【ニュース・訂正あり】保育園の開園断念「子供の声うるさい」(千葉県市川市)【市川市・保育園開園断念】前面道路は幅員3mの抜け道、交通量多いの続報です。

更に判明した事項を記載しています。

保育園の設置・運営予定法人は成未会(松戸市)

市川市で保育園の開設を断念したのは「社会福祉法人成未会(なるみかい)」です。千葉県松戸市に本部があります。千葉県東部を中心に、特別養護老人ホーム・デイサービス・居宅介護支援事業を営んでいます。関連法人において保育所を運営している実績があるようです。

以前から保育所の運営を検討していた形跡があり、ある自治体における公立保育所の民営化に伴う移管先に応募した事もありました。同一法人が老人ホームと保育所を営むケースは少なくなく、大阪市内でも多数あります。

近隣住民の反対運動

様々な施設建設への反対は全国各地で起きています。しかし、反対運動が功を奏し、建設を断念するケースは極めて稀です。法的な瑕疵が無い限りは事業者が折れず、そのまま建設着工・完成を迎えています。

そうした中、近隣住民の反対運動によって開園が断念されたのは数少ない事例です。反対運動の内情について、関係者がフェイスブックにて公開しています。

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近隣住民20家とは、同じ区画に属する家・同じ道路に面している家を全て合わせた数に相当します。近隣住民が一致団結して反対し、市役所・市議会議員・県会議員を巻き込んだ上、設置法人と交渉した様子がうかがえます。

道路事情の悪さ

反対する住民側の主張の一つに「道路が狭くて危ない」というものがあります。古い地図で確認したところ、遅くとも1960年代には道として認識されていた様です。同時期に小路沿いで宅地開発が進んでおり、これに伴って自動車が(辛うじて)通過できる道として扱われたのでしょうか。

この幅員の道で一方通行として扱われていないのも驚きです。付近には他に南北へ行き来できる道路も多くあります。様々な地域事情があるにしろ、少し疑問を感じました。

この地域の地図を見て痛感したのは「道路事情の悪さ」です。根本的に道路が足りていません。特に京成本線に近い地域の道路は戦前から大きな変化が無く、多少の拡幅があったにしろ自動車がゆっくり通過するのがやっとでしょう。道が入り組んでいて、外部の人が迷い込んだら出れなくなりそうです。

土地はどうするのか?

建設予定地(2筆)は昨年10月末に社会福祉法人が不動産業者から所有権を取得しています。設置認可を待って所有権を取得した様に感じられるタイミングです。

このまま建設されないのであれば、手放さざるを得ないのではないでしょうか。それとも老人福祉施設等、別事業の施設として利用するのでしょうか。

なお、仮にマンションデベロッパーであれば、反対運動があっても法的瑕疵がない限りは建設を強行してしまったでしょう。