園の存続(経営者等は交代)、第2に堤保育所への集団転園か近隣の他保育所への転園」と希望するでしょう。山本南保育所への集団転園は考えにくいです。
また、集団転園先で保育を行う実施主体も見えてきません。公立保育所として運営せざるを得ないのでは無いでしょうか。先生や保育内容の変更に戸惑う家庭や園児が続出しそうです。
さくら保育園の休園(閉園)が現実味をより帯びてきたら、集団転園ではなく近隣他園等への転園を希望する家庭が増えてくるでしょう。特にさくら保育園の北部に居住している家庭は尚更です。
八尾市が懸念している、堤保育所(空き家)の定員を大きく越える事態は杞憂に終わるのではないでしょうか。
休園を前提とするのであれば、多くの子育て家庭の希望に寄り添うのは「堤保育所への集団転園と近隣他園への優先転園という選択肢」ではないでしょうか。
八尾市の対応の遅さが最悪の結末を招いた
さくら保育園の保育士による強制猥褻事案は、数年前に八尾市へ相談が寄せられていました。さくら保育園への苦情も相次いぎ、近隣では噂話が流れていたでしょう。
仮に八尾市が早期に対応して保育園へ適切に指導していれば、さくら保育園の休園・在園児の転園・保育士の逮捕という事態は避けられたでしょう。
八尾市の対応の遅さが全てをぶち壊した、と感じています。
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(10/24追記)
園名や保育士名等は伏せられていますが、NHKも報道しました。
八尾のこども園休園で対応急務に
園児の体を触るなどして逮捕・起訴された保育士が勤めていた大阪・八尾市の認定こども園が、今年度末で休園することになり、現在通っている園児たちの受け入れ先の選定など、八尾市が対応を迫られています。
大阪・八尾市の認定こども園では、園長と副園長の息子で、当時保育士として働いていた30代の男が、児童の体を触ったなどとしてことしに入って、強制わいせつの疑いで逮捕されその後、起訴されました。
事件後の対応への不信感などから保育士の退職が相次ぐことになり、子ども園は、運営が困難になったとして、今月になって急きょ、今年度末での休園を発表していました。
この問題は、24日開かれた八尾市の市議会本会議でも取り上げられ、現在、通っている園児のうち、およそ160人の受け入れ先の選定などが議論となりました。
市では現在、およそ3キロ離れた他の認定こども園を軸に受け入れ先を検討しているということですが、一部の保護者からはアクセスの面などから否定的な声も上がっていて、難しい対応を迫られています。
保護者の1人は「もっと早く知らせてほしかった。急に遠く離れた園に移ってといわれても、通学は毎日のことなので困る。子どものことを第一に考えてもらいたい」と話していました。
一方、八尾市は「子どもたちをいかに守るかという視点で、取り組んでいる。保護者アンケートや在園児の状況を総合的に判断し、市として最も適切と思われる方針を示したい」とコメントしています。
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