10月末から11月初旬に掛けて、多くの大阪市立中学校にて「令和6年度 学校のあゆみ1」が掲載され始めました。大阪市立学校データベース→各中学校のウェブサイト→「あゆみ」で検索&クリックすると見つけやすいです。

「学校のあゆみ」には各中学校毎の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)・中学生チャレンジテスト・大阪市英語力調査(GTEC)・全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果が記載されています。

まだ第1回の掲載なので、含んでいるのは学力テストの結果のみです。とは言え、中学校毎の学力水準を推し量るには、全国学力テストの結果が最も分かりやすいです。

あゆみには「本調査により測定できるのは、学力の特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面に過ぎません。」とあります。確かにその通りですが、学校からの情報提供が限られている状況下では「一側面」の情報が重要となります。

学力テストの結果には保護者の世帯所得や学歴との強い相関があります。それには地域毎の特性が色濃く投影されています。また、各中学校の授業は各校毎の平均的な学力の生徒に合わせるのが専らと聞きます。学力テストの平均点が高い中学校と低い中学校とでは、授業の水準にも差が生じかねません。

学力テストの結果をもって、各学校毎の優劣を付ける考えには賛成できません。しかし、全国や大阪市と言った母集団の中に於ける学力水準を示し、それを基に保護者の意見等を聞き、学校の授業や家庭での教育等の改善へ繋げるのは極めて有益でしょう。

近日中に各中学校毎の数字を集計し、大阪市立学校データベースへ反映させる予定です。もう少しお待ち下さい。

ただ、大阪市立中学校は本当にテストが多すぎます。中学3年生ともなると、定期テスト(年4~5回)・全国学力テスト・チャレンジテスト・GTEC・体力テスト・実力テスト(3~4回)・各種模試(~10回程度)・英検があります。

ペーパーテストに対応できる学力がある生徒ならともかく、そうでない生徒(全国学力テストの平均点を下回る生徒等)は対応しきれないと思います。

反対に学力上位層は全国屈指の高難易度を誇る大阪府立高校入試のC問題で合格点を得る為に、中学生とは思えないほどの負荷が掛かっています。秋ともなると塾は週5日ペース、日曜日も授業や模試があるのが専らです。国公立大学を受験する高校生並みの学習時間です。

学力下位層にも上位層にも過酷なこの現状につき、教育委員会は問題を感じていないのでしょうか。中学校の先生は「どうにもならない」と投げやりでした。