(ノミが大量発生した三先幼稚園、グーグルストリートビューより)
大阪市立三先幼稚園(港区)(みさきようちえん)にて大量のノミが発生しました。原因は園舎内に侵入したイタチだったと考えられています。
大阪市港区にある市立幼稚園で14日朝、職員が出勤した際にノミが大量発生しているのが見つかりました。園は14日、臨時休園しました。15日も臨時休園の予定です。
大阪市によりますと、14日午前8時30分ごろ、港区にある市立幼稚園で職員が出勤した際、園の建物全体にノミが大量発生しているのを見つけたということです。ノミは園の玄関、廊下のほか教室でも確認されました。
園では6月下旬から複数回にわたりノミが目撃されていたことから、7月8日に専門の業者を呼び駆除していたところ1階の天井裏にイタチの死がいを発見し、同じ日に駆除したということです。
こうした状況から園では建物にイタチに寄生していたノミが飛び散ったことが原因とみられるということです。
園児に危険が及ぶ可能性が高いと判断したことなどから、一旦自宅待機をするよう緊急で連絡、14日は園を臨時休園にしました。
園は14日に専門業者による薬剤散布などを実施したということです。
現時点で体調不良を訴えている園児はいないということですが、市は引き続き調査を行っています。
園では15日も臨時休園にして、早ければ16日にも園を再開したということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a6f0e65ad97213288c79e237bb8569e4664095d
報道発表資料 大阪市立三先幼稚園の害虫発生による休業について
令和7年7月14日(月曜日)午前8時30分頃、大阪市立三先幼稚園において職員が出勤したところ、園舎内でノミが大量に発生していることを発見しました。
当該幼稚園については、本日は臨時休業を決定しています。
被害状況については、現在調査中です。
1 発生日時
令和7年7月14日(月曜日)午前8時30分頃にノミの発生を発見2 被害場所
大阪市立三先幼稚園(大阪市港区三先1丁目6番37号)3 被害状況
園舎内にノミが大量に発生しており、専門業者において薬剤を噴霧する必要があることから、教育活動が不可能な状態になっています。4 原因
園舎内に侵入したイタチに寄生していたノミが飛び散ったことが原因と考えられます。なお、当該イタチは、令和7年7月8日(火曜日)に、業者によって処分されていることを確認しています。5 経過
令和7年7月14日(月曜日)午前8時30分頃に当該幼稚園の職員がノミの発生を発見しました。園舎内全体にノミが大量に発生しており、園児に被害が及ぶ危険性が高いと判断し、保護者には一旦自宅で待機するよう緊急で連絡を行いました。
ノミの駆除には薬剤を噴霧する必要があり、本日、教育活動を実施することは困難であると判断したことから、臨時休業を決定しました。
薬剤の効果を確認するため、明日以降の対応については検討中です。当該幼稚園の保護者には個別にお知らせします。https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kodomo/0000657953.html
三先幼稚園は地下鉄中央線朝潮橋駅から徒歩7分程度の場所にあります。大阪市中央部から大阪・関西万博会場へ向かう途中です。周囲は一戸建て・高層住宅・港湾関係施設や倉庫が多い地域です。また、市岡下水処理場もあります。
建物は老朽化が進んでいます。大阪市が作成した資料によると、最も古い園舎が建築されたのは1970年、新しい園舎でも1979年です。既に築46年~55年が経過しています。
大阪市内では頻繁にイタチを見掛けます。私も2~3カ月に1回程度は目撃します。何か細長い動物が道路を横切ったと思えば、それはイタチでした。野良猫より細く、素早いのが特徴です。
自動車に轢かれた死骸を目撃した事もあります。長い棒で路肩に避けたところ、数分後にはカラスが啄んでいました。
行動力に富んだ生物なので、ちょっとした隙間でも容易に侵入してしまいます。古い園舎には隙間や穴が少なくありません。幼稚園なので夕方以降は人間の気配が乏しくなります。イタチが住み着く要素を満たしています。
ただ、イタチが侵入したらすぐに気づく筈です。臭いで分かります。獣臭や尿の臭さが酷いのです。イタチが1階の天井裏で見つかったとの事なので、保育室等では臭いに気づきにくかったのかもしれません。
侵入直後であれば、何かが動く音や気配も察知できます。園児の声等にかき消されてしまったとしても、降園後の清掃等の時間には異変を察知できる筈です。
更には同園は6月下旬から何度もノミが目撃されていました。継続的に発生しているので、原因となる物が園内のどこかにあると考えるのが自然です。専門業者に相談し、イタチを発見するのが後手に回りました。ノミの大量発生が止められず、臨時休業せざるを得なくなりました。
周辺地域では以前から何度もイタチが目撃されていたはずです。園庭で目撃した職員等もいるでしょう。園舎内で見掛けた事もあるかもしれません。ノミが発生した時点で、野生動物の侵入を疑うべきでした。
現場職員の危機感の薄さは否定できません。しかし、イタチの侵入やノミの大量発生を許した細大の原因は園舎の老朽化にあります。築50年前後の園舎は老朽化が甚だしいです。先日は西中島幼稚園で給水管が破損し、園舎内が水浸しになりました。
多くの市立幼稚園は深刻な定員割れが生じています。2025年度園児募集では7割以上の幼稚園で2次募集を行いました。
大阪市は公立幼稚園・保育所に対する積極的な設備投資を行っていません。民営化・民間委託に伴う園舎改築(新築)は行っていますが、従前通りに大阪市が直轄して運営している園の多くは変わらずです。園児の減少による閉園を待っているかの様に見えます。
三先幼稚園では7月18日に入園説明会が行われる予定です。果たして予定通りに実施できるのでしょうか。仮に行われたとしても、入園希望者が集まるのでしょうか。ノミが跋扈する幼稚園へ行かせたい保護者はいません。この記事を書いているだけで身体がかゆくなってきました。

