「保育所落ちた日本死ね」というブログが話題になっています。平成28年4月の保育所入所で決まった方・決まらなかった方は何人いるのでしょうか。東京23区の大部分につき、東京新聞が調査を行いました。

36%が認可保育所「落ちた」 都内20区で2万341人

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東京二十三区を対象に本紙が実施した「保育緊急アンケート」(二十区が回答)で、四月に認可保育所に入れない子どもが二万人余りに上ることが分 かった。申込者のうち入所できない子の割合は36%と、昨年より1ポイント悪化。区役所の敷地や学校の校舎を保育所に活用するなど、区は受け入れ枠の拡大 に取り組むが、申込者の増加に追いつかない。

調査に回答しなかった渋谷、中野、足立の三区を除く二十 区の合計で、認可保育所の募集人数は三万五千五百九十六人だった。これに対し、入所申込者は五万五千九百三十七人で、入所できないのは二万三百四十一人 と、昨年より二千五百六十人増加した。申込者の三人に一人が入所できない厳しい状況にある。

入れない人数が多い区は(1)世田谷(2)江 東(3)杉並(4)大田(5)江戸川-の順だった。また、入れない子の割合が高い区は(1)台東(2)目黒(3)杉並(4)世田谷(5)墨田-の順。入れ ない子の人数が昨年より減ったのは、世田谷、品川、目黒、豊島、葛飾、板橋の六区で、残る十四区は昨年より増えた。

本紙が調査を始めた二〇一三年から四年間の推移をみると、募集人数は一三年度の一・三倍に拡大したが、申込者も一・三倍に増え、入所できない子の減少につながっていない。

入れない子の割合が最高の60%だった台東は、今年四月までの一年間で、認可保育所を三カ所新設するなどして募集枠を百六十四人拡大したが、申込者の増加 に追いつかなかった。上野など都市部ではビルの賃料が高く、担当者は「保育所に適した物件が見つかりづらい」と説明する。

年齢別の保育所需要の差も浮き彫りとなった。五歳児は全二十区ですべての申込者が入所できたのに対し、一、二歳児は全二十区で申込者数が募集枠を 上回り、入れない子が相次いだ。一、二歳児は幼稚園という別の選択肢がないため保育所の需要が高く、受け入れを拡充するには五歳児に比べてより大勢の保育 士が必要となる。

葛飾区の場合、全年齢の合計では募集人数より申込者が少なかったため、全員が入所できるようにみえるが、実際には一歳児で三百二十六人、二歳児で七十五人が入れず、逆にゼロ歳児と三~五歳児では定員に余裕があった。

<調査の方法> 認可保育所(保育所型認定こども園含む)の4月入所募集の第1次選考状況について、23区にアンケートと聞き取りをした。国の統計では、認可 外保育施設や小規模保育所に入れれば待機児童に含めないため、本紙の調査とは異なる。定員に空きがあっても、子の年齢と不一致のケースがあり、実際に入れ ない子の数は本紙調査より多い場合がある。回答しなかった渋谷と中野は「公表していない」、足立は「認可保育所だけで集計してない」などと説明した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016031390065458.html

東京新聞は毎年3月にこうした記事を掲載しています。

【ニュース】東京23区は平成27年4月も21,000人が保育所へ入れず(2015年3月)
【ニュース】東京23区 認可保育所不足さらに悪化 2万1000人入れず(2014年3月)

実態をより正確に把握するには、待機児童数よりも入所保留数を見るのが正しい方法でしょう。分かりやすくする為、昨年・一昨年の数字と比較してみます。

東京23区の過去3年を比較

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このグラフを基に、ここ3年間における東京23区の各区毎の申込数・募集数・保留数・入所倍率を一覧表にしてみました。二次情報に基づく推計なので一定の誤差がある点、地域型保育事業は除外した数字である点にご留意下さい。

台東・目黒・世田谷・杉並区の高さが目を引きます。東京23区には土地勘がないので、現時点での分析は差し控えます。それにしても東京は募集数だけでも凄まじい数ですね。大阪がかわいく見えてしまいます。

東京23区や首都圏の保育所不足はどうにもならないと感じています。敷地不足、そして5倍以上という東京の保育士有効求人倍率の高さがネックになっているでしょう。一極集中の大きな弊害です。抜本的な対策が望まれる一方、打つ手が無いのが現実かもしれません。

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