全国各地にある認可外保育施設とその利用者が急減しています。平成28年度末(平成29年3月31日)時点での数字を厚生労働省がまとめました。
平成28年度 認可外保育施設の現況取りまとめ
~認可の施設・事業への移行に伴い施設数、入所児童数ともに減少~
種別 施設数 前年比 ベビーホテル 1530 -49 その他の認可外保育施設 5028 -316 合計 6558 -365 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000159036_00001.html より作成
認可外保育施設は2年前から減少傾向が続いています。
新規施設の設置も行われていますが、その倍程度の規模で「廃園」と「認可保育施設への移行」が行われています(詳細はこちら)。
相次ぐ保育事故の発生によって保育の安全性や質を重視する保護者が増加しているのに加え、認可施設の公募増(特に地域型保育施設)によって移行するハードルが下がっているのが主な理由でしょう。
これと同時に、利用者も急減しています。
認可外保育施設の入所児童数
種別 児童数 前年比 ベビーホテル 26,998 -3,123 その他の認可外保育施設 131,660 -16,096 合計 158,658 -19,219
施設数を上回る勢いで児童数が減少しています。特にその他の認可外保育施設を利用している児童数は、前年から1割以上も減少しています。
注意して頂きたいのは、この数字はあくまで平成29年3月31日時点での物です。平成29年は企業主導型保育が本格導入され、全国各地で急増しました。
これと同時に、認可外保育施設から企業主導型保育へ移行した施設は少なくありません。また、認可施設や企業主導型保育の増加によって児童数が減少し、廃園した認可外保育施設は少なくありません。
この半年間、大阪市内にある認可外保育施設は急減したと感じています。子育て支援施設データベースを更新した際、リストから除外した認可外保育施設が非常に目立ちました。
認可外保育施設も無償化対象とする方針が定まりましたが、保護者の関心は引き続いて「6年保育を行う認可保育所」へ向いています。
当面の間は、「認可施設へ入所できなかったから認可外保育施設を利用する」という児童は減少し続けるでしょう。
認可外保育施設が生き残るには、保育の安全性を満たした上で、認可保育施設にない特色(優れた教育、24時間保育、認可施設がない地域での開所等)を打ち出して行く必要があると感じています。
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