(あいの里東中学校、グーグルストリートビューより)
今年4月、札幌市立あいの里東中学校の教員が1年生の個人情報等を記載したファイルを置き忘れ、複数の生徒が閲覧・撮影していました。
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(6/22追記)
詳しい作成経緯が明らかになってきました。児童生徒の引継業務に於いて中学校の教員が小学校の教員から聞き取った内容をメモに残し、それを中学校で集約して作成したそうです。
小学校再度の発言を中学校サイドで独自に解釈して問題がある表現で記載したとは考えにくいです。小学校の教員がこの様な発言をし、それと中学校の教員が聞き取り、ほぼそのままの形で全生徒分の情報を(エクセル等で)まとめたのでしょう。
報道では中学校の責任が強く追及されていますが、教育現場(のみならず社会の至る場所にて)で不適切な表現を当たり前の様に用いた小学校教員の問題意識・当事者意識の無さも吟味されるべきです。
怖いですよ。信頼している小学校の先生が陰でこの様に考え、その思いを外部にそのまま伝えていたなんて。
内部情報が流出した中学校や小学校でもこうした表現が職員室内で問題なく使用されていたのであれば、恐らくは他校でも同じ様な表現が利用されているでしょう。札幌市教委全体の問題となります。
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(6/8追記)
同中学校は土曜日も保護者向けの案内を次々に掲載しています。
流出した資料には対処が難しい保護者に関する記載が数多くありました。これを知って激怒した保護者からの問い合わせに対処するのは極めて困難です。こうした書かれ方をしていたら、怒る気持ちも理解できます。
この資料は小学校からの引き継ぎ内容を元に作成されたそうです。小学校がこうした辛辣な内容をさも当然の様に中学校へ提供するのに驚きました。我が家が当事者だったら、小学校の卒業アルバムを処分します。
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学校は「外部流出は無い」と説明していましたが、X(旧ツイッター)に資料の一部が流出していました。
札幌市内の中学校で、教員が生徒の個人情報が書かれた資料を一時紛失し、複数の生徒に撮影されていた問題で、内容がネット上に流出していたことが分かりました。
札幌市北区のあいの里東中学校で2024年4月10日、教員が生徒の家庭状況や性格などの個人情報が書かれた資料を一時紛失しました。
札幌市教育委員会によりますと、資料は8日後に回収されましたが、複数の生徒が内容をスマートフォンで撮影していたということです。
市教委は5月の会見で、生徒に画像を削除させ外部への流出は確認していないと説明していました。
しかし市教委はきのう(6月5日)、旧ツイッターの「X」で資料の内容が一部流出していることを確認し、X社に削除依頼を出したということです。
流出した画像には生徒らへの中傷ともとれる表現がありますが、市教委は「保護者への説明会などは予定していない」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9088f0425e4ecca9adf7f7f85c37a43053d283b3
札幌市が5月24日に発表したプレスリリースには「調査の中で、学校外への流出や SNS 等での拡散は現時点では確認されていない」とありました。杜撰な調査でした。
資料を掲載したのはいわゆる「暴露系インフルエンサー」です(リンク等は控えますが、誰かは分かりますよね?)。関係者からの削除要求を受け、資料は削除されています。
削除される前に資料を見ました。氏名・出身校・成績・特性・配慮の必要性・親配慮・担任コメント等が記載されていました。豊富すぎる個人情報と辛辣な担任コメントに強い寒気を覚えました。中には中傷の様な表現も含まれています。
教員が各生徒の指導等に必要な資料を作成するのが業務上当然です。その中には成績や配慮の必要性等も含まれるでしょう。中には踏み込んだ記載も必要です。
しかし、担任コメントが余りに酷いのです。表立って言えない様な表現も含んでいます。親を激怒させる内容も少なくありません。
明らかに不適切と感じた内容を一部紹介します(個人を特定しかねない文言は削除しました)。
・母親はその場しのぎの指導しかできない
・ちょろすけ
・メンタル弱め
・低学力(小3レベル)
・父注意
・責任感なし
・担任いわくサボりと言っていた
・学年で1番面倒な人。人を見て態度を変える。陰口。
・スーパーいい子。
・二番目にいい子
・人として、とても良い!
・友達への文句が多い。嫌われ傾向。
・ADHD的な面もあり、善悪の判断ができない
・不潔、だらしなく、提出物は悪い。母親は一方的に話をしてくるタイプで話が通じない。
・学校に父が乗り込んできたこともある。
・人にいじわるをすると言われている。
・LGBTQかも?
・言動乱暴。
・先生に嫌われるタイプ。余計な一言がとにかく多い。
・学級代表レベル
・親は子供のことを理解しているのか不明
・リーダーを支えるかんじ
・いいこ
・コミュ力低い。
「いいこ」という幼稚な表現が多用されている反面、人間が文書に記すのに相応しくない表現が溢れかえっています。ましてや公教育を担う学校の教員が生徒指導等に用いるのに利用する書類です。
各生徒の指導に必要な情報を記した書類は必要です。しかし、こうした他人を小馬鹿にした表現や、更に一覧表にまとめる必要は皆無です。体育館に持ち込む必要もありませんでした。
学校内で持ち歩いていた書類なので、恐らくは学校内のパソコンで作成したのでしょう。であれば、公文書や行政文書(もしくはそれに準ずる物)に該当します。
こうして作成した資料は他の教員とも共有したり、資料を見ながら指導方針等を検討する事もあったでしょう。こうした表現を誰も注意しなかったのでしょうか。それとも、こうしたファイルを職員室で作成するのが常態化していたのでしょうか。他の多くの教員も同種の資料を作成していたのでしょうか。
不安な点は他にもあります。これは1年生267人を対象とした資料でした。入学した直後です。まだ中学校の教員は各生徒としっかり話をしていない段階です。
となると、この情報は進学元たる小学校からの引き継ぎ資料から作成された疑いがあります。とある担任コメントに「○○(小学校の略称)で二番目にいい子」とありました。小学校の教員でなければできないコメントです。
こうした一覧表を作成したのが中学校だったしても、その元となる資料は誰が作成・提供したのでしょうか。流出させた中学校のみならず、生徒の進学元たる各小学校で作成した引継ぎ資料も検証すべきです。
学校の事後対応にも問題があります。なんと資料を回収したのは8日後でした。この間に生徒が自宅に持ち帰ったり、スマホで撮影した疑いが持たれています。紛失した事を即座に報告し、一斉捜索していれば早期に発見できた可能性があります。
同中学校には保護者等からのクレームが殺到している様子です。ホームページの新着情報には、6月6日11時47分及び12時ちょうどに保護者向けの情報が掲載されています(内容不明)。報道等に対する釈明等と考えるのが自然です。
仮に資料が流出してしまっても適切な事後対応ができ、かつ内容が業務上必要かつ適切な表現が用いられていれば、ここまでの大騒動にはなりませんでした。
せめて「精神面が未だ幼いので成長を見守りたい」「学力指導が必要」「友人関係に注意」「性的少数者の可能性があるので、慎重な対応が必要」と書かれていれば、まだ救いがありました。ネガティブ表現が多く、火に油を注ぎました。