中学3年生は怒濤のテスト月間が終わりました。11月は期末テスト・実力テスト・五ツ木模試・馬渕教室公開テスト等と毎週の様にテストがあり、本人すら試験日程を忘れてしまう程でした。これらの結果により、来年2-3月に受験する私立高校は決定、大阪府立高校も概ね確定すると言われています。
2学期期末テストの結果により、2学期内申点が決定します。3学期は短い為、学年末の内申点が大きく変動するケースは少ないと聞きます。
実力テストの結果により、私立高校の受験校が決定します。各中学校毎の学力水準・実力テストの平均点・点数等を基に、受験できる私立高校が定まっていくそうです。
五ツ木模試は大阪府内最大規模の模擬試験です。最も多くの中学生が受験する第5回試験は、4万人以上が受験しました。令和7年3月に大阪府内の公立中学校を卒業するするは65,710人(予定)です。3分の2程度が受験している事から、全体の順位や判定等の信用性は極めて高いです。
特に重宝するのは、模試受験者の成績を志望校毎にグラフ化・一覧表化した「モシあと」です(模試受験者限定)。模試受験時に志望校として記入しなかった高校の偏差値毎の志望者数・模試回毎の平均偏差値や志望者数(前年数値も併記)も掲載されています。
これに加えて昨年・一昨年の出願高校の合否と模試成績を記した「進学先調査のまとめ」とを比較すると、志望する高校の合格見通しが高精度で判定できます。
たとえば第5回模試におけるとある高校の志望者が前年より増加していたり、平均偏差値が上昇していたら、今年の受験は難化するとの見通しが立てられます。「進学先調査のまとめ」に記された合格者平均偏差値が上昇すると推測できます。
模試の結果と同時に送付された冊子には、旧学区毎の受験者平均偏差値も記されていました。教育熱心と言われる北摂地域が中心たる旧第1学区のみが偏差値50を越える一方、旧第2学区・旧第3学区・旧第4学区は偏差値50を下回っていました。学力の南北格差は想像以上に開いています。
ただ、文理学科や普通科上位校が採用している発展的問題(C問題)と比べると、五ツ木模試の問題はやや簡単です。これらの学校の判定は、文理学科志望者の多くが受験する馬渕教室公開テスト(非塾生は受験料無料)の方が信頼できると言われています。
また、民間英語資格の取得も重要です。特に文理学科を受験するには英検2級の取得が条件化しています。中には英検抜きで合格した受験生もいますが、合格者の多くは英検取得者です。令和6年度入試では民間英語資格取得者の内、なんと85%が最低保障に救われました。
中学校の先生も塾の先生も「文理学科に行きたければ、英検2級は死ぬ気で取れ」「英検がなければ受験校は慎重に考えて欲しい。」と話していました。中には何と9回目の英検2級受験で合格したとの話も聞きました。受験料だけで10万円コースです。
まとめます。
テスト名 | 絞り込み・決定事項 |
実力テスト(11月) | 私立高校受験校 |
定期テスト(2学期末) | 3年次内申点 |
五ツ木模試(特に第5回) | 府立高校受験校 |
馬渕教室公開テスト | 府立高校(C問題出題校)受験校 |
英検2級 | 府立高校(文理学科)受験の是非 |
高校受験の本番は2-3月ですが、実際には10月までに一定程度は仕上げておく必要があります。となると、1-2年生や3年生1学期に履修した事項は夏休み中にしっかりと復習しておかなければなりません。
このスケジュール感は大学入試とは大きく違うと感じました。センター試験(現:共通テスト)や私立大学・国公立大学二次試験にピークを合わせる「一発勝負」でしたが、大阪府立高校入試では一定程度の前倒し(かつそれを持続させる)が求められると感じました。
大阪の府立高校受験は大変です。授業料完全無償化により、私立高校の専願受験者が増えるのも理解できます。時代は変わりました。
- 投稿タグ
- 高校入試